大型紙芝居作り

大型紙芝居作り
式見保育園 3・4・5歳児
ねらい
○自分で考えたことを発表し、お友だちの意見を聞いて、みんなでお話を考える。
○絵に表現する。
環境構成
○自由あそびの時に、制作コーナーで年長、数名が楽しそうにお絵書きをしていた。その絵
の裏に、字に興味を持ち始めた子どもが、紙芝居のようにお話を書き、近くのお友だちに披
露していた。それを見て、発表会で大型紙芝居を作って発表したらどうかと保育士から提案
した。
○大型紙芝居作りに参加した19名の子どもたち全員がアイデアを出しやすいように、どん
<3日にわたって子どもたちとお話作り、保育士が台本にまとめる。>
「どんなお話にしようか?季節は?誰が出てく
年長「う~ん、保育園の話がいい。この前、焼き芋ばし
「宇宙で焼芋!?」
年中「うん、どろぼうがきてから」年少「くまがお芋を食べ
ちゃう」年長「お芋ば食べて、おならがぷっぷっぷーっ!
(爆)宇宙まで飛んでいく!」
「おもしろいねぇ~!他は?」
年少「みんな、おいしいおいしいって食べる」
年長「焼き芋パーティーば、するとは?」みんな「いいねぇ~!」
「年長さんにお願いがあるんだけど、絵を描いてくれない??」
年長「いいよ!」
「じゃぁ、絵が描けそうなお話がいいかも。大丈夫??」
年長「う~ん、宇宙は描ききらん。。。」年中「どろぼうは?」年長
「描けそうかな」
など・・・
絵は年長が担当。
お昼寝の時間を使って、描いていった。
どの場面を絵にするかは保育士が決めた
セリフの練習
場面ごとに文章を作成する。
どの場面の絵を描くか年長9名で話し合い。
年長と年少のペア
まず、A3サイズの紙にイメージした絵を下書きする。
その後、大きい模造紙に描く。
模造紙へ描き写す時、絵が小さくならないように、
今日は芋ほりの
日。
保育園の畑でお
芋を掘りました。
「でっかいお芋が
掘れたぞ」「やっ
たぁ~!」みんな
は大喜び!
泥棒をかけると
いった子が担当
そこへどろぼうが
やってきました。「うま
そうなお芋だなぁ。
へっへっへ」
「お芋がないよ~」
みんなはお芋がなく
て大泣き・・・。
など・・・
年中同士のペアを作る
ひらがなで作成した台本を年長児に渡す
自由あそびの時や、設定保育の中でセリフ
を覚える。
年長児が年少児に、もらった台本を読んで
聞かせ、教え、一緒に練習して覚える。
年中の中でも、ひらがなを読める子が教え
ている姿が見られた。
年長の中で字が読めないに子に個別で対
応
先に文章を覚えさせ台本なしでも年少に
教えることができるようにした。
など・・・
発表
【実際の子どもの姿】
舞台で発表の練習
←舞台で練習しているところ。まだ、セリフを覚えていないの
で、台本をもっている。マイクを使って練習していたが、最終
的にはマイクなしで、大きな声で発表した。
舞台セットも積木と紙芝居をかける棒を準備するだけなので、
子どもたちに搬入、搬出を任せる。舞台が使える時間が限ら
れているので、素早く準備ができた.
年少のお世話も任せたので、自分がしっかりしないといけな
い、という気持ちが年長にますます芽生え、時には保育士よ
り厳しく、時には保育士よりやさしく、年少のお世話をしていた。
年少も保育士よりも、年長のいうことを聞いていたように思う。
模造紙の絵も、紙芝居のように子どもたちがめくっていく。
模造紙の上部に6箇所穴をあけリングで綴じ、棒を通して
めくれるようにした。
【保育士の気づき】
年長・年中・年少の異年齢児のペアを作ったことで、子どもたち同士で練習しあったり、助け
合ったり、異年齢児ならではの良さが見られてよかった。
子どもたちが実際にお話を作ったことで、練習にも集中して参加。大型紙芝居を作りたいと思っ
た子どもたちが集まっていたので、お話を作った時も絵を描くときも、楽しくスムーズに進めるこ
とができた。
発表会では、自信を持って発表する子どもたちの姿がみられた。
年長の子どもたちを中心に練習を進めたことで、させないといけないという保育士側の気負いを
感じることなく、発表会の練習に取り組むことができたように思う。
子どもたちが自発的に遊んでいた遊びを取り上げ、発表会につなげることができたことで、子ど
もたちも保育士も楽しく、わくわくしながら作品を完成させることができた。
お話作りをする中で、年少・年中は何も考えず、自由な発想を出してきた。年長になると自由な
発想の中に、最後をどうまとめるかや、絵を描くという現実的なことについても考えるようになり、
年齢なりの成長を感じられた。
【今後の課題】
今回、子どもたちが自発的にやっていたお絵かきにお話を作る様子を見ていたので、大型紙芝
居を作ることを思いつくことができた。子どもたちが今、何に興味を持っているか、観察していくこ
とが大事だと思った。その上で、保育士が助言をし環境を作り、援助していくことで活動をより、集
中して行うことができたんだと思う。子どもたちが自発的に遊んでいる様子を観察し、より集中して