カルチャー 健全な事業活動 3つの重点領域ハイライト CONTENTS ◀ 077 ▶ カルチャー 持続可能性に配慮した原材料調達 花王は、主要な原材料であるパーム油や紙・パルプについて、森林破壊ゼロへの支持を表明し、 また、藻類から油脂原料を得るための研究開発を進めるなど、持続可能性に配慮した原材料調達に取り組んでいます。 環境や社会に配慮した原材料調達ガイドライン 花王は、資源制約、生物多様性の劣化や地球温暖化などの 環境問題、人権課題などを踏まえ、持続可能性に配慮した原材 グローバル 破壊ゼロへの支持を表明し、2020年までに原産地の森林破壊 ゼロを確認することを目標に掲げています。 料の調達を実現するため、2014年に 「原材料調達ガイドライン」 を改訂し、実行しています。改訂したガイドラインでは、花王 Web の主要な原材料であるパーム油や紙・パルプについて、森林 原材料調達ガイドライン. http://www.kao.com/jp/corp_csr/procurement_05.html 森林破壊ゼロのパーム油調達へ向け目標策定 グローバル 花王は、2014年にパーム油の調達において森林破壊ゼロへ 関する認証を受けています。2020年までに、花王グループで の支持を表明し、 “2 0 2 0年までに、花王グループの消費者向 は追跡可能で持続可能性に配慮したパーム油を使用した製品 け製品に使用するパーム油は、持続可能性に配慮した、農園ま の生産・加工・出荷が認められたサプライチェーンの構築に努 で原産地追跡可能なもののみを購入する”ことを新たな目標と めます。 して掲げました。 目標達成のため、2015年末までに、花王グループの消費者 向け製品に使用するパーム油・パーム核油を、持続可能性に配 慮した搾油工場まで原産地追跡可能なもののみ購入すること をめざす取り組みを進めています。また、2 0 2 0年までに、農 園およびサプライヤー、第三者機関との協働により、原産地の 森林破壊ゼロの十分な確認を進めていきます。 花王は熱帯雨林の伐採による生態系破壊、原産地や加工工 場での人権侵害等の課題解決のために「持続可能なパーム油の 円卓会議:RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil) 」に 2007年に加盟し、2010年9月よりRSPOの認証を受けた認証 パーム油の購入を開始しました。工場においても、2014年まで に国内2工場、海外9工場がRSPOの「製造・加工・流通過程」に Topics パーム油の原料であるアブラヤシ果房 (現地メーカーの取引の様子) 世界に先駆けて藻類から油脂原料を得る 洗剤やシャンプー等の原料油脂の一部は、食用油と同じものを使用していることから、将 来的な世界人口の増加に伴い、食用油との競合が危惧されています。 バイオマスの高度利用を中心とした先進的で持続可能な環境技術研究を進めているエコ テクノロジーリサーチセンターでは、藻類研究において洗剤やシャンプー等の界面活性剤の 原料となる中鎖脂肪酸を多く蓄積する株を複数見いだすとともに、中鎖脂肪酸の生成に寄 与する酵素を世界で初めて藻類で同定しました (2014年9月 第1回アジアオレオサイエンス 学会で発表) 。今後は、藻類による中鎖脂肪酸の工業的な生産技術の確立をめざします。 花王サステナビリティレポート 2015 有用藻類の探索
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