里山で、ひとつ

第4学年 道徳学習指導案
指導者:青木 朋代
場 所:4年教室
1
主題名 もっと知りたい,友達のこと 2-(3)
2
資料名 「里山で,ひとつ」
(「ふるさとがはぐくむどうとくいしかわ 小学校中学年」石川県教育委員会)
3
ねらい
◎友達と互いに理解し,信頼し,助け合おうとする心情を育てる。
・友達のよいところを見つけたぼくの気持ちに共感することを通して,相手を知ることの大切さに気
づく。
・友達のよさに目を向けて,友達関係を広げ,深めていこうとする気持ちをもつ。
4.主題設定の理由
(1)ねらいとする価値について
友達の気持ちや立場をよく理解し信頼し合うことは,友達関係においての望ましい姿であり,本来
的にどの子ももっている願いである。よい友達関係を築くには,学級活動や生活の様々な場面を通し
て理解し合い,協力し合い,助け合い,互いを認め合いながら信頼感や友情を育んでいくことが大切
である。
しかし,実際には特定の気の合う友達と仲間をつくり,それ以上に関係が広がらなかったり,利害
に基づく衝突が多くなったりする時期である。そこで,普段かかわることが少ない友達にも目を向け
て,今まで気づかなかったよさを見つけたり,思い込みで決めつけずに相手を知ろうとしたりするこ
との大切さを十分に感じさせ,友達関係を広げ,より深めようとする心情を養いたいと願い,本主題
を設定した。
(2)児童について
単級であり,入学もしくは保育所から現在まで,ほとんどの児童が一緒に過ごしてきたことで,友
達の得意不得意や好みなどについては比較的よく知っている。休み時間には,友達を誘って活発に遊
ぶ姿が見られる。しかし,相手の些細な言動を気にしたり,相手の気持ちを考えることが足りなかっ
たりすることで,トラブルになることも少なくない。そこからは十分に相手のことを理解したり信頼
したりしていない現状が伺える。
また,特定の友達同士で遊ぶことも多く,友達のことを一面的な見方で見ていることがある。今ま
で知らなかった友達のよさに気づき,すすんでいろいろな友達と一緒に活動し,新しい人間関係を広
げ深めていく喜びや嬉しさを感じさせたい。
(3)資料について
本資料は,町内会で里山にキノコ採りに行った主人公と友達のさとしが,そこで見た同じクラスの
みつるの行動を通して,自分たちがその子のことを理解したり,信頼したりしていなかったことに気
づき反省するとともに,改めてその子のよさを発見し,友情を育んでいくという話である。
主人公のみつるに対する思いの変化について考えることを通して,仲よしの友達ばかりと行動する
のではなく,普段かかわることの少ない友達にも目を向け,相手のよさを知ることの大切さについて
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気づかせたい。また,相手に対して自分から理解しようとする気持ちをもち,すすんでかかわってい
こうとすることが,友情を育むために必要であることを理解し,友情関係を広げたり,より深めたり
していこうとする心情を育んでいきたい。
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道徳の時間とその他の教育活動との関連
教科・領域・学校生活
○行事 運動会
・友だちが失敗した
ら励ましの言葉を
かけよう。
・競った相手を尊重
しよう。
○行事 児童会活動
キラキラプレイラ
ンド
道徳授業
家庭・地域
○信頼・友情2-
(3)
・友達と互いに理解
し,信頼し,助け
合おうとする心情
を育てる。
評価方法
○発言・ノート
○学級通信
・道徳的実践のため
の家庭への啓発
6 本時の学習
(1)準備:挿絵
(2)展開
導
入
学習活動
児童の意識の流れ
■指導上の工夫や留意点 ☆評価
1.アンケートの活用
○友達に関するアンケー
トをもとに本時の課題
を確認する。
・もっと仲よくなりたいと思
っている人が多いね。
■アンケートをとり,まとめてお
く。
2.資料を聞いて話し合
う。
○「ぼく」は,みつるくん
のことをどう思ってい
たかな。
展
開
○「ぼく」のみつるに対す
る見方が変わったのはど
うしてだろう。
・家が近いし同じクラスだけ
れど,好きな遊びが違うか
ら,あまり仲よくない。
・仲が悪いわけでもない。
・好きでも嫌いでもなく,た
だのクラスメイト。
・ごみを拾っていて,いい人
だと思ったから。
・みんなから遅れても,ごみ
を拾っていたなんてえらい
と思ったから。
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■仲よく昼食をとっている挿絵を
はり,3人の変化を視覚でも捉え
られるようにする。
・ごみを拾っていたことを自
慢しなかったところがすご
いと思ったから。
・せめたことを悪いなと思っ
たから。
・やさしい人だと思ったか
ら。
・思いやりある人だとわかっ
たから。
展
開
今まで気付いていなか
ったみつるのよさに目
をむけ,知ろうとする
ことの大切さについて
考えを深めるために,
みつるのよいところに
注目した意見を広めた
り,
「かんちがいしてい
ただけだった。
」とい
うつぶやきに対して
「かんちがいしてい
たとは,どういうこと
かな。
」と問い返した
りする。
◎ぼくはどんな気持ちで
「一緒に食べよう。」と言
ったのかな。
○もっと仲よくなるため
に,大切なことはなんだ
ろう。
・かんちがいしていただけ
だったから。
・みつるのよいところに気づ
いた。
・今までいい人だと気づいて
いなかった。知らなかった。
知ろうとしていなかった。
・自分が知らなかっただけで,
本当は,やさしい思いやり
のある人だったんだな。
・もっとみつるくんとしゃべ
ってみたい。
・一緒に遊びたいな。
・あまり知らなかったみつる
くんのことをもっと知りた
いな。
・もっと仲よくなりたいな。
・今まで同じクラスにいたの
に,新しい友達ができたよ
うな気がして嬉しい。
・友達のことをもっと知ろう
とすることが大切だよ。
・今まで知らなかったいいと
ころに気づくと,もっと仲
よくなりたい気持ちがわい
てくるよ。
・いつもあまり遊ばない友達
にも,自分から声をかける
ことも大切だよ。
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■アンケート結果をふり返り,もっ
と仲よくなるために大切なこと
は何か,資料から学んだことをも
とに考えさせる。
☆友達のよいところを見つけたぼ
くの気持ちに共感することを通
して,相手を知ることの大切さに
気づく。【発言・観察】
・わけも聞かずに責めないこ
とも大事だよ。
・実はまだまだよく知らない
友達がたくさんいることに
気付くことが大切だよ。
終
4.本時の学習を振り返
る。
○今日の勉強で,大事だな
と思ったことを道徳ノ
ートに書く。
末
7
・前はクラスのみんなと十分
仲よしだと思っていたけ
ど,まだまだよく知らない
友達もいる。友達のことを
もっと知って,仲よくなり
たいな。
・あまり一緒に遊ばない友達
にも,自分から声をかけた
ら,もっと仲よくなれそう
だ。
■もっと仲よくなるために大切な
ことについて,資料から学んだこ
とや考えたことを道徳ノートに
書かせる。
☆友達のよさに目を向けて,友達関
係を広げ,深めていこうとする気
持ちをもつ。【ノート】
板書計画
ただのクラスメイト
好きでも嫌いでもない
ふつう
仲よし
三人仲良くキ
ノコ汁を味わ
う挿絵
◎
自
分
か
ら
声
を
か
け
る
◎
友
達
の
こ
と
を
知
ろ
う
と
す
る
家
が
近
い
同
じ
ク
ラ
ス
本
を
読
ん
で
い
る
み
つ
る
か
っ
た
な
。
何
か
し
た
い
な
。
・
い
っ
し
ょ
に
も
っ
と
知
り
た
い
。
・
今
ま
で
知
ら
な
く
ん
の
こ
と
を
て
,
す
ご
い
。
・
み
つ
る
く
ん
っ
か
っ
た
み
つ
る
・
あ
ま
り
知
ら
な
・
・
悪責しい
かめれい
ってな人
た
いか
な
なも
。
。
み
た
い
。
・
も
っ
と
話
し
て
な
り
た
い
な
。
・
も
っ
と
仲
よ
く
「自分から声をかける」
「あまり関わっていない友達に
アピールする」というまとめは,低学年のねらいである。
友達のことをよく知ろうとすることが大切であり,今
まで気づけなかった友達のよさを知ることで,もっと仲
良くなれる,また,自分の周りにもそんな友達がいると
いうことが心に残るような展開にする。
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仲よし
ぼ
く
も
う
ふ一
くつ
ろの
し
て
遊
ぶ
サ
ッ
カ
ー
を
さ
と
し
里
山
で
,
ひ
と
つ
ア
ン
ケ
ー
ト
「
い
っ
し
ょ
に
食
べ
よ
う
。
」
「かんちがいしていた。
」という
発言から,今までみつるのよさに
気付いていなかったことに目を
向けさせる。