スピーディカテを用いた間欠自己導尿は、症候性尿路 感染症(UTI)リスク

スピーディカテを用いた間欠自己導尿は、症候性尿路
感染症
( UTI )
リスクを減少させることが期待できます
親水性コーティング カテーテル(SpeediCath)
による間欠自己導尿は症候性尿路感染症
(UTI )のリスクを減少させる:プロスペクティブ無作為比較試験
Intermittent catheterisation with hydrophilic-coated catheters (SpeediCath) reduces the risk of clinical
urinary tract infection in spinal cord injured patients: A prospective randomized parallel comparative trial
DJMK De Ridder, K Everaert, L Garcia Fernandez, JV Forner Valero, A Borau Durán, ML Jauregui Abrisgueta, MG Ventura, A Rodriguez Sotillo
European Urology. 48(6):991-995, 2005
監修 佐賀大学医学部泌尿器科 准教授 野口
満 先生
目的
結果
神経因性膀胱を呈する男性外傷性脊髄損傷患者
(SCI)
の自己導尿
における親水性コーティング・カテーテル SpeediCath
(スピーディ
カテ群)と非コーティング・ポリ塩化ビニル・カテーテル
(PVC:PVC
群)の使用成績を比較する。
123 例中 57例が 12ヵ月間の試験を完了した。1回以上の UTI を
来たした患者は、スピーディカテ群 64% 、PVC 群 82% とスピー
ディカテ群で有意に少なかった
( P = 0.02)。また、一度も UTI を
認めなかった患者数は、スピーディカテ群においては PVC 群の
(ス
2 倍の数であった。両群間で出血のエピソードに有意差はなく
ピーディカテ群 69% 、PVC 群 54%)、血尿、白血球尿、細菌尿の
対象と方法
過去 6ヵ月以内に脊髄損傷を受けた16 歳以上の男性患者 123 例
を対象に、プロスペクティブ・オープンラベルの無作為多施設協同
試験
(試験期間 1年)を実施した。研究のプライマリー・エンドポイ
ントを UTI の発症、セカンダリー・エンドポイントを有害事象と簡
便性におき調査した。
発現も両群間に差は認めなかった。
結論
スピーディカテは UTI に対して有益な効果があることが示された。
ドクターコメント
男性外傷性脊髄損傷( SCI )患者にとって、症候性 尿 路 感 染 症
( UTI )の予防は膀胱・腎機能の保護に繋がるため、予後の上で
も大変重要である。また、医療者側としても感染症の防止によ
りトータルな医療コストの削減が見込まれるためメリットは大
きい。今回の試験結果から、親水性コーティングを特長としたス
ピーディカテは、自己導尿において UTI の発症リスク減少が証明
された。また使用満足度も高く、患者および医療者の双方にとっ
て有益であると考えられる。
スピーディカテは、
症候性尿路感染症
(UTI )
リスクの減少および
使用満足度の両面で高い評価を得ました。
スピーディカテの使用により、男性 SCI 患者の UTI の発症を減少させました。
123 例中 57 例が 12ヵ月試験を完
了し、
スピーディカテ群では、PVC
群に比べ、1 回以上の UTI を経験
する患者が有意に(p= 0.02)少
なく、スピーディカテ群で UTI の
発症が見られなかった患者数は
PVC 群の 2 倍であった。
症候性 UTI の発症
100
%
100
82%(51)
80
80
64%(39)
60
40
60
36%(22)
スピーディカテ
PVC
40
18%(11)
20
UTI の認められない患者、および1回以上の UTI を経験した
患者の数および割合。スピーディカテ群および PVC 群の群
間差は統計学的に有意であった
(P=0.02、χ2 検定)。
%
0
20
0
UTI なし
1回以上の UTI
スピーディカテは、高い使用満足度を示しました。
カテーテル使用に関する全体的な満足度は両群
で同等だったが、使用開始 6ヵ月以降、PVC 群に
比べ、スピーディカテ群でより多くの患者が非常
に高い満足度を示した。また、より多くの患者およ
び医療従事者が、スピーディカテ群では全体的な
自己導尿法、カテーテルの挿入 / 抜去が容易であ
ると評価した。
スピーディカテ群
PVC 群
6ヵ月
33%
15%
12ヵ月
36%
22%
6ヵ月および 12ヵ月後でそれぞれのカテーテルに対し満足を示した患者 / 医療従事者の数
および割合。6ヵ月後の群間差は統計学的に有意ではなかった
(P=0.08、χ2 検定)。
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(上)とスピーディカテ コンパクト
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