大麦情報 播 種 編 平 成 2 7 年 1 0 月 羽咋郡市営農推進協議会 七尾鹿島営農推進協議会 **排水対策の徹底・適期播種** 排水対策の徹底で収量向上! 中能登地区の平成27年産大麦の平均単収は 142kg/10a で、県内他地域の単収と比べ、半分 以下の低い単収でした。排水対策の不徹底による湿害が原因となり、苗立ち不良や茎数の不足か ら低収となっています。 排水溝、弾丸暗渠の施行により、しっかり圃場を乾燥させることで苗立ちの確保、茎数・穂数 の確保、登熟の向上を図ることが、収量向上のために最も重要な作業となります。 雨後の排水対策実証圃 雨後の排水対策実証圃(対照区) 排水対策実証圃(羽咋市尾長) 圃場内に水溜まり (1)排水対策の実施 排水対策作業の基本的な流れ ①額縁排水溝 ②土壌改良 ④圃場内排水 耕起・施肥・ 施工 資材散布 溝施工 播種作業 ※間隔は圃場条件や作業幅を考慮して掘る。 ※圃場に水が溜まらない ように早めに掘る。 ③弾丸暗渠施工 ※湿田など排水不良田では、弾丸暗渠 を本暗渠と直交させる。 ①額縁排水溝 排水路 用水路 ②排水口は深く掘り下げる 3~5m ③弾丸暗渠 ④圃場内排水溝 裏面に続く 額 縁 排 水 溝 作土層 圃 場 内 排 水 溝 圃 場 3~5m 内 排 水 溝 作土層の下まで掘る 弾丸暗渠 額 縁 排 水 溝 20~30cm 断面図 (2)酸度矯正の実施(目標 pH6) ◆苦土石灰またはBBかきがら浪漫 100kg/10a ※管内水田の pH の平均値は5.5と低いため、酸度矯正は確実に行う (3)基肥の施用 4回必要な追肥を原則省略可能 ○基肥一発の場合 追肥漏れ防止 BB大麦一発くん 45kg/10a ◆地温に依存して窒素成分が溶出するため、一発肥料を利用する場合は10月中旬に播種 ○分施体系の場合 BBエコ400 30kg/10a (4)種子消毒(裸黒穂病・雲形病の予防) ◆ベンレートTコートを種子重量の0.5%粉衣 ◆吸湿による播種機の詰まりを防ぐため、粉衣は播種当日に行う (5)耕起・播種 ◆耕起・播種作業は圃場が乾いた条件の時に実施し、適正な耕起速度で砕土率を向上させ ましょう。 ○播種日 10月中旬(10月10日~20日頃) ※遅播きは十分な苗立ちが確保できず、生育不良の原因となります。播種は、上記の播種日に 実施するよう努めましょう。 ○播種量 ドリル播き(条間30㎝) 7kg/10a 全面全層播き 9kg/10a ※やむをえず10月上旬に播種する場合は1kg/10a 減らす。 また、10月下旬以降に播種する場合は1kg/10a 増やす。 (6)播種後の雑草防除 ◆播種後の土壌処理除草剤が最も有効で、播種後~出芽までの間(一週間程度)に処理 薬剤名 使用時期 散布量 対象雑草 使用回数 ガレースG 播種後発芽前 4~5kg/10a 畑地一年生雑草 1回 トレファノサイド粒剤 2.5 播種後発芽前 4~5kg/10a 畑地一年生雑草 2回以内 ※砕土が不十分な場合や覆土が不十分な場合、直後に降雨が予想される場合は出芽抑制等の恐れがあるの で散布を避ける。
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