■ICU の敗血症患者に対する早期リハビリテーションに関する研究です。 Kayambu G, et al. Early physical rehabilitation in intensive care patients with sepsis syndromes: a pilot randomised controlled trial. Intensive Care Med. 2015; 41: 865-874. doi: 10.1007/s00134-015-3763-8. Epub 2015 Apr 8. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25851383 敗血症患者に対する早期リハビリテーションが身体機能と QOL を改善するこ とができるかを無作為化比較試験で検討しています。 リハビリテーションプログラムとしては、介入群は敗血症の診断がついた 48 時間以内に、ICU 入室から退室まで毎日 1~2 回 30 分間介入を実施されていま す。神経筋電気刺激、他動関節可動域運動、自動関節可動域運動、ベッド上坐位、 移乗、歩行などの介入を行っており、Figure 1 に詳細が記載されています。コ ントロール群は標準的なリハビリテーションプログラムを実施されています。 結果としては、退院 6 か月において、身体機能の指標である Acute care index function は 2 群間に有意差はなかったですが、QOL の指標である SF-36 では身 体機能と身体的役割が介入群で高値を示した。炎症の指標である抑制性サイト カイン(IL-10)は介入群で有意に高値を示しました。 著者らが限界の部分として述べているように目標症例数や介入群で 90 日死亡率 がやや高い印象があるのが少し気になりますが、ICU の早期リハビリテーショ ンは自覚的な QOL を改善し、抗炎症効果をもたらす可能性があるという結論に なっています。
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