次世代鉄鋼材料創製技術 の研究

次世代鉄鋼材料創製技術
の研究
推進グループ代表:門出政則(九州大学)
幹事:永井二郎(福井大学),
芹澤良洋(新日鐵住金)
結晶粒子微細化と強度―Hall‐Petchの関係
①通常の圧延 ②制御圧延(古典的制御圧延) ③制御圧延(熱加工圧延) ④制御圧延+制御冷却
⑤オースフォーム(マルテンサイト) ⑥改良オースフォーム(マルテンサイト)
⑦改良オースフォーム(下部ベイナイト) ⑧直接焼入
Quench and Partitioningにより
残留γ生成
⇒C区間~極小熱流束(膜沸騰遷移)
そもそも沸騰曲線が未解明
:加工
再結晶温度域
(流れ依存、気液界面状態濡れ性依存、but構造材料加工処理の根幹)
変態開始
(500℃)
温 度
ROT
変態終了
フェライト
未再結晶温度域
②
①
③
ベイナイト
(拡散型主体)
TM/2
温度低下⇒熱流束上昇
(RT)
④
Ms点(400℃程度)
Mf点
ベイナイト
(せん断型主体)
マルテンサイト
⑦
⑧
⑤
⑥・⑧
Log [時間]
図
種々の加工—温度履歴(模式図:右)と沸騰曲線(模式図:左)
⑦・⑧
なぜ水冷は難しいか 水冷の特性
log q
逆勾配部
残された研究課題
濡れ開始の条件
1.固液の連成
2.表面状態
限界熱流束点
(極大熱流束点)
非
沸 沸
騰 騰
域 開
始
自 点
極小熱流束点
(
)
然
対
流
核
沸
騰
域
遷
移
沸
騰
域
膜
沸
騰
域
log(Δtsat)
• 冷却開始温度:750‐900℃
冷却停止温度:常温ー650℃
• 極小熱流束点温度:500‐600℃近傍
「沸騰熱伝達と冷却」日本機械学会編(1990)より
なぜ水冷は難しいか ばらつき発生イメージ
①
②
③
時間
初期温度 不均一時
①
②
③
MHF点 不均一時
温度偏差 ①<②<③
「沸騰熱伝達と冷却」日本機械学会編(1990)より
急速冷却中の冷却曲線の1例(衝突噴流)
安定な固液接触条件について
酸化膜なし
表面状態が固液
接触に大きく影響
340
熱物性値の影響
表面:酸化膜
o
Solid Temperature, Tb ( C)
335
330
Zone
325
of Bo
iling
320
Expl
osion
315
3100
20
40
id
qu
Li
No B
oiling
Expl
osion
o C)
(
T0
e,
tur
era
mp
Te
60
80
100
12
16
20

炭素鋼
酸化膜
Boundary for homogeneous boiling explosion on Tb – T0 –  plane
7
研究体制
沸騰冷却と圧延加工の研究者が連携
1.結晶成長は母材の冷却速度に
支配
2.期待される冷却速度と熱履歴
3.冷却速度の基本特性は未解明
経験則に依存
4.冷却曲線の解明が喫契の課題
(伝熱分野で残された研究課題)
1.高張力鋼の安定的な創製
2.レアーメタルの削減
3.残された研究課題の解明