耐高温エロージョン摩耗材料の開発及び評価

分野材料・プロセス関係
№
シーズの名称
耐高温エロージョン磨耗材料の開発及び評価
シーズの分野
材料開発
シーズの保有者
大分工業高等専門学校制御情報工学科
助教授
清水一道
80
TEL.097-552-7479
(1) 技術の内容
鉄あるいはニッケル系耐熱合金マトリックス中に、耐磨耗性発現のために粉末複合法を用いて炭化物や窒化物の
硬質層を凝固・熱処理工程で析出・分散させる複相組織制御、耐熱耐磨耗複合材料を開発する。
又、高温エロージョン磨耗試験によりその材料の実用性の評価を行う。
(2) 技術の特徴、特性(作用・効果)
①メカニカルアロイング法を利用して Cr 炭化物系硬質相と Fe−Cr 合金系の軟質層を超微細に混合、組織制御し
た新複相組織制御 耐熱耐磨耗複合材料を創製する。
②適用対象として石炭焚きパワープラントや石炭ガス化炉等の廃処理部材、固気二相流における紛体配管を候補と
している。
③産業界では設備メンテナンス上からエロージョン寿命の確実な予測方法を必要としているが確立されてない。本
シーズではTabor理論と有限要素法による構造解析を用い単一固体粒子が試験片表面に与える塑性変形の
衝突角度依存性及び材料による差異を解析し定量評価を行っている。
(3) 技術の用途
石炭焚き火力発電プラント及び石炭ガス化炉等の灰処理部材や固気二相流での粉体配管へ適用。
(4) 製品化、事業化に向けての当該技術の進捗レベル
常温では実用化レベルであるが、高温での適用は実験室でのテスト段階であり、実用化までは時間が必要である。
(5) 技術の将来性(将来的な市場など産業への波及効果)
製鐵、窯業、火力発電等の幅広い産業分野で装置の高温運転、メンテナンスフリー化の観点から高温エロージョ
ン特性に優れた材料開発のニーズは高い。
(6) 技術育成上の課題
高温部でのエロージョン磨耗機構の究明。
(7) 特許等知的財産権の取得状況
なし。
(平成 12 年度認定)