自ら問いをつくりながら,自己追求活動を促す指導 (石上克己『主体的に問題解決する力の育成』千葉県長期研修生研究報告・平成11年より引用) 問いとは「自分が自分に想起した問題」。子供が問いをもつときは,新しい問題に出会ったときであり, その解決の過程,及び解決の過程の振り返り時である。いわば,問題解決の過程のあらゆる場面。子供の 自己追求活動を促すためにもたせたい問いを以下に示す。 主に問題を解決 ・困難点についての問い するための問い (∼がわからない。どうしたらいいのかな。) ・既習事項から導かれる問い (前に学習した∼の考えが使えないかな。) ・理由についての問い (∼となるのはどうしてかな。) ・表現についての問い (∼にどう表したらいいのかな。) ・予想についての問い (∼になりそう。どう確かめたらいいのかな。) 自らの解決の過 ・他の方法についての問い (∼の方法でもできるかな。) 程を振り返るこ ・考えの共通点についての問い とをとおしても つ問い (∼と∼の考えの共通点は何か。) ・考えのよさについての問い (∼の考えのよさは何かな。) ・一般性につながる問い (∼の方法はいつでも使えるかな。) ・発展性につながる問い (∼も,∼の考えでできないか。) 問いをもち,試行接近を行うことが,自分なりの一つの解決につながっていくのである。問いをつくる 力を育てる段階的な指導としては,「具体的に問いの設定のし方を教える段階」「教師や友達の問いを参考 に自らの問いを設定する段階」「各自に問いを設定させ,つまずいたときに助言していく段階」の3段階に 区別し,適宜指導計画に適切に位置づける。 まず,問題を読んで考えたことを発表させ,それをもとに教師が具体的に問いの形にまとめる。その中 から,自分の問いにしたいものを選ぶなどの指導方法を実施する。さらに,例示したものや視点を記述し たカード等を参考にさせ,自分の問いをつくっていく。 (以下略) 問いとは何かを教え,問いの作り方を具体的に教師が示す必要がある。そして,例示した問 いから自分の問いを選択したり,参考にしてつくったりしながら,自ら問いをつくることがで きるようにしたい。 -1-
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