5月号① - Itscom.net

幡代だより
平 成 27年 度
第 495号
渋谷区立幡代小学校
学 校 だより
5月 号
限りなく高く遠くへ
校長
林
嘉瑞子
本校の校庭に、
「 リ ズ ム 」と い う ブ ロ ン ズ 像 が あ り ま す 。1 年 生 を 迎 え る 会 で 紹 介 す る と 、
「バレリーナの像だよ」と上級生から声があがりました。私は、この像は、幡代小の百歳
のお祝いに、本校卒業生の安藤士(たけし)さんという彫刻家が制作されたことを話しま
した。そして、安藤士さんが、現在渋谷の駅前にある二代目の忠犬ハチ公像を作られたこ
とや、初代のハチ公像は安藤士さんのお父様の安藤照(てる)さんが作られたことを話し
ますと、とても驚いていました。
リズム像は、雨の日も晴れの日も、元気な
そ
静
ど
キ
家 ふ 限
空
よ
月 か
こ 私 ラ
や ん り
に
子 供 た ち を 30 年 以 上 も 見 守 っ て い ま す 。
向
風 長 の に
ま は キ
樹 わ な
先日、学区域にある安藤さんのアトリエを
か
に い 光 よ
で 白 ラ
や り く
お訪ねし、小学生の時の先生の話や、ハチ公
っ
木 影 が る
も 鳥 輝
道 雲 高
安
を
足
の
て
の
の
果
く
が
に
く
像 を 制 作 さ れ た 時 の こ と 、「 リ ズ ム 」 像 に 込
藤
跳
葉 落 も 帳
し よ 氷
小 乗 遠
められた思いを伺うことができました。
が と と が
な う の
さ っ く
べ
る
揺 し か お
く に 上
く て へ
戦争を経験された安藤さんは、様々な社会
士
滑 を
れ て ら り お
見 み
私 か
(
の動きに流されず、子供たちには、明るく、
っ
た い
て 伽
え た
は も
昭
る
て
た ら
の
思 し
自由闊達に自分のよさや可能性を発揮して
和
い
国
っ れ
欲 し い と い う 思 い を 込 め 、「 こ の 像 は 、 天 に
十
く
へ
た な
年
だって昇れるぞ、氷の上だって滑れるぞ。
い
卒
と
リズム像に寄せた安藤さんの詩
という気持ちで作りました」と話して下さ
)
いました。
(百周年記念誌「幡代百年」より)
安藤さんの詩からは、リズム像に託した思いが改めて伝わってきます。
リズム像の少女の見つめる先、まっすぐに伸ばした指の先に、子供たちの希望に満ちた
無限の世界が広がるよう、学校でも教育環境を整えてまいります。ハチの話は、渋谷区道
徳読み物資料「伝えたいしぶやの心」に『まちつづけるハチ』として掲載されています。
児童朝会で子供たちに伝えると真剣に話を聞いていました。
さ て 、 20 年 程 前 に 、 私 が 恩 師 か ら 教 え て い た だ い た
言葉があります。
赤児(あかご)には肌を離すな
子供には目を離すな
幼子(おさなご)には手を離すな
若者には心を離すな
乳児は母親との肌のふれあいから、人への最初の信頼を もつと
言われています。手をかけることから、子供がやりとげる姿を
見守るなど様々な関わり方がありますが、最も大切なことは、
リ ズ ム 像( 1982 年 )
赤子や幼子、子供はもちろんのこと、青年となっても、周りの
大人たちが心をかけて離さないことが大切であると、感銘を受けました。
大型連休の間、ご家族で過ごされることが多いと思います。是非、ふれあいの時間を大
切 に 過 ご し て 下 さ い 。私 は 、ハ チ 公 関 係 資 料 が 展 示 さ れ て い る 白 根 記 念 渋 谷 区 郷 土 博 物 館 ・
文学館や、忠犬ハチ公像(安藤照作・テラコッタ試作)を展示中の松濤美術館に足を運ん
でみようと思います。連休が明けると、運動会の練習が本格的に始まります。交通事故や
けがに十分気を付け、楽しい休日となることを願っています。