公募説明会補足資料

超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト
プロジェクトの概要
○日本の機能性材料の市場規模は相対的に小さ
いながらも高いシェアを確保しており、まとめると大
きな市場を保有。日本の産業競争力の源泉であり、
引き続き世界トップを走っていく必要がある。
○材料開発(特に無機分野)において近年、シミュ
レーション、AI等を活用したマテリアルインフォマティ
クスと呼ばれる研究開発が加速している状況。
○材料開発の現場においては“経験と勘”に基づく仮説を立てて実験において実証を繰り返えす文化が根
付いているところ、新たに計算科学を持ち込み、材料開発との融合・連携によって革新的な機能性材料の
創成・開発の加速化を実現する。集中研を設置して①計算機支援次世代ナノ構造設計基盤技術、②高速
試作・革新プロセス技術開発、③先端ナノ計測評価技術開発を開発課題とし、一体的に開発し基盤を構築。
○具体的なテーマとしては、ヘテロ接合界面における熱、電子、イオン等のキャリア輸送設計、相反する機
能を両立する材料設計(光学特性/断熱特性、力学特性/誘電特性等)、反応過程解析を用いたリアクター
反応設計を対象として開発を行う。
想定する出口イメージ等
アウトプット目標
アウトカム目標
出口戦略
(実用化見込み)
・計算科学・プロセス技術・計測技術を統合し、機能性材料の開発スピードを
劇的に短縮(試作回数、試作期間を1/20)する。
・本研究開発で開発するシミュレーション等が関連産業に貢献することで2030
年には約2兆円規模の市場獲得に資する。
・2030年に約136.8万kLの原油削減が見込まれる。
・事業推進者はプロジェクト終了後も継続してプラットフォームを維持・高度化
出来る事業体形成を検討する。
・研究開発期間中にプロジェクト参加企業各社に埋蔵しているデータ等の持ち
込みを可とすることでシミュレータやAIの研究加速を図るとともに、プロジェクト
成果のユーザーとしてのニーズの早期取り込みを予定。
・PJ開始時:DH ⇒ PJ終了時:LD
グローバルポジション
・現在、機能性材料産業は高い市場シェアを有しているが、材料開発への計
算科学の援用という観点では、アメリカMGIの取り組みなどに比べて日本は対
応が遅れており、競合の急成長が危惧される。
・本事業にて計算科学や試作・計測との連携による新規材料開発手法を確立
することで、機能性材料産業の優位的ポジションを維持することが期待される。
既存プロジェクトとの関係
①SIP「革新的構造材料」:平成26~平成30年度(JST担当分)
・理論・経験則、計算科学、データベース等を融合し、データ駆動により性
能や寿命等を予測するシステムを開発する「マテリアルズインテグレーショ
ン( 27年度約9億円)」を実施。
②JST「イノベーションハブ構築支援事業/情報統合型物質・材料開発イニ
シアチブ」:平成27~平成31年度(NIMS)
・データ科学手法を物質・材料研究に展開することで、新規材料やプロセ
スの開発を飛躍的に加速させ、新たな産業イノベーションの創成につな
ぐ活動。主に無機材料の蓄電池材料、磁性材料、伝熱制御材料等が対
象(予算額4.5億円/年) 。
→内閣府、文科省、経済産業省の3府省の合同会議等を活用して、
上記PJと協力・連携しながらプロジェクトを推進予定
事業計画
期間:平成28~33年度(6年間)
総事業費(NEDO負担分):106億円(予定)(委託)
平成28年度政府予算額:17.8億円(需給)
<研究開発スケジュール・評価時期・想定する予算規模>
超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクトにおける推進体制の方針
① 「本事業は、基盤技術の確立を目的としているため、・・・・可能な限り研究拠
点を集約して、プロジェクトリーダーの指揮の下、組織的に知見・ノウハウを蓄
積しながら研究開発等を推進することとする。」(基本計画p4)
② 研究開発拠点は原則1拠点とします。
③ 知財の管理や設備・技術の共同利用を容易にする等の目的で、採択された
者同士で技術研究組合の設立をお願いします。
超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクトにおける知財等の方針
① 「NEDOプロジェクトにおける知財マネジメント基本方針(別添8)に沿って
運用します。
② 基盤技術(委託事業)に関する知財(ソフトウェア知財を含む)は、PLの
指揮の下、成果の円滑な実用化・事業化のために拠点に集約し、PJ終了
後に技術を一括管理、運用できるようにします。
③ それ以外の参加企業の技術課題(将来的な助成事業など)に関する
知財は、各企業が持ち帰り、活用できるようにします。
④「共通基盤技術の開発段階から、事業化を見据えた出口戦略(データ管理
を含む)を構築し、適切な知財管理を実施する。」(基本計画p5)