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式
辞
厳しい寒の戻りの続く中にも春の訪れを感じる今日のよき日に三郷市教育委員会指導課長大塚正樹
様、三郷市議会文教経済委員長菊名裕様をはじめとする市議会議員の皆様、並びに多くのご来賓の皆
様、そして保護者の皆様のご臨席を賜り、第三十四回卒業証書授与式を挙行できますことに心より感
謝申し上げます。
百十八名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。そしてありがとう。皆さんはかけがえの
ない前川中学校の宝物です。地域の方や学校関係者からは、「前川中の生徒は明るくて素直ですね」
「あ
いさつがよくできますね」とお褒めの言葉を頂き続けました。これも卒業生の皆さんが前中生として
のあるべき姿を示し続けていてくれたからです。進路決定で不安定になる時期にもぐっと堪えて落ち
着いた生活をしていました。1・2年生は皆さんを尊敬し、あこがれの存在として見ていました。ま
た私だけでなく前川中学校の先生達も皆さんを誇りに思っています。皆さんとお別れすることは寂し
い限りです。私が君達にお話をできるのも今日が最後になってしまいました。
「自分を信じ未来進行形で考える」という言葉があります。これは皆さんもよく知っているauス
マホを含むとても大きな会社の名誉会長を務めた稲盛和夫という人の言葉です。意味は、できないこ
とがあったとしてもそれは今の自分にできないだけであって、将来の自分になら可能であると未来進
行形で考えることが大切である。自分の中にある、まだ開発されていない様々な力、つまり自分の可
能性をまっすぐに信じ、努力を継続することが大切であるということです。これから君達には自分の
無力に心の底からの悔しさを感じ涙が止まらない時もあります。何もかも投げ出したいほどの挫折感
に身を震わせることもあるはずです。それでも自分の中にある可能性を信じ続け努力を継続して欲し
いのです。
その理由はいくつもあるのですが、そのうちの1つが、皆さんのことをこれまでも、そ
してこれからも信じ続けてくれる保護者の存在があるからです。親は子からの見返りなど何も求めて
いません。我が子の可能性を信じ、幸せになってくれることだけを願っているのです。だからこそ自
分の可能性を信じ、自分の夢の実現に向け力強く歩んで欲しいのです。これが子にできる最も大切な
親孝行の一つであると私は考えています。式の中で皆さんは「信じる」を合唱します。とても素晴らし
い曲ですが、その歌詞に「私は私を信じる」とあります。自分の可能性を信じ続けるという決意と、こ
れまでお世話になった様々な人に対する恩返しの思いを込めて歌って欲しいのです。最高の合唱とな
ることを期待しています。
保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。私は、この子達と出会い、たくさんの幸せを分けて
頂きました。これも保護者の皆様がたくさんの愛情で慈しみ育てて下さったおかげであると感謝して
おります。私もこんなに素敵な卒業生を持つ校長として誇りを感じていますが、保護者の皆様も我が
子に対する誇りを胸にご列席下されば嬉しい限りです。私も二人の娘の父ですが、ともに我が子の可
能性を信じて親を務めて参りましょう。
また、ご来賓の皆様方は、卒業生が幼い頃から、ずっと見守り続けて下さったことと思います。皆
様が信じ続けてきた子達が堂々と卒業していきます。地域の皆様も誇りを胸にご列席下さることを願
っています。
卒業生の皆さん、ここにいる全員が君たちの可能性を信じています。そんな皆さん自身が自分を信
じなくてどうするのですか。「身を立て名を上げやよ励め」。誇りを胸に。
これまでの卒業生に寄
せられた温かい心と本校へのご支援に深く感謝申しあげ、式辞と致します。
平成二十八年三月十五日
三郷市立前川中学校長
肥沼武史