タマネギ白色疫病の発生状況と防除対策

平成26年度農作物病害虫発生予察技術資料第8号
平成 27 年(2015)3月2 日
山 口 県 病 害 虫 防 除 所
タマネギの白色疫病の発生状況と防除対策について
2月下旬の巡回調査では、タマネギの白色疫病の発生は平年に比べ多い状況でした。今
後、本病の多発が懸念されます。
ついては、以下のとおり防除対策の徹底をお願いします。
1 発生状況
(1)2月23~25日の巡回調査では、発生ほ場率は7.1%(平年1.7%)、発病株
率は0.9%(平年0.4%)で、平年に比べ多かった(図1、2)。
2 今後の予想
(1)発生地域
(2)発生量
(3)今後の予想
県内全域
多
九州北部地方1か月予報では、今後の気温は平年並みまたは高く、降
水量は多いと予想されているので、本病がさらに増加する。
3 防除対策
(1)白色疫病とべと病の予防防除(ジマンダイセン剤、ペンコゼブ剤、銅剤、フロンサ
イド剤等)を徹底する。
(2)発生しているほ場は、治療効果のある薬剤(リドミル剤、ホライズン剤、プロポー
ズ剤等)を用いて直ちに防除する。
(3)白色疫病は水媒伝染するため、ほ場の排水を良好にする
4 防除上注意すべき事項
(1)白色疫病及びべと病の耐性菌出現防止のため、治療効果のある薬剤の使用は、作付
期間中各1回程度に留める。
(2)適正な散布作業の実施や農薬使用基準の遵守など、安全で効果的な防除に努める。
(3)防除にあたっては、「平成26年山口県農作物病害虫・雑草防除指導基準」を参照し、
使用時期等の農薬使用基準を遵守する(山口県病害虫防除所ホームページ参照)。
(4)防除を行う場合は、周辺の野菜等に農薬が飛散しないように注意する。
写真1
白色疫病発生ほ場
写真2
白色疫病発病株