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事業名
行政栄養士の基本指
針における位置づけ
*該当区分に〇印
指標と目標値
適量ランチ会
(3)生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底のための施策の推進
○
(4)社会生活を自律的に営むために必要な機能の維持及び向上のための施策の推進
(5)食を通じた社会環境の整備の促進
・メタボリックシンドロームの該当者・予備群を平成20年度と比較して平成29年度に25%以上減少する。
平成20年度推計:16,760人→平成29年度目標達成人数:12,570人以下(平成20年度加入者から推計)
【資料:前橋市国民健康保険 特定健康診査等実施計画第2期より】
現状と課題
・対象者が自ら生活習慣の改善内容を選択し、その結果として健康診査データの改善に結びつくよう支援するこ
とが求められている。しかし、特定保健指導の開始時における対象者の食事記録からは嗜好品の摂り過ぎに加
え、食事のバランスや量に過不足が見られる。
・同じく、食生活アンケートからは知識と実際の食べ方にズレが見られる。
・これらのことから、対象者が自分の実際(普段)の食生活と適切な食べ方との違いに気づくことが必要で
あり、この気づきを行動変容につなげるための支援が必要である。
事業の目的
・メタボリックシンドロームの要因となっている対象者の実際(普段)の食生活を改善するため、食事のバランスや
適量・薄味(減塩)を体験する機会とする。
・この体験をとおして、自らの食生活の改善内容を理解し、実践することにより翌年度の健康診査の結果の改善を
目指すものである。
対 象
前橋市国保特定保健指導(直営)利用中の人
(平成23年度特定保健指導対象者で、平成23年度中に初回面接を実施した利用者121人のうち集団コース利用者52名を
対象とし、参加希望のあった17人を参加群、参加のなかった35人を非参加群として事業評価を行った。)
連携機関
前橋市食生活改善推進員
実施時期
通年(利用券発送状況に合わせ開催) 平成23年度は試行実施として2回開催。 平成24年度は4回、平成25年度は5回
開催。
事業内容
「適量ランチ会」とは、対象者がバイキング方式で自分の「適量」な食事を選択し、選択した量と実際(普段)の食
事のズレから、自らの「適量」を学ぶための体験型の学習である。
Ⅰ「適量」の算出【事前】
・スタッフが、参加者の身体状況・活動レベルから1日分のエネルギー必要量を個別に算出する。概ね1日分の1/3を
1食分とし、食事バランスガイドの主食・副菜・主菜ごとに適量を重量(g)または「つ分(sv)」で提示する。
・提示する適量は、特定保健指導の開始時における食事記録の食べ方を考慮したうえで算出する。
準備の都合上、副菜と主菜の提供量は一律(副菜2つ、主菜1.5つ)とするが、主食は適量の範囲を個別に提示
する。(○△◇~○▲◆g)。
Ⅱ「適量」の体験【当日】
・参加者が、①提示された適量を確認し、バイキング形式で提供した料理を自身で選択・盛り付けをして1食分を揃
える。②試食前に、選択した料理のエネルギー量を算出し、普段、実際に食べている量と比べる。
③試食し、普段の食事で得ている満腹感や味付けとの違いを確認する。④試食後、夕食時までは水やお茶以外の
摂取を控えることを勧め、適量1食分の腹持ちを実感するよう促す。
・参加直後のアンケートでは、参加者の96%は参加してよかったと感じており、メタボリックシンドロームの
改善に適量ランチ会に参加したことが役立つと回答していた。
プロセス評価 ・特定保健指導修了時のアンケートでは、参加時に適量を食べることを実践しようと思った人の割合が94.1%、
修了時に実践した人は82.4%であり、参加者の多くは意識が行動につながっていた。
評価
結果評価
課 題
・評価は、適量ランチ会参加の有無により、参加群・非参加群として比較して行った。
(平成23年度の参加者を参加群とし、平成24年度の健康診査結果を評価)
・体重と腹囲の変化は、特定保健指導開始時と修了時、特定保健指導開始時と次年度特定健康診査結果を比較し
たところ、いずれも参加群が有意に減少していた。
・特定保健指導対象基準の追加リスクを比較したところ、参加群の空腹時血糖・ヘモグロビンA1cが有意に減少
していた。
・次年度の階層化により特定保健指導対象外となった人の割合は、参加群61.5%、非参加群40.0%と
参加群の方が高かった。
・食べ方は個人によって異なり、適量ランチ会で提供する食事の量や味付けと実際(普段)の食べ方と大きく
乖離している場合があり、食生活の改善が容易でないケースもあった。また、最終面接終了後のアンケートで
は、参加後に個別フォローを丁寧に実施できたら行動変容につながったのではないかと予想されるケースも見
受けられた。
・今後は、さらに成果を上げるために、個別フォロー体制について検討していきたい。
その他
工夫した点
キーワード:
・食事の提供(体験)をバイキング形式にしている点。
・参加者自身に料理を選択・盛り付けしてもらうことで、食事の用意は家族任せ・外食がほとんどという人も、
料理の選択や量の調節は「自分でできる」と気づく。また、単に提供されたものを食べただけでは終わらせ
ずに、自身で献立を揃えた実感を得ることの2点をねらいとしている。
体験型支援・バイキング・気づきからの行動変容
実施主体
前橋市国民健康保険課
所在地
前橋市朝日町3-36-17(前橋市保健センター内)
電話番号
027-220-5715
FAX番号
027-223-8849
岡田 智子
E-mail
[email protected]
担当者