平成 27 年度 山口県糖尿病療養指導士講習会 第 4 回

2015/08/30
平成 27 年度 山口県糖尿病療養指導士講習会 第 4 回確認試験
慢性合併症 2(大血管症、メタボリックシンドローム、その他)
1.糖尿病患者における動脈硬化症について誤っている記述の組合せはどれか。
(1)ライフスタイルの欧米化が関与しているといわれる。
(2)動脈硬化の成因にはインスリン抵抗性が関与している。
(3)糖尿病における冠動脈病変は複数箇所に出現する場合が多い。
(4)糖尿病患者の脳血管障害では脳梗塞より脳出血の頻度が高い。
(5)動脈硬化と高血糖の程度とはよく相関する。
a.(1)
(2) b.(1)
(5) c.(2)
(3) d.(3)
(4) e.(4)
(5)
2.メタボリックシンドロームの診断基準に該当しない所見はどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
LDL-コレステロールが 245 mg/㎗
血圧が 132/88 mmHg
空腹時血糖値が 114 mg/㎗
中性脂肪値が 165 mg/㎗
HDL-コレステロール値が 38 mg/㎗
1
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3.動脈硬化の危険因子ではないのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
耐糖能異常
高血圧
運動
脂質異常症
喫煙
4.次の記述のうち間違っているものの組合せはどれか。
(1)糖尿病患者の心筋虚血では、20〜50%で胸痛の訴えがない。
(2)内蔵脂肪より皮下脂肪の方が減らしやすいといわれる。
(3)動脈硬化症が進行すると、脈波伝播速度は遅くなる。
(4)下肢の動脈硬化が存在すると、下腿上腕血圧比が低下する。
(5)糖尿病患者では頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)が大きくなる。
a.(1)
(2) b.(1)
(5) c.(2)
(3) d.(3)
(4) e.(4)
(5)
5.非糖尿病者(健常者)に比べて糖尿病患者でのリスクが2倍以上でないものはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
動脈硬化
脳血管障害
下肢切断
癌
認知症
2
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糖尿病足病変とフットケア
6.糖尿病患者のうち足病変のリスクが高くないのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
透析患者
血糖コントロールが不十分な患者
視力障害のない患者
糖尿病神経障害が高度な患者
ヘビースモーカー
7.フットケアについて正しいのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
家の中では素足でいるように指導した。
ひび割れた時のみ、クリームを塗るように指導した。
靴を選ぶときは、甲のぴったりしたものがよい。
爪は指先に沿って丸く切る。
入浴時には湯の温度を手で確認する。
3
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8.フットケアについて正しいのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
靴は夕方に選ぶほうがよい。
爪は丸く切るようにする。
火傷を防ぐため、入浴時湯の温度は足で確認する。
靴はゆるいものを選ぶ。
乾燥時は軽石などでけずる。
9.足潰瘍、開放創の治療で適切でないのはどれですか。
a.
b.
c.
d.
e.
消毒液による洗浄
デブリードメント
抗生剤の投与
ドレッシング
ステロイド軟膏の塗布
10.下肢切断について誤っているのはどれか。
a.
b.
c.
d.
e.
下肢疼痛は切断により消失する。
断端ケアには、毎日断端をよく見て、断端部を清潔に保つ。
乾燥を防ぐためにクリームを使用し、断端の亀裂を予防する。
専門医や理学療法士から指導された義足装着時間や使用方法を守らせる。
義足装着が困難な場合でも、廃用予防のため装着練習の継続が必要なことがある。
4
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特殊な状況・病態時の療養指導
11.シックデイルールに関して誤っているものを選べ。
(1)インスリン治療中の人は、食事がとれない時にはインスリン注射を中止する。
(2)脱水傾向になるため、1 日 1,000~1,500ml の水分摂取を必要とする。
(3)SGLT2 阻害薬は必ず使用を中止する。
(4)食欲がない時は、何も食べない方がはやく回復する。
(5)ビグアナイド薬は単独では低血糖を起こさないので、内服は継続してもよい。
a.(1)
(2)
(3) b.(1)
(2)
(5) c.(1)
(4)
(5)
d.(2)
(3)
(4) e.(3)
(4)
(5)
12.周術期の糖尿病管理に関して正しいのはどれか。
(1)全身麻酔を必要とするような大きな手術では血糖値は高くなる。
(2)手術時にはインスリン拮抗ホルモンは減少する。
(3)手術前の基本的インスリン注射は持効型インスリン1回注射である。
(4)血糖降下薬治療にて血糖コントロールが良くても、術前からインスリン治療に切り替え
なければならない。
(5)術前の血糖コントロール目標は空腹時血糖で 140mg/dl 以下である。
a.(1)
(2) b.(1)
(5) c.(2)
(3) d.(3)
(4) e.(4)
(5)
13.糖尿病患者の旅行に関して正しいものはどれか。
(1)インスリンは機内に持ち込むことができない。
(2)エコノミークラス症候群を予防するため、水分摂取は控えめにする。
(3)時差が大きい場合はインスリンの効果が途切れないように注意することが必要である。
(4)日本糖尿病協会発行の「英語で書いた糖尿病カード」を携帯する。
(5)少し無理なスケジュールを組んででも、短期間の日程にした方がよい。
a.(1)
(2) b.(1)
(5) c.(2)
(3) d.(3)
(4) e.(4)
(5)
5
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14.糖尿病患者の運転に関して正しいのはどれか。
(1)無自覚性低血糖のある人は、運転免許が与えられない可能性がある。
(2)車には必ず缶ジュースなどの補食を常備しておく。
(3)運転中低血糖による意識障害で事故を起こしても、罪には問われない。
(4)無自覚性低血糖とは、低血糖関に関する知識が欠如していることである。
(5)運転直前に SMBG を行うよう指導する。
a.(1)
(2)
(3) b.(1)
(2)
(5) c.(1)
(4)
(5)
d.(2)
(3)
(4) e.(3)
(4)
(5)
15.インスリン注射に関する医療安全上の問題に関して正しいものはどれか。
(1)静脈内注射に使用するインスリンは中間型インスリンである。
(2)輸液製剤にインスリンを混注する場合、使用できる輸液は生理食塩水だけである。
(3)混注する際、指示だし指示受けはインスリンの単位数で行う。
(4)針刺し事故で多いのはリキャップ時である。
(5)使用した針は、家庭内の燃えないゴミとして廃棄する。
a.(1)
(2) b.(1)
(5) c.(2)
(3) d.(3)
(4) e.(4)
(5)
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