ガラス基板上での 高性能機能Si TFT素子の開発

ガラス基板上での
高性能機能Si TFT素子の開発
琉球大学
工学部
教授
電気電子工学科
野口隆
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ナノ時代の Si トランジスタ
(研究推進領域)
Bulk
Bip. Tr.-ÆIC---------ÆBip. LSI-------------MOS FET-----ÆMOS IC-ÆMOS LSI-----ÆSOC
SOI-----------Æ(3D)
(For LSI, fine patterning, Lowering voltage)
新技術研究
開拓領域
Thin Film
a-Si TFT-----------------------Æ
Poly-Si TFT ----------------(x-Si TFT)ÆSOP
LCD----ÆO-LED
(For FPD , on Glass----------Æon Flexible substrate)
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研究背景
*なぜ Si 系結晶化薄膜か?
*なぜSi TFTか?
‹AM-OLEDの必要性
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Mobility (cm /Vs)
OTFT
a-Si:H TFT
poly-Si TFT
∼ 0.5
0.3 ~ 1
10 ~ 400
‹Smart SOP (System on Panel)を実現するために、
CPU
Driver IC
ROM
RAM
A/D
*ディスプレイシステムの機能性向上 Æ 高感度光センサ
*高変換効率で省資源型の薄膜太陽電池
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パネル上のLTPS TFT のためのコア技術
1. Si deposition
2. Si crystallization
3. Gate insulator formation
4. Doping
5. Plastic substrate treatment
Metal electrode
Source
Inter layer dielectrics
Drain
Gate
Active layer : poly-Si
Panel (Glass)
Gate insulator
Buffer layer
For TFT fabrication on glass (on plastic),
all process must be carried out below 600oC (300℃).
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*ELA (レーザアニール)の特徴
Effective Crystallization Techniques
SPC (FA)
ELC
(MIC)
O
Δ
O
Crystallinity
Δ
O
Δ
Smoothness
O
Δ
Uniformity
O
Δ
Throughput
X
O
Growth model
Δ
Grain size
Process temp.
∼600℃
O <450℃
Δ
∼500℃
Higher mobility requires higher crystallinity
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新技術の基となる研究成果・技術
Si薄膜の形成法(スパッタ法) Æオンパネル
RTA、レーザーによる高品質微小結晶粒Si膜
ÆTFTによるOLED駆動
結晶性の向上Æ素子性能向上
薄膜での低抵抗化Æ機能素子の電極へ。
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•従来は、ガラス基板上に、良好な結晶化Si薄
膜を作製することは困難で、応用にも限界が
あったが、製法、構造、結晶化法を工夫する
ことで、より高い結晶性の薄膜と構造が実現
でき、機能性の素子応用が期待できる。
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従来技術とその課題
既に実用化されているものには、結晶化Si 薄膜が
あるが、
FPDシステム応用においては、機能化、コストなど
の限界等の課題があり、広く利用されるまでには
至っていなく、より改善が求められている。
一方、太陽電池では、安定で高性能な薄膜の素子
パネルが求められている。
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新技術の特徴・従来技術との比較
• 従来技術の課題であるガラス上のSi薄膜の
結晶性、電気的特性を改善。
• 素子性能が向上できるため、より高性能化機
能化が可能となる。
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¾ Si薄膜の結晶性向上による低抵抗化の実験方法
* Deposition method
P.E. CVD (or Sputtering)
Si – 500 A
*Impurity doping
P+; 2 x1015/cm2
Glass
B+; 5 x1015/cm2
* ELA condition
• 200 ~ 500 mJ/cm2 (2, 10, 100 shot)
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Dependence of sheet resistance on pulse energy density for various
shot number (n-type)
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TEM image of activated poly-Si film
P doped (2E15/cm2)
T. Noguchi, J.J.A.P., 42, p.1858 (2008).
B doped (5E15/cm2)
J.K.P.S., T. Noguchi et al., 54,
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Comparison with activation into x-Si in equilibrium condition
Resistivity(ohm cm)
Irvine curve*
P-type
N-type
N-type
350mJ/cm2, 100shot
▼
Impurity concentration( /cm3 )
P-type 350mJ/cm2,
• The ELA sample shows high crystallinity
100shot
• Low Rs : Non-equilibrium state by rapid melting
*J.C. Irvin, Bell System Tech. J., (1962) 387. 13
まとめ
¾レーザアニールは、LTPS 、ULTPS プロセスとして、
TFTの結晶化として有効。
¾RTA、レーザアニールによる活性化は有効
(高性能素子の電極へ)。
¾パネルシステムとしての高性能TFT、高感度光センサダイ
オード、高変換効率薄膜太陽電池に応用が期待。
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3D TFT System on Glassとしての提案の例
Photosensor
BL
Top electrode
X-Ge film
Bottom electrode
Gate
Source
Contact plug
Drain
WL
X-Si TFT
Buffer layer (I)
Glass substrate
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想定される用途
• 本技術をもとに、ガラス基板上の新しい機能
性ディスプレイシステム、新しい集積化の製法
と光センサーなどの光電素子応用などが考え
られる。
• 上記以外に、光導電発電素子によるクリーン
エネルギーへの用途に展開することも可能と
思われる。
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想定される業界
• 利用者・対象
日本国内外のディスプレイ製造メーカー
太陽電池の製造メーカー
• 市場規模
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実用化に向けた課題
• 現在、レーザ、RTAによるSi薄膜の電気的活
性化の基礎データにおいては、世界最高レベ
ルの結果を出している。
• 今後、Si系薄膜、(および厚膜<1μm)に対
するRTA、レーザーアニール結晶化について
の有効な実験データを取得し、素子適用への
条件設定を行っていく。
• 実用化に向けて、高性能素子(TFT、光セン
サー、太陽電池)を作製するべく技術を確立
する。
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企業への期待
• 独自の製造技術、半導体プロセス、解析技術
を持つ企業との共同研究を希望。
• TFTセンサシステムを開発中の企業、太陽電
池分野への展開を考えている企業には、
今後、本研究室の技術の導入、提携が有効と
考える。
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本技術に関する知的財産権
• 1. 特願2006−293508、太陽電池パネルの製造方法、発明者:野口
隆、鈴木康真、福里克彦、茂垣聰、坂野一宗、
出願人:琉球大学。
• 2. 特願2007−127738、太陽電池パネルの製造方法、
発明者:福里克彦、鈴木康真、茂垣聰、野口隆、
出願人:琉球大学。
• 3. 特願2007−496282、3次元集積回路装置およびその製造方法、
発明者:野口隆、
出願人:琉球大学。
• 4. 特願2008−69978、半導体装置の製造方法、半導体装置、
発明者:野口隆、
出願人:琉球大学。
• 5.特願2009−080343, 太陽電池、センサ、ダイオード及びその製
造方法、発明者:野口隆、
出願人:琉球大学。
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産学連携の経歴
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(2006年 海外より帰国。本学着任)
2006年-2008年 SEN社、西華産業(株)と共同研究実施
2008年-2009年 JSTシーズ発掘に採択
2008年日立CP社と共同研究実施
2009年JST A-stepに採択、コーニング(Japan)社
と共同研究実施
• 2010年-
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お問い合わせ先
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琉球大学 産学連携推進機構
特命准教授・産官学連携コーディーネーター
宮里 大八 (Miyazato Daiya)
TEL:098-895-8599
FAX:098-895-8957
E-mail:[email protected]
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