まえがき-中等教育政策の動向 ここ数年、政府の教育再生会議、文部科学省の中央教育審議会等で教育改革の動向が急 速に高まっています。新大学入試制度をはじめ、2021 年を目処に、①次期学習指導要領等 の検討、②道徳の教科化、③グローバル人材育成、④いじめ対策の推進、⑤多様な学びへ の支援や不登校対策の推進、⑥小中一貫教育の制度化、⑦高大接続・大学入学者選抜の改 革等、⑧教員の資質能力の向上、⑨教科書改革の推進、等々課題は一杯です。 これは今日の日本のおかれている現状、教育システムが急速に変化する国際社会環境の 中で対応できなくなってきたからです。しかし、これらの課題を解決していくにも、時間 的にかなり無理な計画で検討と実践を並行して行わざるを得ないように思われます。関係 者が十分に理解して進められるであろうかと少々疑問と不安を感じています。 教育は 100 年と申します。日本では明治 5 年に学制が敷かれてから約 150 年を迎えよう としています。日本の伝統文化や価値観、とりわけ敗戦後から 70 年間の社会、家庭、教 育環境は急速に変化し、人間性を喪失している現状は甚だ残念なことです。 そこで、教育者、大人が先ず姿勢を正し、飽食から失った教育環境を正して、再興して いく中で、生徒や学生が自ら考え、実践し、治めていく、自修的教育の方向を打ち出して いくべきです。 幸いにして名古屋石田学園はこの日本の現状を打破すべく平成 20 年に、この中等教育 研究部を設置し、授業研究、アクティブ・ラーニングの手法を研究し始め 7 年の歩みを重 ねてまいりました。今年は星城高等学校の大石幸永先生に研究員として尽力いただきまし た。この先取り研究を来年度は現場で進めるべく、星城中・高等学校に新たな組織を置き 推進してまいります。今後とも関係各位には一層の御支援と御協力を賜わりますよう祈念 申し上げます。最後に、御指導をいただきました深谷孟延、坂本篤史両先生に厚く敬意と 感謝を申し上げます。 平成 27 年 3 月 18 日 名 古 屋 石 田 学 園 理 事 長 1 1 石田 正城
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