汎用トランスデューサ インターフェース(UTI)

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汎用トランスデューサ
インターフェース
(UTI)
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汎用トランスデューサインターフェース
(UTI)
は、
自己較正周期変調発振器を用いてセンサ出力をタイムシグナルへ変換する変
換器です。
あらゆる種類のセンサに対してのインターフェースとして、
その出力を他の電子機器を用いることなしにUTIに直接接
続することができます。UTIはデジタル出力を持ち、
どのような種類のマイクロコントローラとも通信が可能です。
UTIは、異なる16のモードでの作動が可能で、
これらのすべてのモードにおいて高精度の計測結果を得るためには、信号出力セ
ンサと同じ種類の参照素子が必要となります。
UTIは、下記のセンサのインターフェースとなります。
●
容量型センサ:0∼2pF、0∼12pF、300pF以下の可変レンジ
●
白金測温抵抗体:Pt100、Pt1000
●
サーミスタ:常温で1kΩ∼25kΩ
●
抵抗ブリッジ:250Ω∼10kΩ、最大非平衡±4%あるいは±0.25%
●
ポテンショメータ:1kΩ∼50kΩ
未知のセンサの信号を計測する場合とまったく同じように、2つの位相において参照信号と内部(一定の)
オフセットが計測され
ます。計測されたこれらの値(タイムシグナル)
をマイクロプロセッサのソフトウェアで処理し、
システム全体のオフセットとゲイン
の連続自動較正が行われます。UTI出力はデジタルですので、
あらゆる方式のマイクロコントローラに適応しています。
デザインインを容易にするための評価ボードもご提供可能です。無料ダウンロードのソフトウェアをご利用いただくことにより、
デザインインを短時間に簡単に行うことができます。
マルチプレクサMUXC01は、
このSmartec社のUTIに接続して利用するために特別に設計されています。UTIとMUXC01と
をあわせて用いることにより、複数の低容量の容量型センサの出力を高精度(15ビット)
で計測することができます。
マルチプレクサとSmartec社のUTIをあわせて使用することにより、容量型センサを用いた非常に精度の高い計測が可能とな
ります。
複数のマルチプレクサをカスケード方式でつなぐことにより、容量型センサの数を必要なだけ増やすことができます。
それぞれの
マルチプレクサは、9ビットのシフトレジスタを有し、9つの容量型センサの信号を処理することができます。容量型センサの計測
は、電荷輸送に基づいていますので、回路の出力には特に注意を払うことが必要となります。
マルチプレクサのインピーダンスは
20Ω未満となるように設計されており、出力フルスイング
(レールツーレール)電圧は正確に規定されています。
このような点か
ら、複数の容量型センサを用いた計測では、UTIとマルチプレクサをあわせて用いることが最適な方法です。
アレイ構造を組むこ
とにより、個々の容量型センサの簡単かつ高精度での計測が可能となります。
この装置は、デュアルインラインパッケージ
(DIL)、小型アウトラインパッケージ
(SOIC)
あるいはダイそのもので提供することができます。
〒153-0064 東京都目黒区下目黒2-20-20 第8千陽ビル6F
TEL:03(3490)6480(代表) FAX:03(3490)6488
http://www.sanele-parts.jp
DATASHEET
汎用トランスデューサインターフェース(UTI)
■ 特長
●
さまざまな形式のセンサ素子に対してのインターフェースとして利用可能
例:容量型センサ、白金測温抵抗体、サーミスタ、抵抗ブリッジ、ポテンショメータ
●
複数のセンサ素子を用いた計測が可能
●
2.9V∼5.5Vの一つの電源を使用、消費電流は2.5mA以下
●
最大分解能14ビット、最大線形性13ビット
●
オフセットおよびゲインの連続自動較正
●
出力はマイクロコントローラに適合
●
3ステート出力
●
代表的な計測時間は10msあるいは100ms
●
あらゆる種類の計測に対して、2/3/4線式計測が可能
●
すべてのセンサ素子に対し、AC励起電圧信号
●
50/60 Hzインターフェースの抑制
●
パワーダウンモード
●
DILおよびSOICの作動温度範囲は、−40℃∼85℃
●
ベアダイの作動温度範囲は、−40℃∼180℃
■ 代表的な使用例
自動車用、工業用、医療用
●
容量型レベル計測
●
位置計測
●
角度計測
●
高精度温度計測(白金測温体、NTC)
●
圧力、力計測用ブリッジセンサ
■ 概要
汎用トランスデューサインターフェース(UTI)は、周期変調発振器を用いた低周波計測用のアナログフロントエンドを備え
ています。
センサ素子は、他の電子機器を用いることなしにUTIに直接接続可能ですが、用いるセンサと同じ種類の参照素
子が一つ必要です。UTIの出力は、マイクロコントローラ適合の周期変調信号です。
このUTIは、以下のセンサに対しての
インターフェースを備えています。
●
0∼2pF、0∼12pFおよび300pF以下の可変レンジの容量型センサ
●
白金測温抵抗体Pt100、Pt1000
●
1kΩ∼25kΩのサーミスタ
●
250Ω∼10kΩの抵抗ブリッジ、最大非平衡±4%あるいは±0.25%
●
1kΩ∼50kΩのポテンショメータ
●
上記センサの組み合わせ
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汎用トランスデューサインターフェース(UTI)
UTIは、
マイクロコントローラをベースとしたシステムでの使用が最適です。すべてのデータは、
マイクロコントローラ適合の
一つの出力端子から出され、結線数と絶縁システムに必要なカップラー数を減らすことができます。絶縁UTIの使用に関して
は、Smartec社のウェブサイトのサポートショップにあるアプリケーションノート
(Application Notes)
を参照してください。
システム全体のオフセットおよびゲインに対する連続自動較正は、3信号技術を用いて行われます。先進のチョップ技術を用
いて低周波干渉が除去されています。4つのモードビットを設定することにより、16の作動モードのどれか一つを選択します。
■ 機能ブロック図
ドライバ
MUX
AMP/
C-V/
デバイダ
電圧・
周期変換器
周波数
デバイダ
出力
論理制御回路
UTIは、16ピンのデュアルインラインパッケージ(DIL)
あるいは18リード線の小型アウトラインパッケージ(SOIC)
で提供さ
れます。図1は、DILおよびSOICのピン配置を示します。
またピンの機能を表1に示します。
名称
UTI 平面図
(実寸ではない)
16 ピン DIL
UTI 平面図
(実寸ではない)
18 ピン SOIC
図1 DIL 16 および SOIC-18 のピン配置
ピンの機能
VDD, VSS
電源
A, B, C, D, E, F
センサ接続
SEL1..SEL4
モード選択(表 2 を参照)
OUT
出力
SF
スロー / ファーストモード選択
CML
CMUX02/CMUX12モード選択
PD
パワーダウン(3 ステート)
表1 ピンの機能
汎用トランスデューサインターフェース(UTI)
■ 絶対最大定格
温度条件が別に記されていない場合には、TA = 25℃での仕様です。
25℃での絶対最大定格
電源電圧 −0.3V∼+7V
電源電流(センサへの接続を除く)
3mA(5V)
ワット損
21mW
パワーダウン時のワット損
7μW
出力電圧
−0.3V∼VDD+0.3V
出力駆動電流(A、F)
8mA
出力インピーダンス
60Ω
VSSに対する入力電圧
−0.3V∼VDD+0.3V
各ピンにおける入力電流
±2μA
ESD定格
>4000V
保管温度範囲
−65℃∼+150℃
作動温度範囲
−40℃∼+85℃
リード線温度(10秒ハンダ付け)
+300℃
■ 一般仕様
選択ライン
1
2
3
モード
4
位相数
名称
モード
No.
容量型モード
0
0
0
0
5容量型センサ 0∼2pF
5
C25
0
0
0
0
1
3容量型センサ 0∼2pF
3
C23
1
0
0
1
0
5容量型センサ 0∼12pF
5
C12
2
0
0
1
1
外部マルチプレクサ 0∼2/0∼12pF
−
CMUX
3
0
1
0
0
3容量型センサ、可変レンジ(300pF未満)
3
C300
4
抵抗モード
0
1
0
1
白金測温抵抗体 Pt100/1000、4線
4
Pt
5
0
1
1
0
サーミスタ 1∼25kΩ
4
Ther
6
0
1
1
1
2あるいは3 Pt100/Pt1000
5
Pt2
7
1
0
0
0
2あるいは3サーミスタ 1∼25kΩ
5
Ther2
8
ブリッジモード
1
0
0
1
抵抗ブリッジ、Vbridge(±200mV)
3
Ub2
9
1
0
1
0
抵抗ブリッジ、Vbridge(±12.5mV)
3
Ub1
10
1
0
1
1
抵抗ブリッジ、Ibridge(±200mV)
3
Ib2
11
1
1
0
0
抵抗ブリッジ、Ibridge(±12.5mV)
3
Ib1
12
1
1
0
1
抵抗ブリッジおよび2抵抗(200mV)
5
Brg2
13
1
1
1
0
抵抗ブリッジおよび2抵抗(12.5mV)
5
Brg1
14
1
1
1
1
3ポテンショメータ 1∼50kΩ
5
Potm
15
表 2 UTI のモード
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汎用トランスデューサインターフェース(UTI)
■ 出力
UTIの出力は、
マイクロコントローラに適合した周期変調信号とセンサ素子を駆動する励起信号です。表3にUTI出力の仕様
を示します。
すべてのUTI出力が1つのデジタル出力端子から出されますので、4本のリード線のみで多目的絶縁フロントエン
ドが構成されます。UTIの絶縁使用に関しては、Smartec社ウェブサイトにあるサポートショップのアプリケーションノート
(Application Notes)
を参照してください。
値
単位
Vol、出力電圧(低)
パラメータ
0.4
V
Voh、出力電圧(高)
VDD-0.6
V
60
Ω
最大出力電流、Iout
8
mA
B‒F での出力抵抗
800
Ω
容量型モードでの出力に使用
E あるいはF での最大出力電流Iout
20
mA
抵抗およびブリッジモード用
立ち上がり時間
14
ns
立ち下がり時間 13
ns
伝播遅延PD-OUT
30
ms
ファーストモードでは 1/8
伝播遅延SELi-out
30
ms
ファーストモードでは 1/8
Rout、出力抵抗
説明
VDD=5V
表3 UTIの出力仕様
■ アナログ入力
UTIの入力端子には、多くの種類のセンサ素子を接続することができます。表4は、UTIの入力仕様を示しています。
パラメータ
値
入力インピーダンス
20
A、B、C、E、F の間の静電容量漏れ
50/60Hz の抑制
単位
30x10
説明
pF
−3
pF
DIL パッケージ
dB
表4 UTIの入力仕様(VDD=5V、TA =+25℃)
汎用トランスデューサインターフェース(UTI)
■ コントロールライン
「出力」の節で説明したように、UTIには16の作動モードがあります。
これらのモードは、4つのセレクションピン(SEL1、
SEL2、SEL3、SEL4)
により選択することができます。表2において、
「1」
がVDDに対応し、
「0」
がGDN(アース)
に対応し
ます。
スロー/ファーストの選択やパワーダウン等のいくつかの特殊な機能も利用できます。
これらのモードは、それぞれSF
およびPDで設定できます。
SFピンは、測定速度の設定に用いられます。SF=1では、UTIがファーストモードで作動します。
このモードでは、
出力信号の1
サイクル完了時間は約10msです。SF=0のときには、UTIはスローモードで作動し、出力信号の1サイクル完了時間は約
100msです。
PDピンを用いてUTIのパワーダウンを行ないます。PD=0のとき、UTIはパワーダウンされ、出力ノードはフローティング
(高
インピーダンス)
となります。
これにより、ひとつだけのUTIが選択(PD=1)
されていれば、UTIの複数の出力を一本の出力ワ
イヤにつなぐことができます。
CMUXモードの場合を除いて、CMLピンは常にGND(アース)
に接続されています。
CMUXモードでは、CMLピンは計測レンジの選択に用いられます。このレンジには、0∼2pF(CML=0)
と0∼12pF
(CML=1)
があります。
特に記述されていない限り、
フローティング入力は許容されていません。
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■ パッケージ
図2に、UTIダイおよびSOICパッケージのパッドの形状を示します。
ダイの寸法は3.1mm x 2.1 mmです。
18ピンSOIC
UTI ダイ
ピン 1
寸法は mm 単位
図2 UTI SOIC/ダイのパッド形状
■ 開発キット
実際の開発目的のために、開発キットが提供されており、
このキットはパソコンに直接接続することができます。実際の開発に
関するさらなる詳細な情報は、Smartec社のウェブサイトにあるUTIアプリケーションノート
(Application Notes)
で見るこ
とができます。
■ 発注コード
UTIDIL:
UTI 16Lデュアルインラインパッケージ
UTISOIC: UTI SOIC-18Lパッケージ
UTIdie:
UTIベアダイ
UTIwafer: UTI 6インチウェハ