問題15(化学分野) 物質が水に溶ける様子について調べるために、以下の実験を行いました。 【実験1】 100gの水を入れた2つのビーカーに、それぞれ硝酸カリウムと塩化ナトリウムを 溶かして飽和水溶液をつくった。 このとき、水の温度と100gの水に溶ける物質の質量との関係を調べたところ、 表1と図1のようになった。 【実験2】 40℃の水100gを入れた2つのビーカーに、それぞれ硝酸カリウムと塩化ナトリウム を30gずつ入れて完全に溶かし、水溶液をつくった。 その後、2つの水溶液をそれぞれ10℃までゆっくりと冷却すると、一方の水溶液 からは結晶が出てきた。(図2参照) (1) 実験1において、20℃の水で塩化ナトリウムの飽和水溶液をつくったとき、 質量パーセント濃度はどのくらいですか。最も適切なものを次のア~エより1つ選びなさい。 ア) 26% イ) 31% ウ) 36% エ) 52% (2) 実験2で出てきた結晶は、実験1の結果より、硝酸カリウム、塩化ナトリウムの いずれかであることがわかります。 その結晶の形として最も適切なものをア~エのイラストより1つ選びなさい。 (3) 実験2で出てきた結晶の質量は何gですか。実験1の結果をもとに答えなさい。 (4) 実験2のようにして結晶を取り出す操作のことを何といいますか。 (5) (4)の操作により結晶を取り出すことができる物質はどのような性質の 物質ですか。図1を参考に[溶解度]という語を用いて説明しなさい。 問題15 ポイント12『質量パーセント濃度』 質量パーセント濃度 = 溶質の質量 g × 100 (%) 溶質の質量 g + 溶媒の質量 g ※溶媒:物質を溶かしこんでいる液体のことで、水が代表的なもの。 解答) (1) ア ※表1より、20℃のとき 100gの水に溶ける塩化ナトリウムは36gなので、 36 質量パーセント濃度 = × 100 ≒ 26.5 % 36 + 100 36 ※ × 100 = 36(%)としないで。 100 (2) ウ ※表1より、10℃のとき 100gの水に溶ける塩化ナトリウムは35gなので、 30gではすべて溶けています。一方の硝酸カリウムは同じ条件下では22gしか溶けない ので、実験2で出てきた結晶は硝酸カリウムになります。 硝酸カリウムの結晶はウのような棒状で、農作物の肥料として多く用いられています。 (3) 8g ※(2)で書いたように、30g中22gしか溶けないので、30-22=8g となります。 (4) 再結晶法 (5) 温度による溶解度の変化が大きい物質 ※図1より、塩化ナトリウムは温度による溶解度にあまり変化がないのに対して、 硝酸カリウムの溶解度は水温の高さにほぼ比例しています。
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