公開特許公報 特開2015

〔実 6 頁〕
公開特許公報(A)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許出願公開番号
特開2015-177778
(P2015−177778A)
(43)公開日 平成27年10月8日(2015.10.8)
(51)Int.Cl.
A01K 61/00
FI
(2006.01)
A01K
テーマコード(参考)
61/00
E
2B104
審査請求 未請求
(21)出願番号
特願2014-78931(P2014-78931)
(22)出願日
平成26年3月19日(2014.3.19)
請求項の数3 書面 (全11頁)
(71)出願人 304047521
福島
徹
佐賀県伊万里市二里町大里甲2346−2
9
(71)出願人 512289980
梅津
聡
佐賀県藤津郡太良町大浦丙975番地3
(71)出願人 511099515
宮崎
博信
佐賀県伊万里市東山代町長浜1486
(72)発明者 福島
徹
佐賀県伊万里市二里町大里甲2346−2
9
(72)発明者 梅津
聡
佐賀県藤津郡太良町大字大浦丙975−3
最終頁に続く
(54)【発明の名称】マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣を丸形育成方法と装置。
(57)【要約】
(修正有)
【課題】マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣を、牡
蠣の形を丸く育成する方法や丸長く育成する方法と育成
装置を提供する。
【解決手段】マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣稚
貝をプラスッチクや竹及び金属材料で造った三角錐網籠
1に、三角錐網籠の2つ頂点を直線にするようにロープ
4で固定し、三角錐網籠を3個∼5個を連結し、潮の干
満潮流で三角錐網籠の中の牡蠣稚貝達を揺らし牡蠣稚貝
達を互いにぶつけ合い網の中を転がる環境にして、潮止
まりの時は三角錐網籠の中では、三角錐網籠の頂点1画
に牡蠣稚貝が集まり密集させる環境で牡蠣稚貝にストレ
スを与え、次の段階で牡蠣稚貝を移し、密集させた環境
に縦置きし、最終段階でロープ及び杭で動かないように
した長方形網籠に牡蠣を移し、密集させないよう牡蠣を
置いて大きく育てる環境をつくる。
【選択図】図1
( 2 )
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A
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2
【特許請求の範囲】
マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣養殖の育成に関
【請求項1】
するものである。
マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の稚貝を、プラ
【背景技術】
スッチクや竹及び金属で作った三角錐網籠の2つ頂点を
【0002】
直線にするようにロープで固定し、三角錐網籠3個∼5
従来の養殖牡蠣の育成には形を丸く育成する方法が無か
個を連結した三角錐網籠の中にマガキ類のシカメ牡蠣及
った。
びスミノエ牡蠣の稚貝入れ、潮の干満潮流で三角錐網籠
【0003】
の中の牡蠣稚貝達を揺らし牡蠣稚貝達を互いにぶつけ合
【特許文献1】特開2014−18099
い網の中を転がって形を丸く整えてしまい、潮止まりの
【特許文献2】特開平9−266736
時は三角錐網籠の中では、三角錐網籠の頂点1画に牡蠣 10
【特許文献3】特開2007−60910
稚貝が集まり密集させる環境で牡蠣稚貝にストレスを与
【発明の開示】
えて丸い形の牡蠣稚貝が出来上がり、次の段階で長方形
【発明が解決しようとする課題】
網籠に牡蠣稚貝を移し、密集させた環境に縦置きし牡蠣
【0004】
の殻を丸長に上に伸ばした形にして、最終段階では杭及
従来の牡蠣養殖育成において、牡蠣本来は2枚貝殻で片
びアンカーで固定した長方形網籠に牡蠣を移し、密集さ
方の貝殻は平たくもう片方の貝殻は半丸形で大きく育つ
せないような環境で牡蠣を置いて大きく育てる丸い形の
ように養殖をしていたマガキ類のシカメ牡蠣及びスミノ
牡蠣を作る事を特徴とした、マガキ類のシカメ牡蠣及び
エ牡蠣を、牡蠣の貝殻2枚とも形を丸く育成する方法や
スミノエ牡蠣を丸形育成方法と装置。
丸長く育成する方法と育成装置で課題を解決しようとす
【請求項2】
るものである。
また、海水温度が高い時期には、マガキ類のシカメ牡蠣 20
【課題を解決するための手段】
及びスミノエ牡蠣を入れた長方形網籠の下部にプラスッ
【0005】
チクで長方形をした浮沈効果のある中空容器に海水が入
目的を達成するために、マガキ類のシカメ牡蠣稚貝及び
るように底部に穴を開け、プラスッチクで長方形をした
スミノエ牡蠣稚貝をプラスッチクや竹及び金属材料で作
中空容器に海水が入るようにして、上部に空気抜き弁を
った三角錐網籠の2つ頂点を直線にするようにロープで
施して海底に沈むときは空気弁を開き海水が入り海底に
固定した三角錐網籠を3個∼6個連結した三角錐網籠の
沈めることにより海水温が低くなりマガキ類のシカメ牡
中に牡蠣稚貝を入れ、潮の干満潮流で三角錐網籠の中の
蠣及びスミノエ牡蠣の死滅を防ぎ、海上に引き上げると
牡蠣稚貝達を揺らし牡蠣稚貝達を互いにぶつけ合い網の
きや船舶に持ち上げるときは海水が低部に穴より抜ける
中を転がって形を丸く整えてしまい、また潮止まりの時
ことができて、海面に浮かしたいときは空気弁を閉じて
は三角錐網籠の中では、三角錐網籠下部の頂点1画に転
長方形網籠を海面に浮かすことができるロープで連結し 30
げ落ちて牡蠣稚貝が密集させる環境で牡蠣稚貝にストレ
た、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の養殖する
スを与えて丸い形の牡蠣稚貝が出来上がり、次の段階で
環境を変えることができる育成方法と装置で解決できる
長方形網籠に牡蠣稚貝を移し、密集させた環境に牡蠣を
ことを特徴とした、請求項1のマガキ類のシカメ牡蠣及
縦置きし牡蠣の殻を丸長に上に伸ばした形にして、最終
びスミノエ牡蠣を丸形育成方法と装置。
段階では潮流で動かないようにした長方形網籠に移し、
【請求項3】
密集させないよう牡蠣を置いて餌を多く採るようにして
さらに、海水温が低い時期やプランクトンが多い時には
大きく育てる環境をつくり牡蠣の貝殻2枚とも丸い形を
、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣貝殻の成長が
したマガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣を作る課題
早く牡蠣の貝殻2枚とも丸い形が変形するために、マガ
を解決した。
キ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の養殖する長方形網
【0006】
籠を海面に斜めに浮かすフロート浮きとフロートを施し 40
また、海水温度が高い時期には、マガキ類のシカメ牡蠣
た係留ロープを長方形網籠両サイドに設置し波で籠が揺
及びスミノエ牡蠣を入れた長方形網籠の下部にプラスッ
れるようにすると、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ
チクで長方形をした浮沈効果のある中空容器に海水が入
牡蠣貝殻が丸い形を保ち、長方形網籠にフロートを施し
るように底部に穴を開け、プラスッチクで長方形をした
た係留ロープで連結したマガキ類のシカメ牡蠣及びスミ
中空容器に海水が入るようにして、反対側の上部に空気
ノエ牡蠣の養殖する育成方法と装置で解決できることを
抜き弁を施して海底に沈むときは空気弁を開き海水が入
特徴とした、請求項1又は2のマガキ類のシカメ牡蠣及
り海底に沈めることにより海水温が低くなりマガキ類の
びスミノエ牡蠣を丸形育成方法と装置。
シカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の死滅を防ぎ、海上に引き
【発明の詳細な説明】
上げるときや船舶に持ち上げるときは海水が低部の穴よ
【技術分野】
り抜けることができて、海面に浮かしたいときは空気弁
【0001】
50
を閉じて長方形網籠を海面に浮かすことができるロープ
( 3 )
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3
4
で連結した、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の
枚とも丸形育成方法装置の形態を図1∼図4において説
養殖する環境を変えることができる育成方法と装置で解
明をする。
決できる。
【0012】
【0007】
図1において、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣
さらに、海水温が低い時期やプランクトンが多い時には
稚貝2を入れた3角錐網籠1が海水潮流3で揺れてマガ
、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣貝殻の成長が
キ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝2が互いに
早く牡蠣の貝殻2枚とも丸い形が変形するために、マガ
ぶつけ合い網の中を転がって平たい貝殻を作りにくくさ
キ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の養殖する長方形網
せるために3角錐網籠1に施した形態の側面図。
籠を海面に斜めに浮かすフロート浮きとフロートを施し
【0013】
た係留ロープを長方形網籠両サイドに設置し波で籠が揺 10
図2においては、海水の潮止まりの時に三角錐網籠1の
れるようにすると、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ
一点にマガキ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝
牡蠣貝殻が丸い形を保ち、長方形網籠にフロートを施し
2を密集させてストレスを与え、丸い貝殻を整えるため
た係留ロープで連結したマガキ類のシカメ牡蠣及びスミ
に大きくならないようにした形態の側面図。
ノエ牡蠣の養殖する育成方法と装置で解決できる。
【0014】
【発明の効果】
図3においては、マガキ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミノ
【0008】
エ牡蠣稚貝2−a長方形網籠7にマガキ類のシカメ牡蠣
平成25年5月よりマガキ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミ
稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝2−aを縦に密集させてマガ
ノエ牡蠣稚貝を入れたプラスチック三角錐網籠で実験を
キ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝2−aの貝
はじめ、6月まで2ヶ月間育て丸い形をしたマガキ類の
殻が上に伸びるように施した形態の側面図。
シカメ牡蠣稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝を7月より長方形 20
【0015】
網籠に密集させる環境で牡蠣を縦に並べて移し、8月ま
図4においては、動かないようにした長方形網籠8にマ
で2ヶ月間育てた丸長に育ったマガキ類のシカメ牡蠣及
ガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣2−bの間隔を取
びスミノエ牡蠣を、最後に9月より潮の流れに動かない
り、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣2−bが餌
ようにした長方形網籠に密集させない環境に移し餌を多
を十分取れるような環境に施した形態の側面図。
く採るようにして、10月∼11月には丸い2枚貝殻の
【0016】
形をしたマガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣が出来
図5においては、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
上がり丸くなった部分に実入りがあったマガキ類のシカ
蠣2−bの長方形網籠8を海底11に沈めた形態の正面
メ牡蠣及びスミノエ牡蠣の成育方法と装置の効果である
図。
。
【0017】
【0009】
30
図6においては、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
また、海水温が高い時期にはマガキ類のシカメ牡蠣及び
蠣2−bの長方形網籠8をプラスチッ中空容器12の底
スミノエ牡蠣長方形網籠を海底に沈めることにより、海
部に海水が出入りする穴12−aを設け、反対側プラス
水温度が低いためマガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
チッ中空容器の上部に空気弁12−bを設けて、海底に
蠣死滅が死滅することが少ない効果があり、ロープで連
沈めるときは、空気弁12−bを開放して海水がプラス
結したマガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の養殖す
チッ中空容器12の底部穴12−aから海水入りマガキ
る長方形網籠の海底養殖する育成方法と装置である。
類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣2−aの長方形網籠8
【0010】
を海底11に設置した5図の側面図。
さらに、海水温が低い時期やプランクトンが多い時には
【0018】
、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣貝殻の成長が
図7においては、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
早く牡蠣の貝殻2枚とも丸い形が変形するために、マガ 40
蠣2−aの長方形網籠8を海底11に係留ロープ4で連
キ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の養殖する長方形網
結設置した5図や6図の上から見た平面図。
籠を海面に斜めに浮かすフロート浮きとフロートを施し
【0019】
た係留ロープを長方形網籠両サイドに設置し波で籠が揺
図8においては、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
れるようにすると、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ
蠣2−aの養殖する長方形網籠8を海上5に斜めに浮か
牡蠣貝殻が丸い形を保つ効果があり、長方形網籠にフロ
すフロート浮き16とフロート5を施した係留ロープ4
ートを施した係留ロープで連結したマガキ類のシカメ牡
−aを長方形網籠8の両サイドに設置し波で籠が揺れる
蠣及びスミノエ牡蠣の養殖する育成方法と装置である。
ようにした形態の正面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
【0011】
図9においては、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡
以下、マガキ類のシカメ牡蠣及びスミノエ牡蠣の貝殻2 50
蠣2−aの養殖する長方形網籠8を海面5に斜めに浮か
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すフロート浮き16とフロート5を施した係留ロープ4
形態の平面図。
−aを長方形網籠8の両サイドに設置し波で籠が揺れる
【符号の説明】
ようにしたフロートを施した係留ロープ4−aで連結設
【0013】
置した8図の上から見た平面図。
1
三角錐網籠。
【図面の簡単な説明】
2
マガキ類のシカメ牡蠣稚貝及びスミノエ牡蠣稚貝
【0012】
。
【図1】海水中に入れた三角錐網籠が潮の流れで揺れて
2−a丸い形の貝殻したマガキ類のシカメ牡蠣稚貝及び
いる形態の側面図。
スミノエ貝牡蠣稚貝。
【図2】海水中に入れた三角錐網籠が潮止まり形態の側
面図。
2−b丸い形の貝殻したマガキ類のシカメ牡蠣及びスミ
10
ノエ貝牡蠣。
【図3】長方形網籠に丸牡蠣を縦に密集させて入れた形
3
海水の流れる方向矢印。
態の側面図。
4
三角錐網籠をつなぐロープ。
【図4】長方形網籠に丸牡蠣の間隔を取り、餌を十分取
4−aフロート5を施した係留ロープ。
れるようにした形態の側面図。
5
海面。
【図5】長方形網籠を浮沈装置で海底に落した形態の正
6
アンカー。
面図。
7
稚貝の長方形網籠。
【図6】長方形網籠を浮沈装置で海底に落した形態の側
8
成貝の長方形網籠。
面図。
9
固定杭柱。
【図7】長方形網籠を浮沈装置で海底に落し連結した形
10
フロートブイ。
態の平面図。
11
海底。
【図8】長方形網籠を海面に斜めにフロートした形態の
20
12
浮沈容器
正面図。
12−a浮沈容器の底部に施した海水出入り穴。
【図9】長方形網籠を海面に斜めにフロートし連結した
12−b浮沈容器の上部に施した空気弁。
【図1】
【図2】
( 5 )
【図3】
JP
【図7】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
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A
2015.10.8
( 6 )
JP
2015-177778
A
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【図9】
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フロントページの続き
(72)発明者
宮崎
博信
佐賀県伊万里市東山代町長浜1486
Fターム(参考) 2B104 AA26
BA06
BA08
DA01
DB04
DB05
DC02