貴重な、大切な思い出

留学生センターニュース
№213
2015年9月7日発行
留学レポート
私費で約一年間留学をした高校生のレポートを掲載します。アメリカとポ
ルトガルへ留学した 2 人のレポートです。
した。午前中は、みんなでプールに行ったり、ゲ
ームをしたりしました。ゲームはものすごく体力
を使いました。一番興味深かったのは、毎年一回
だけの恒例だという練習後の水浴びでした。消防
車が来て水をまいてくれました。さすが規模が違
うなと思いました。
マーチングの練習はとても大変でした。毎日気
温が 40 度近くあるなかで、まるで軍隊のような
トレーニングをやっていました。フットボールの
シーズンでは、毎週金曜日に高校の試合のオープ
ニングやハーフタイムでパフォーマンスをしまし
た。試合中はスタンドで応援歌を演奏しました。
とても楽しかったです。土曜日には大会があり、
忙しかったです。最後はアリゾナのチャンピオン
シップに出場しました。結果は 8 位でした。わた
しの行っていた高校のマーチングバンドは一軍に
入りたてだったので、それでも8位だったのはす
ごいことらしかったです。練習はとてもきつかっ
たけど、わたしの留学の思い出の中で、とても貴
重で大切な思い出になりました。
学校の授業はついていくのが大変でしたが、放
課後に先生に質問をしにいくと、先生たちはわか
りやすく、熱心に教えてくれました。英語の授業
で読んだ本たちはとても興味深く、読んでいて楽
しかったです。日本の授業と違うなと思ったこと
は、生徒たちが自分の意見を述べ合うことが多か
ったことです。みんな、しっかり自分の意見を持
ていて、話し合う授業がたくさんありました。わ
たしも参加しましたが、やはり大変でした…。自
分に考える力がないと痛感しました。そして物ご
とに対して自分の考えをしっかり持つことの大切
さを学びました。
ホストファミリーはいろんなところに連れてい
ってくれました。ロックキャニオンで、谷間の狭
い道をバギーで走っていき、野生の大きなヤギな
ども見ることができました。頂上に着くと広大な
アリゾナの砂漠とサボテンと青い空が見えるアク
ティビティや、砂漠の中をバギーで爆走する迫力
満点のアクティビティがありました。その時はホ
ストファザーの兄弟の方が、大きな砂丘に勢いよ
貴重な、大切な思い出
I21 佐久間咲里奈
YFU 年間留学
留学先:アメリカ・アリゾナ州
留学期間:2014.7.13 ~ 2015.6.18
初めての渡米はとても緊張しました。でも、空
港でホストファミリーが温かく迎えてくれたとき
はとても安心して、これから始まる留学生活に胸
が踊りました。ホストファミリーの家は郊外にあ
って、家はものすごく大きくて、大きなバックヤ
ードとプールもついていました。動物もたくさん
いて、馬 2 頭、ヤギ 2 頭、犬 3 匹、猫 2 匹、ニワ
トリ 2 羽、うさぎが 1 羽いました。
ホストファミリーはおもしろい人たちでした。
ホストファーザーはいつもとてもおもしろいジョ
ークを言うし、ホストマザーもよく笑う陽気な人
でした。シスターとは趣味がものすごく合って、
たくさんの話をしました。一緒に映画も見ました。
また、コスプレをしてアニメのイベントに一緒に
参加しました。ホストシスターはとてもコスプレ
が上手です。一緒に絵を描きました。悲しいとき、
苦しいとき、励まし合いました。
着いた次の日から 1 週間のマーチングの練習が
始まりました。朝の 7 時から夜の 6 時までありま
-1-
く登って降りてくるというメインアクティビティ
に連れていってくれました。その兄弟の方々のバ
ギーは自作でした。すごかったです。とても楽し
かったです。そのとき、南北戦争で使われていた、
南軍が使っていた Confederate Flag をたくさん見
ました。南部にはまだそういった人たちがたくさ
んいました。
アメリカでは、親戚が集まるイベントがたくさ
んありました。とても参加人数が多いです。一人
ずつ紹介してもらいましたが、覚えるのが大変で
した。
ハロウィーンのときは仮装した友達や親戚が集
まって、パーティをしました。友達の一人がもの
すごく怖いメイクをしてきて驚きました。何回か
ホストファミリーとお化け屋敷に行きました。日
本のと比べ物にならないくらい怖かったです。泣
き叫んでたらホストファザーがおもしろがって、
お化け役のエキストラさんたちにわたしの名前を
教えて、すると、お化け屋敷を通っている間中、
みんなが「さりいなー…おまえはもう生きて出ら
れない」とか、めちゃくちゃまくし立ててくるの
で余計に怖かったです。
宿題が多かったり、大変なことも多くて、辛い
ことも悲しいこともいっぱいありましたが、この
一年はとても濃くて、貴重な、大切な思い出にな
りました。
親から許可を得ることが第一の難関だったので、
意思を伝えるところから苦労しました。そして、
試験だけでも受けたいということを伝えました。
話し合いを終えた末、なんとか試験を受けてもい
いと許可を得ることができたので、これはチャン
スだと思い絶対合格しようと思いました。この
「チ
ャンス」を合格に繋ぐことができたことは人生を
変えた大きな出来事で、行動に移すことの大切さ
を改めて学びました。
だから、ポルトガルで生活をするにあたり、色
々なことに挑戦すること、新しいこと、知らない
ことに興味を持つこと、行動に移すことを意識し
て生活をしていました。やはり、耳から情報を得
ることができない代わりに他の感覚器官(特に視
覚)から情報を得ていたのだなということを考え
させられました。
帰国後、よく「楽しかった?」と聞かれますが、
一番難しい質問だと思います。もちろん、興味深
いものだったので楽しかったと答えます。しかし、
もちろんのことですが、楽しいだけの生活ではあ
りませんでした。私は楽しいことばかりでは十分
な学びにはならないと思っています。「経験がも
のを言う」という言葉のとおり、本当に経験をし
ないとわからないことばかりです。私はそういう
経験をしました。
言葉は気持ちや思いを伝えるための大切な表現
方法の一つですが、言語を含むすべての環境が変
わる生活が留学生活です。ポルトガル語を全く知
らないまま現地に行ったので、想像していた通り、
思っていることを伝えるということだけでも苦労
しました。
そして、どこにいても人との出会いは大切にし
たいと思っています。ポルトガルでも本当に良い
出会いばかりでした。その出会いが私の人生を良
い方向に向けたのです。ポルトガルの学校は日本
のように同い年が集まるクラスではないので年齢
に関係なく話すことができました。そして、私と
同様の他の国からポルトガルに行っていた留学生
達との出会いも本当に嬉しく思っています。その
中でも同じ町に派遣されたポルトのメンバーは最
高でした。ポルト派遣のメンバー全員で集まるこ
とは少なかったのですが、一つ一つが濃いものだ
ったので、今でもしっかり記憶に残っています。
友達とは反対に、自分の時間もかなり重要だと思
うようになりました。一人になると考えさせられ
ます。考えさせられることばかりで良くも悪くも
ありました。
良 か っ たこ と はも ちろ
ん。 苦 労 した こ と、 大変
だっ た こ とは 次 に繋 がる
と信 じ 、 この 経 験を 次の
経験 に 生 かし て いき たい
と強く思います。
何を学んできたか
I21 中江 友美
AFS 年間プログラム
留学先:ポルトガル
留学期間:2014.9.5 ~ 2015.6.29
夢見ていた憧れの留学を終えて帰ってきた今、
たくさんの感情で溢れています。憧れという固定
観念を持っていたため、行動に移すことさえして
いませんでした。しかし、友達の誘いを受けて行
った説明会を機会に、私の「留学をしたい」とい
う気持ちが行動に移せるようになりました。まず、
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習慣もあります。私のホストは、みんなが揃う夕
食の時は、必ずお祈りをします。いつも、5 歳の
ホストブラザーが率先してやってくれます。日本
には、そのような習慣はないのでなんだか新鮮で
した。また、ホストシスターやホストブラザーと
一緒に子供向けのアニメの DVD などを見ていて
も、お祈りをしているシーンが出てきて、生活に
宗教が深く根付いているのだと感じました。
辛いことももちろんあります。
私が留学の一番の理由は、自分の英語を上達さ
せたかったからです。だから、学校ではできるだ
け自分から KIWI(ニュージーランド人)の友達
に話しかけているつもりです。でも、私の発音が
不十分でうまく伝わらなかったり、相手の英語が
聞き取れなくて、何度も聞き返してしまうことも
あります。うまく伝えられないことが、こんなに
も歯がゆいものだとは思いませんでした。でも、
「私はうまくしゃべれないから」「きっと文法も
めちゃくちゃだから」という理由で、コミュニケ
ーションを諦めてしまうのでは、英語はうまくな
りません。下手だからこそ、人一倍の努力が必要
なのだと思います。
あと 4 週間。私の目標は、「一日 5 人、KIWI
の友達と話す」です。(2015.8.31 受信)
ただ今留学中
あと4週間の目標
I11 上田 蒼
留学先: Bethlehem College (ニュージーランド)
期間: 2015.7.18 ~ 10.10
ニュージーランドに来てから、早や 1 ヵ月と少
しが経ちました。最初は長いと思っていた学校生
活も、気づけばあと 4 週間。ぼんやりしていると、
すぐ過ぎ去ってしまいそうです。
8 月の初め頃に、ホストがニュージーランドで
有名な観光スポットに連れていってくれました。
"kiwi360"というところです。ニュージーランド
らしく、大きなキウイの展望台がありました。キ
ウイの形をした乗り物などもあって面白かったで
す。ショップもあったので、お土産も沢山買いま
した。鳥の方のキウイが描かれたブックマークや、
食器、置物など、見ているだけで楽しかったです。
毎週、いろいろなところに連れていってくれる
ホストには、感謝してもしきれない気持ちです。
また、私のホストファミリーは、毎週日曜日に
教会に行きます。文化を学ぶいい機会だと思うの
で、私もついていくようにしています。私は、兄
弟社のような静かな礼拝を想像していたのです
が、全然違いました。教会の中の雰囲気が、ライ
ブハウスのようになっているのです。舞台では、
日本のアーティストのコンサートのように、マイ
クを持って歌っている人がいて、その後ろでは、
ドラムやギター、キーボードを演奏しています。
観客はみんな立ち上がり、前のスクリーンに映る
歌詞を見ながら、一緒になって口ずさんでいます。
最初、ここは本当に教会かと目を疑いましたが、
歌詞をよく見てみると、ちゃんとキリスト教の要
素がありました。だれでも積極的に行ける礼拝だ
なと思いました。国が変われば、礼拝も変わるの
です。
さらに、この国では、食事の前にお祈りをする
留学の折り返し地点
I11 前川
愛梨
留学先:Citipointe Christian College(オーストラリア)
期間:2015.7.18 ~ 8.30
最近、とても暖かくなりました。昼間は暑いと
感じるほどです。この前の週末、ホストファーザ
ーの誕生日があり、ゴールドコーストでパーティ
ーをしました。海の目の前で誕生日パーティーを
して、とても楽しかったです。
また、ホテルの窓からはとっても綺麗な海が見
えました。天気もとっても良くて、サーフィンや
泳いでいる人もたくさんいました。私も足だけだ
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けど海に入れたので良かったです。美味しいもの
もたくさん食べられたのでとっても楽しい週末を
過ごせました。
最近、学校でテストウィークがあり、時間も長
いし難しいしとっても疲れました。でも、お昼休
みに学校にある購買で買えるおやつを楽しみに頑
張りました。このごろ食欲が止まらなくてどうし
ようと思っているところです。
また、自分の住んでいるところについてパワー
ポイントを作ってスピーチをする、という授業が
ありました。今まで人の前で、しかも英語で話す
ということがとても苦手だったけどこの授業を通
して少しでも克服できたかなと思います。
私のステイしている家の前には木がたくさんあ
る公園があるのですが、毎朝、そこの木にたくさ
んの鳥が集まってきてとっても可愛い声で鳴いて
います。ホストマザーが「虹色の鳥を見ることが
できたらラッキーだよ!」と言っていたので、毎
日スクールバスが来るのを待っている間に探して
いたら、最近やっと見ることができました。本当
に虹色でびっくりしました。写真を撮ろうと思っ
たらすぐ逃げてしまい、残念でした。
12 週間の留学も、もう折り返し地点にきてい
ます。今自分がオーストラリアで英語を勉強でき
ることに感謝しながら、今まで以上に一日一日を
無駄にしないように過ごしていきたいと思いま
す。
(2015.8.31 受信)
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国際部に姉妹校の先生
2 年前から始まった姉妹校南京外国語学校からの教師派遣のプログラムですが、蔡薔薔先生の後任とし
て、今年は、邵颖先生が来てくださいました。来年の 2 月まで滞在し、ICC および土曜講座の中国語の授
業、留学生への日本語の授業を担当していただきます。
っています。きっと実り豊かで、美しい思い出や
経験になる半年だと思っております。
両校はいつまでも仲良しに
邵
颖
南京外国語学校(中国・南京市)
初めまして、私は「しょう
えい」と申します。中国語で
「邵 颖」と書きます。前の蔡
先生と同じく、南京外国語学
校の卒業生で、大学を卒業し
てから、母校に戻って、20 年
間ぐらい日本語を教えてきま
した。どうぞ宜しくお願いし
ます。
先生になる前に南京グランドホテルに勤めたこ
とがあります。ある中日合弁会社で、実習したこ
ともありますが、今の教師生活のほうを一番楽し
んでいると思います。
私の家族は、大家族で、5 人います。母、主人
と 2 人の息子がいっしょに住んでいます。長男は
17 歳で、高校生です。次男は 11 歳で、小学 6 年
生です。家は朝から夜までいつもにぎやかです。
私は日本のテレビドラマ、音楽がすきです。料理
にも興味を持っています。食べることも作ること
もすきです。今週から、安藤先生が顧問をしてい
る調理同好会に通うつもりです。
日本は今回が 7 年ぶり 6 回目です。今度の在日
生活を通して、日本語能力をもっと高めたいばか
りでなく、日本人の友達もたくさん作りたいと思
います。いろいろと勉強しなければならないと思
今週から、高一、高二の中国語の授業と留学生
ための日本語の授業を開始しました。日本の高校
生は明るく、熱心な勉強ぶりに深く感動いたしま
した。留学生たちはみんなかわいい人たちです。
その興味津々に日本語を勉強している姿を見て、
感心しました。自分のわずかな力で、こちらの生
徒のみなさんのために、いくらかでも役に立てば、
何よりの幸せです。そして、両校の友好交流を続
けていくために、一生懸命に頑張ろうと思ってお
ります。
日 本 に着 いて から 、学
校の 先 生方 、生 徒の みな
さん か ら、 熱烈 な歓 迎を
いた だ き、 誠に あり がと
うご ざ いま した 。こ れか
らの 半 年間 、何 かと お世
話に な りま すが 、ど うぞ
宜しくお願いいたします。
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