旭川の「緑の森どうぶつ病院」が札幌に新クリニックをオープンススキノに誕生したペットと人の “ 癒しの森 ” グリーンフォレストの５番目の動物病院としてオープン「緑の森どうぶつ病院」グループのマネジメントやＮＰＯ活動を手がける本田リエさん旭川市内で「緑の森どうぶつ病院」を複数運営し、関連団体で動物保護活動も手がける㈲グリーンフォレスト（本田英隆社長）が 12 月 15 日、札幌市内のススキノ地区で「緑の森どうぶつ病院さっぽろクリニック」を開院した。人を癒すペットの力と役割があらためて見直される中、「彼らの病気を治すだけでなく、人も動物も共に幸福に生きられる優しい社会をつくりたい」という理念を掲げ「さっぽろクリニック」で診療に当たる森院長 2015. 2 . るグリーンフォレストの取り組みを取材した。 THE HOPPO JOURNAL 64 Journal's Eye グリーンフォレストからのメッセージが書かれた待合室旭川で獣医療と動物保護ススキノ地区の南西側にオープンした「緑の森どうぶつ病院さっぽろクリニック」（森伸介院長）は、東本「緑の森〜」は北大獣医学部出身の本らいたい」と説明する。られながら安心して治療を受けてもたいゲージではなく、飼い主に見守自然な環境が必要。ステンレスの冷本田リエさんは「動物にはなるべく営するグリーンフォレスト企画室長、過ごすためのもの。クリニックを運を受けたり、飼い主と静かな時間をれている。触れるボランティア活動にも力を入し、動物の持つぬくもりや優しさに高齢者施設や学校、病院などを訪問トナーシッププログラム）にも参加。動」（コンパニオンアニマル・パーＡ）」（東京）が推進する「ＣＡＰＰ活また、８年ほど前から公益社団法人「日本動物病院協会（ＪＡＨる。転した。約７００坪の敷地内には森める関連団体「手と手の森」だ。２年こうした社会貢献活動から生まれたのが、本田リエさんが理事長を務伝えたい動物の素晴らしさ田英隆社長が１９９７年に旭川市豊岡に開院。ペットや飼い主の心を癒に面したドッグランや余命少ない動前にＮＰＯの法人格を取得し、獣医す〝森〟のような動物病院を目指し、物のためのホスピス病棟も備える。療や動物行動学に基づいた躾け教２００３年に緑豊かな同市旭神に移本田院長の指揮の下、ＣＴや内視鏡援相談窓口「てとて、シニアライフ育、飼い主が高齢者の犬・猫飼育支マテラピーや鍼灸、漢方などの自然と、いぬとねこ」、保護動物を引きなどを駆使した高度医療に加えアロ療法も取り入れながら「動物や飼い取り新しい飼い主を募集する「犬猫願寺札幌別院に近い５階建てのビル主に寄り添う獣医療」を実践していの森」、子供たちが動物と触れ合い（ＬＣ拾八番館）にある。１階フロアる。と猫（動物介在教室）」など動物愛護を併設し、独自に開発したペットのトリミングや老犬のデイケアなどをが動物病院になっているほか２階に行なう「ペットケアサポート」、３階現在はこの「旭神センター病院」のほかに「豊岡病院」「大町病院」、そしを柱とした活動を展開。救いを求め介護用品やフード、おもちゃ販売な「往診病院」を旭川市内で展開し、道じてスタッフが治療やケアに赴くｃｔ」も側面からサポートしている。「てとて、旭川しあわせＰｒｏｊｅし伸べようと「緑の森〜」が取り組むながら優しい心を育む「こどもと犬に躾け教室などの「手と手学び場」て入院生活を送るペットが飼い主とている動物たちに〝やさしい手〟を差北を中心に年間約７万件の外来があ一緒に時間過ごしながら必要に応ども手掛ける。２階フロアの一角にベビーベッドを置いた小さな部屋があった。これは、重い病気や高齢のペットが点滴 24 2015. 2 . THE HOPPO JOURNAL 65 動物たちに極力ストレスを与えない診療がモットー Journal's Eye デイケアやトリミングを行なう「ペットケアサポート」（２階）躾け教室などを行なう「手と手学び場」（３階）乗ったり保護動物を新しい飼い主に人が多い。こうした悩みの相談になり面倒を見られなくなったという「動物を手放すのは、自分も高齢になったという。にゃんにゃんと〝話〟をするようにのか、１日中女性に寄り添いながら、猫は飼い主の目の悪いことを察したた猫を亡くしてから落ち込んでいた。られていった。女性は以前飼っていある時、交通事故で片目を失った猫が目の不自由な高齢女性に引き取が計画されている。ト教室、写真展などさまざまな催し験、躾け、手作りご飯教室、クラフた動物と仲良くなるための触り方体を中心に地元の子供たちを対象にし生まれた新クリニックでは、獣医療域に貢献できれば」という思いから「心を大切にする動物病院として地背中を押した。キリスト教会」を開いていたこともつ人の駆け込み寺」として「シロアムさん（柏市）が同じビルで「悩みを持ヤクザから牧師に転身した鈴木啓之つなぎ、動物の素晴らしさを伝えることも私たちの役割だと思っています」（本田さん）。旭川を拠点に獣医療と動物愛護に取り組む「緑の森〜」が札幌市内にクリニックを開くきっかけは１年前、札幌市内などで不動産業を営む経営者から「ススキノは自殺者が多い。寂しい人たちの心を癒してくれているペットのために動物病院を開いてもらえないだろうか」と相談されたのが始まりだった。要。最初は飲食店やビルに囲まれた場所に動物病院を開くことには抵抗があった」と本田さんは振り返る。しかし、経営者の熱意は本物だった。緑の森どうぶつ病院さっぽろクリニック札幌市中央区南７条西８丁目ＬＣ拾八番館１〜３Ｆペットケアサポート　☎ 011-552-1666 どうぶつ病院　☎ 011-552-1665 66 THE HOPPO JOURNAL 2015. 2 . 「本来、動物には自然の風や光が必独自に開発した介護グッズやペットフードも紹介