学校保健委員会 平成27年6月10日(水)、学校保健委員会が行われました。本校では毎年、前半に児童委員会の 発表(全校児童参加)、後半に協議(学校三師・保護者代表・教職員参加、児童は参加しない)の二部 構成で行っています。 テーマの設定 健康委員会の活動内容は健康・安全に関する啓発活動(望ましい食習慣等を含む)です。今年のテー マについて第 1 回健康委員会ではかったところ、ほとんどの委員が「ストレスについてやりたい!」と 挙手。担当教員は「小学生がストレス?!」と内心驚きながら、「ストレス」をテーマに決定しました。 発表に向けて 小学生にとって「ストレス」とは、どんなものでしょう。全校児童が参加する場での発表ということ で、発表の中でのストレスのとらえ方については一番悩みました。高学年はストレスを「いやなこと」 と理解し、低学年とくに 1 年生は、「ストレス?何それ」といった具合です。委員の子どもたちさえも ストレスに興味はあるものの、今ひとつはっきりとした認識はないのでした。 そこで、第 2 回の委員会で、どんな時にストレスを感じるのか、どうやって対処しているかについて 付箋に書き、黒板に貼って整理してみました。すると・・・「仲間はずれにされた時」「お母さんにお こられた時」「今やろうとしていたのに先にやりなさいと言われた時」そのほか「頼まれて嫌なのに断 れない時」と、子どもたちはまさに人間関係の中でストレスを感じていることがわかりました。そして そんな時、読書や音楽鑑賞、運動、好きなことに打ち込むなど、子どもたちなりに嫌な気持ちを解消す るために有効な方法をとっていることもわかりました。 それからシナリオを作り、行事の合間をぬっての発表練習に与えられた時間は 2 日!休み時間に集ま って声の出し方やセリフ、動作など猛練習しました。 当日の発表 「 あったか~いハートでつながろう! ―ストレスとの上手なつきあい方― 」 心は丸い風船で、つらいことがあるとへこみます。これが ストレスです。このストレスに立ち向かい、がんばろうという 前向きな気持ちがあれば心はまた丸く戻ります。 あなたは叱られた時や嫌なことを言われた時、思わず「むかつく!」 とか「ふざけるな!」という、チクチクした「いた~い言葉」を言ってしまうことはありませんか。い たい言葉は私たちの心を傷つけます。たとえ自分の言葉でも自分の心を傷つけ、風船をもっとへこませ てしまうのです。 劇では、心やさしいココロ ヤサシくん、ストレスいっぱいのヘコミ ツラシくん、そして心がまるい ストレス ナシオくんの 3 人が登場し、ストレスとはどんなものかや、ストレスの解消法を低学年にも わかりやすい内容で伝えました。 朝の集会の時間でしたが、保護者の方々も見に来てくださいました。 子どもたちの感想 ・ぼくはこれからあったかいことばをいうと、ともだちができそうです。あったかいことばをいうと、 ふうせんがふくらみます。(1年) ・心を風せんにたとえたのが面白くてわかりやすかった。あたたかい言葉で心の風せんはふくらむので、 ストレスが軽くなることを学びました。ストレスかいしょうには自分の好きなことをすることもいい ということも、とてもよくわかりました。(4年) ・ぼくはストレスをかかえることが多かったです。言葉で心をあったかくすることや、寝て心をすっき りすることは知らなかったのでびっくりしました。新しく習ったストレス解消法ですっきりすること ができたらいいと思います。(6年) ・健康委員の発表の中で共感できたことがありました。一つ目は、体が疲れると心が疲れ、心が疲れる と体が疲れるということです。自分のことを思い返してみると、そんなときがほとんどでした。二つ 目は、「心は風船」という話です。悲しい言葉で風船はしぼみ、あたたかい言葉で風船はふくらむそ うです。私は少しいけない言葉を友達にかけていたことがあったように思います。これからは友達の 心の風船をふくらませるあたたかい言葉をかけていこうと思いました。(6年) 協議(学校医、スクールカウンセラー、育友会会長、保護者代表、教職員) 時代の流れとともに、今の子どもたちはさまざまなストレスを抱 えて生きています。 協議では、保護者として子どもに対する言葉かけはどうであった か、子どもが悩みに向き合っている時、そばにいてどうしてやった らいいのかなど、それぞれの体験談をまじえて話し合われました。 保護者の方からの話から、「子どもがストレスと思われる行動を したとき、親の役目として「おいしいご飯を作って、家を掃除する などの環境作りが大事だとアドバイスされました」という言葉が心に残りました。 スクールカウンセラーの先生、学校医の先生にもお話をいただきました。 スクールカウンセラーの先生から チクチクした痛い言葉は、相手はもちろん、言った本人も傷ついてしまいます。受けたストレスは 和らげることが大事です。家庭では、ごく当たり前の衣食住の環境を整えてあげることです。黙って 見守るところは見守り、子どもが大変な時には、ちゃんと話を聞いてあげましょう。バランスが大切で す。 学校医の先生から この協議の中で出たキーワード「環境」は、子どもがストレスをためないように整えてあげることが 大事です。特別なことをして構えるのではなく、食事を作るなどの当たり前のことです。子どものまわ りの大人は、ストレスをためないようにしましょう。子どもは親の言動を敏感に察知します。また、自 分を認める力が弱い子どもは、ストレスに立ち向かう力も弱いと言われます。だから他人を攻撃するよ うになるのです。大人が子どもを認めてあげることで、子どもは自分自身を認められるようになってい きます。
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