20117 Effectiveness of catheter-directed thrombolysis for

20117
Effectiveness of catheter-directed thrombolysis for renal vein thrombosis
【目的】自家移植腎の腎静脈内血栓に対しカテーテル血栓溶解療法(catheter-directed thrombolysis:CDT)が有効
であった 1 例を経験したので報告する。【症例】29 歳男性【既往歴】6 歳時に先天性尿管狭窄症に対し右尿管‐腎臓バイ
パス術後、左腎自家移植後【現病歴】20××年 6 月末より両下肢の疼痛・腫脹が出現し、症状増悪傾向にあるため近医
受診。画像検査の結果、両側総腸骨静脈と左腎静脈の血栓閉塞所見をみとめ、左腎静脈は左総腸骨静脈へ流入して
おり、下大静脈は両側総腸骨静脈合流上部で血流途絶、多数の側副血行路をみとめた。肺動脈血栓および動脈血栓
はみとめなかった。同日加療目的で当院搬送となる。【入院後経過】エコーガイド下で左大腿静脈より Fountain
infusion カテーテルを挿入し、ウロキナーゼ 24 万単位を局注。その後同カテーテルからウロキナーゼ 48 万単位/日およ
びヘパリンの持続静注を施行。第 4 病日に血管造影検査施行したところ、結節状に一部血栓溶解をみとめるも以前多量
の血栓が残存していた。同カテーテルを留置したまま、ヘパリン併用下でウロキナーゼ 72 万単位/日の局注へと投与方
法を変更した。第 8 病日に再度血管造影検査を施行したところ両総腸骨静脈および左腎静脈内の血栓はほぼ消失して
いた。経過で腎機能悪化なく、両下腿浮腫も改善をみとめた。【結語】自家移植腎の腎静脈内血栓に対し CDT が有効で
あった 1 例を経験した。