一つの花

第4学年 組
国語科学習指導案
指導者
1
単元名
2
単元の目標
平和について考える~わたしが選んだ本を紹介します~
◯自分が選んだ本を進んで紹介しようとしている。
(国語への関心・意欲・態度)
◎場面の移り変わりに注意しながら登場人物の気持ちの変化,情景などについて,叙述をもとに想像
して読むことができる。
(読むこと(1)ウ)
◎本の紹介を通して,感じたこと,考えたことを発表し合い,友だちとの感じ方・考え方の違いに気づくこ
とができる。
◯言葉には,考えたことや思ったことを表す働きがあることに気づくことができる。
3
(読むこと(1)オ)
(伝 イ(ア))
指導にあたって
(1)単元について
本単元「平和について考える~わたしが選んだ本を紹介します~」は,平和について書かれた本を読み,
それぞれの読みを紹介する読書会を行う単元である。読書会は,自分が選んだ本の登場人物やあらすじ,感
じたことや考えたことを,学級の友だちに紹介するという内容である。読書会で自分の感じたことや考えた
ことを伝えることができるように,教科書教材「一つの花」を用いて場面の移り変わりや,登場人物の気持
ち,平和を希求する思いなどを読み取っていく。
「一つの花」は,時代設定や登場人物同士の関係,キーワ
ードなどがとらえやすい作品である。この物語は,ゆみ子に対する両親の思いが,「一つだけ」というキー
ワードを軸に人物の行動として表現され,出来事が展開していく。そのため,場面の移り変わりがとらえや
すく,父母のゆみ子に対する思いを叙述に即して読むことができる教材である。
(2)児童について(省略)
(3)指導について
本単元では,教科書教材「一つの花」を通して,戦争中と戦後の様子の違いや場面の移り変わりをとらえ
たり,父母のゆみ子に対する思いを叙述に即して読む学習を行う。「一つの花」という題名が象徴するテー
マをめぐって,さまざまな角度から着目することができるため,人との考え方,感じ方の違いへの気づきも
促していきたい。この活動が,読書会での自分の感じたこと,考えたことを紹介する活動につながっていく。
登場人物の思いを叙述に即して読む学習では,登場人物の会話や行動に注目させ,登場人物の言葉からどん
なことが想像できるか,なぜそのような行動をとったのかを考えさせたい。また,会話と行動にもつながり
があることに気づかせたい。読書会を開くために「平和」をテーマにした本を豊富に用意し,その中から自
分が紹介したい本を1冊選び,手元に持つようにする。「一つの花」の読み取りを生かし,自分の持ってい
る本ではどうなっているのか,随時読むことができるようにする。
本時では,ゆみ子の父が出征直前にゆみ子にコスモスを渡す場面で,父のゆみ子に対する思いを想像する。
叙述をもとに想像することができるように,自分の考えの根拠となる文にサイドラインを引くようにする。
また,友だちと考えを比べ合うことができるように,付箋に自分の考えを書き込み,グループで持ち寄って
付箋を貼っていくという活動を取り入れる。その際,根拠となる文が同じか違うか,想像したことが同じか
違うかなどをグループで話し合いながら活動するようにする。付箋に短く考えを書くことで,児童も書くこ
とに抵抗なく意欲をもって自分の考えを書くことができるようにしたい。全体で発表し合った後,友だちの
考えを聞いたうえで自分の考えをまとめる時間をとり,友だちの考えを取り入れたり,自分の考えを見直す
ことができるようにする。
4 単元指導計画(10時間)
次 時
主な学習活動
1 1 ・平和について書かれた本
を紹介し合う読書会を開
くことを知り,紹介したい
本を1冊選ぶ。
・学習計画を立てる。
2 2 ・「一つの花」を読んで心
に残ったことを話し合う。
教師の支援
・どのようにして紹介す
るのかイメージできるよ
うに,教師が紹介の例を
見せる。
・一番心に残ったこと,
考えさせられたことなど
を話し合うよう伝える。
3 ・自分の分もゆみ子に分け ・母の行動や言葉の意味
る,母の思いを読み取る。 を理解することができる
ように,時代背景を丁寧
におさえる。
4 ・ゆみ子を高い高いする父 ・父のゆみ子へ思い,時
の思いを読み取る。
代に対する思いを想像す
ることができるように,
父の言葉を丁寧におさえ
る。
5 ・見送りの日の親子三人の ・場面の様子を押さえる
様子と周りの様子を読み ことができるように,挿
取る。
絵と叙述を照らし合わせ
て説明する。
関
意
態
話
・
聞
書
く
読
む
主な評価基準
・学習に見通しをもち,読
書会を開くことに興味を
もっている。
◯
・興味をもって話を読み,
自分の感想を話している。
◯
○ ・叙述をもとに時代背景を
押さえ,母の思いを想像し
ている。
○ ・叙述をもとに,父のゆみ
子への思い,時代への思い
を考えている。
◯ ・叙述と挿絵をもとに,見
送りの日の様子を読み取
っている。
6 ・父がゆみ子に渡した一輪
本 のコスモスにはどんな思
時 いが込められているか読
み取る。
・父がコスモスに込めた
思いを想像できるよう
に,父の言葉をおさえ,
前時までの場面も振り返
る。
◯ ・叙述をもとに,父が一輪
のコスモスに込めた思い
を想像している。
7 ・戦争後のゆみ子と母の様
子を読み取り,時代の変化
について考える。
・題名について考える。
・時代の変化を捉えるこ
とができるように,ゆみ
子の言葉や家の様子を表
す言葉をおさえ,前の場
面と比べるよう促す。
・紹介文の書き方をおさ
えるために,書くとよい
項目を提示する。
・紹介文の書き方を確認
しながら進めることがで
きるように,書くとよい
項目を掲示しておく。
・テーマについて考えを
深めるために,友だちの
話を聞いて思ったことや
考えたことを話し合うよ
うにする。
◯ ・ゆみ子たちの生活の様子
や前の場面との比較から,
時代がどのように変化し
たかを理解している。
3 8 ・読書会の発表メモの組み
立てを考える。
9 ・読書会の発表メモを作成
する。
10
・「平和」をテーマにした
本を紹介し合う読書会を
開く。
◯
◯
◯ ・自分の選んだ本に合った
紹介の仕方を考えている。
◯
◯ ・書く項目を絞って,自分
なりの発表メモを書いて
いる。
◯ ・自分が選んだ本の紹介を
している。
・興味をもって友だちの紹
介を聞いている。
5
本時の実際(6/10)
(1)ねらい
ゆみ子の父の言葉や行動から一輪のコスモスに込めた思いを想像し,交流することで読みを深めること
ができる。
(2)学習過程
段階
学習活動
予想される児童の反応
教師の支援
資料等
つ
1 本時の課題を確認する。 ・今日の場面はお父さんと ・前時を想起できるように,教 教 科 書
か
(一斉)
のお別れの場面だ。
科書の拡大文と挿絵で前の
の拡大
む
・お父さんが出征する前に
場面の様子を確認する。
文
お父さんは一輪のコス
ゆみ子にコスモスを渡
・本時の見通しをもつことがで 挿絵
モスにどんな思いを込め
(7分)
した場面だ。
きるように,今回の場面は父
たのだろうか。
が中心であることをおさえ
る。
考
2 音読をする。
・お父さんの言葉から,思 ・場面の様子を把握できるよう 教 科 書
え
(一斉)
いを考えることができ
に,教科書の拡大文をもとに の 拡 大
る
そうだなあ。
はじめて出てくる言葉や大
文
・
事な言葉を確認する。
深
・音読をする際には,どの文か
め
ら気持ちを想像できそうか
る
考えながら音読させる。
(33分)
3 ゆみ子の父の気持ちを想 ・自分にはこれしかできな ・叙述に即して思いを想像する
像する。
(個)
い。
ことができるように,教科書 ワ ー ク
・ゆみ子に喜びをあげたか
の根拠となるところにサイ
シート
った。
ドラインを引き,その横に付
・自分はいなくなるけれ
箋を貼り,付箋に考えを書き
ど,元気に過ごしてほし
込ませる。
い。
・最後にゆみ子の笑顔が見
たい。
4 考えを交流する。
・◯◯さんは自分とは違う ・考えを比べ合うことができる
(グループ→一斉)
文から思いを想像した
ように,本文を拡大したもの
んだなあ。
に付箋を貼らせるようにす
・◯◯さんは自分と同じ文
る。
を選んでるけど,想像し ・全体で考えることができるよ
たことは違うなあ。
うに,黒板の前でグループご
とに発表させる。
5 自分の考えを書く。
(個) ・◯◯さんの考えも付け足
交流を通して自分の読み
そう。
を深めている。
(ワークシート,発表)
ま
と
め
る
(5分)
6
学習の振り返りをする。
・お父さんのゆみ子への愛
情が分かった。
・友だちの考えからお父さ
んの思いを付け足すこ
とができた。
・次時の意欲を高めるために, 振 り 返
本時の頑張りを賞揚し,次の り カ ー
場面の確認をする。
ド
板書計画
6
○ま
一つの花
教科書の
挿絵
ゆみ子に元気でいてほしいという思いをこめた。
自分の一つの命を大事にしてほしいという思いをこめた。
笑顔が見たい
元気でいてほしい
喜んでほしい
これしかしてあげられない
○課 お父さんは一輪のコスモスにどんな思いを
こめたのだろうか。
教科書の挿絵
グループごとに
付箋を貼った本文