抗CEA自己抗体がCEA測定値に与える影響について

FAQ(免疫)
抗CEA自己抗体がCEA測定値に与える影響について
Q 抗CEA自己抗体はCEA測定値にどのような影響がありますか。
A
CEAは臨床的に広範かつ頻繁に利用されている腫瘍マーカーですが、加齢や喫煙で測定値が上昇するこ
とや関連抗原(NCAなど約30種類)と交差反応を起こし偽高値となることが知られています。
一方、無治療患者のCEA値が経時的に低下する症例や臨床症状から考えにくい低値の症例に遭遇した時
には抗CEA自己抗体の存在を考慮する必要があります。なんらかの原因でIgG型抗CEA自己抗体が産生さ
れ、血中でCEAと結合し試薬の抗CEA抗体との結合を阻害する結果、CEAが偽低値となると考察されま
す。
日常検査でこのような検体に遭遇した時の対策は、添加回収試験を実施し、その回収値が低回収率
(80%未満)を示すことから確認が可能です。このような場合はCEA真値の確認は困難であり、CEA以
外の腫瘍マーカーでの評価が必要です。
なお、添加回収率80%未満の検体の検出率は1.2%との報告もあり、無視できない頻度であると思われま
す。
参考資料
俵木美幸他:CEA低値検体における抗CEA自己抗体の重要性に関する検討.
JJCLA 2012;37(1):17-20