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ノバルティス ファーマ株式会社
〒105-6333
東京都港区虎ノ門1丁目23番1号
虎ノ門ヒルズ森タワー
http://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG
2015年12月4日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2015年11月24日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳
(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については英語が優先されます。
英語版はhttp://www.novartis.comをご参照ください。
ノバルティスのLCZ696、心不全治療薬としてEUで承認を取得
•
今回の承認は、左室駆出率が低下した慢性心不全に苦しむ欧州の何百万もの患者さ
んに、余命の延長と入院回数の減少という希望をもたらす
•
LCZ696 は、ACE 阻害薬エナラプリルとの直接比較試験で死亡率の有意な改善を
示した、最初にして現時点では唯一の治療薬 1
•
心不全は、欧州で 1,500 万人近くが罹患している生命を脅かす病態であり 2、その
約半数が左室駆出率の低下を示す 3
2015年11月24日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは本日、欧州委員会がLCZ696
を、左室駆出率の低下した症候性の成人慢性心不全患者さんの治療薬として承認したと発
表しました。LCZ696は1日2回服用する錠剤で、機能不全に陥った心臓の負荷を軽減する
と考えられる独自の作用機序をもっています。
今回の承認は、8,442名の患者さんが参加したPARADIGM-HF試験の結果に基づくもので
す。本試験は、LCZ696がACE阻害薬エナラプリルと比較して心血管死のリスクを有意に
減少させることを示した時点で、早期に終了しました1。試験完了時点で、LCZ696を投与
された患者さんは、エナラプリルを投与された患者さんと比べ生存率が高く、心不全によ
る入院が少ないことが明らかになりました。安全性データの解析によると、LCZ696の忍
容性プロファイルはエナラプリルと同様でした。
ノバルティス ファーマ(スイス)社長 デビッド・エプスタイン(David Epstein)は、次
のように述べています。「私たちは、心不全の患者さんが他の多くの慢性疾患の患者さん
よりも高い死亡リスクに直面し、生活の質が低下していることを認識しています。そのた
め、弊社が新規作用機序を持つ医薬品(ファースト・イン・クラス)の治療選択肢を提供
できることは、欧州の慢性心不全患者さんにとって大変意義深いことです」
心不全とは、心筋が弱すぎたり硬すぎたりして正常に機能しないために、心臓が十分な血
液を全身に送り出すことができない、生命を脅かす消耗性の病態です4。結果として患者さ
んは、高い死亡リスクと度重なる入院、および息切れ、疲労、体液貯留等の生活の質に大
きく影響を及ぼす症状に直面します。
欧州では、毎日1万人が心不全と診断され、1,500万人が心不全をかかえて生活していると
推定されています。これほど有病数が多い疾患であるにもかかわらず、大部分の人々が症
状を認識できていません。つまり多くの人々が、誤診されたり、徴候が老化に起因するも
のだと不適切に判断したりしているということです。
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LCZ696について
LCZ696は、心不全における心臓の負荷を軽減するアンジオテンシン受容体ネプリライシ
ン阻害薬(Angiotensin Receptor Neprilysin Inhibitor)の作用機序を有します。1日2回投与
する錠剤で、心臓に対する防御的な神経ホルモン機構(NPシステム、ナトリウム利尿ペプ
チドシステム)を促進すると同時に、有害な機構(RAAS、レニン・アンジオテンシン・
アルドステロン系)を抑制する作用があります5。
8,442名の患者さんが参加したPARADIGM-HF試験の結果から、以下のことが示されまし
た1。LCZ696はエナラプリルと比較して、
- 心血管死のリスクを20%減少
- 心不全による入院を21%減少
- 全死亡リスクを16%減少
心不全による最初の入院までの期間または心血管死を複合エンドポイントとして評価した
主要評価項目では、20%のリスク低下が認められました。
また、LCZ696を投与された患者さんはエナラプリルを投与された患者さんと比べて、低
血圧と重篤でない血管浮腫の発現が多かったものの、
有害事象による服薬中止例は少なく、
腎機能障害、高カリウム血症、咳嗽の発現が少ないとの結果が得られました1。
免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その
内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどに
より、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、
ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケア(眼
科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医薬品など、幅
広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の2014年の売上高は580
億米ドル、研究開発費は99億米ドル(減損・償却費用を除くと96億米ドル)でした。スイ
ス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約120,000人の社員を擁しており、世界180カ
国以上で製品が使われています。詳細はホームページをご覧ください。
http://www.novartis.com
参考文献
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2.
3.
4.
5.
McMurray JJV et al. Angiotensin-Neprilysin Inhibition versus Enalapril in Heart Failure, N Engl J Med
2014
López-Sendón J. The heart failure epidemic. Medicographia. 2011;33:363-369
Mozaffarian D, et al. Heart Disease and Stroke Statistics - 2015 Update: A Report From the American
Heart Association. Circulation. 2014
Mosterd A, Hoes, A, Clinical epidemiology of heart failure, Heart 2007;93:1137-1146
Langenickel TH et al. Angiotensin receptor-neprilysin inhibition with LCZ696: a novel approach for the
treatment of heart failure. Drug Discovery Today: Therapeutic Strategies.2012, Vol 9. No.4
以上
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