使用上の注意等改訂のお知らせ

医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。
使用上の注意等改訂のお知らせ
2015 年 11 月
抗ウイルス化学療法剤
劇薬,処方箋医薬品注)
(エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
謹啓 時下,ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は弊社製品につきまして格別のご高
配を賜り,厚くお礼申し上げます。
さて,この度,厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知(薬生安発)及び自主改訂により,
抗ウイルス化学療法剤「スタリビルド®配合錠」添付文書の【禁忌】及び【使用上の注意】等の改訂
を行いましたので,ご案内申し上げます。
今後,当該製品のご使用に際しましては,改訂後の添付文書をご参照くださいますようお願い申し
上げます。
謹白
最新の添付文書情報は「独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページ
(http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html)」に掲載しております。
また医薬品安全対策情報(DSU)No. 245 に掲載されますので、併せてご参照ください。
【お問い合わせ先】
鳥居薬品株式会社 お客様相談室
東京都中央区日本橋本町 3-4-1 TEL.0120-316-834 FAX.03-3231-6890
-1-
1. 厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知(薬生安発)に基づく改訂
■ 改訂内容(下線部追加改訂箇所)
改訂後
改訂前
【禁忌】
【禁忌】
(1)省略
(1)省略
(2)次の薬剤を投与中の患者:カルバマゼピン, (2)次の薬剤を投与中の患者:リファンピシン,
フェノバルビタール,フェニトイン,ホスフェ
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort:セン
ニトイン,リファンピシン,セイヨウオトギ
ト・ジョーンズ・ワート)含有食品,ジヒド
リソウ(St. John’s Wort:セント・ジョーンズ・
ロエルゴタミンメシル酸塩,エルゴタミン酒
ワート)含有食品,ジヒドロエルゴタミンメ
石酸塩,エルゴメトリンマレイン酸塩,メチ
シル酸塩,エルゴタミン酒石酸塩,エルゴメ
ルエルゴメトリンマレイン酸塩,アスナプレ
トリンマレイン酸塩,メチルエルゴメトリン
ビル,バニプレビル,シンバスタチン,ピモ
マレイン酸塩,アスナプレビル,バニプレビ
ジド,シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ)
,
ル,シンバスタチン,ピモジド,シルデナフィ
バルデナフィル塩酸塩水和物,タダラフィル
ルクエン酸塩(レバチオ)
,バルデナフィル塩
(アドシルカ)
,ブロナンセリン,アゼルニジ
酸塩水和物,タダラフィル(アドシルカ)
,ブ
ピン,リバーロキサバン,トリアゾラム,ミ
ロナンセリン,アゼルニジピン,リバーロキ
ダゾラム(
「相互作用」の項参照)
サバン,トリアゾラム,ミダゾラム(
「相互作
用」の項参照)
【使用上の注意】3. 相互作用
(1)併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
カルバマゼピン
(テグレトール等)
フェノバルビタール
(フェノバール等)
フェニトイン
(アレビアチン等)
ホスフェニトイン
(ホストイン)
リファンピシン
(リファジン等)
セイヨウオトギリソウ
(St. John’s Wort:セン
ト・ジョーンズ・ワー
ト)含有食品
臨床症状・措置方法
【使用上の注意】3. 相互作用
(1)併用禁忌(併用しないこと)
機序・危険因子
薬剤名等
エルビテグラビル及び これら薬剤は CYP3A
コビシスタットの血中 を誘導するため。
濃度が著しく低下する
可能性がある。
リファンピシン
(リファジン)
セイヨウオトギリソウ
(St. John’s Wort:セン
ト・ジョーンズ・ワー
ト)含有食品
(2)併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
カルバマゼピン
フェノバルビタール
フェニトイン
機序・危険因子
(2)併用注意(併用に注意すること)
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
エルビテグラビル及び
コビシスタットの血中
濃度が著しく低下する
可能性がある。また,
カルバマゼピンの血中
濃度が上昇する可能性
があるため,他の抗て
んかん薬等への変更を
考慮すること。
これら薬剤は CYP3A
を誘導するため。
また,
カルバマゼピンの血中
濃度上昇は,コビシス
タットの CYP3A に対
する阻害作用が考えら
れる。
【薬物動態】8. 薬物相互作用
薬剤名等
カルバマゼピン
フェノバルビタール
フェニトイン
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
エルビテグラビル及び
コビシスタットの血中
濃度が著しく低下する
可能性がある。また,
カルバマゼピンの血中
濃度が上昇する可能性
があるため,他の抗て
んかん薬等への変更を
考慮すること。
これら薬剤は CYP3A
を誘導するため。
また,
カルバマゼピンの血中
濃度上昇は,コビシス
タットの CYP3A に対
する阻害作用が考えら
れる。
【薬物動態】8. 薬物相互作用
表 3 併用薬投与時のエルビテグラビルの薬物動態パラ
メータ比
コビシス
併用薬
エルビテ タット又
の用量・
例
併用薬
グラビル はリトナ
投与方
数
の用量
ビルの
注 5)
法
用量
臨床症状・措置方法
エルビテグラビル及び これら薬剤は CYP3A
コビシスタットの血中 を誘導するため。
濃度が著しく低下する
可能性がある。
表 3 併用薬投与時のエルビテグラビルの薬物動態パラ
メータ比
エルビテグラビルの
薬物動態パラメータ比:
平均値(90%信頼区間)
影響なし=1.00
Cmax
AUC
コビシス
併用薬
エルビテ タット又
の用量・
例
併用薬
グラビル はリトナ
投与方
数
の用量
ビルの
注 5)
法
用量
Cmin
記載なし
コビシ
カルバ 200mg
0.55
0.31
0.03
150mg スタット
マゼピ
同時
12 (0.49, (0.28, (0.02,
1
日
1
回
150mg
ン 24)
1日2回
0.61)
0.33)
0.04)
1日1回
-2-
エルビテグラビルの
薬物動態パラメータ比:
平均値(90%信頼区間)
影響なし=1.00
Cmax
AUC
Cmin
改訂後
改訂前
表 4 併用薬投与時のコビシスタットの薬物動態パラメー
タ比
表 4 併用薬投与時のコビシスタットの薬物動態パラメー
タ比
併用薬
エルビテ コビシス
例
の用量・
グラビル タットの
併用薬
数
投与方
の用量
用量
注 6)
法
コビシスタットの
薬物動態パラメータ比:
平均値(90%信頼区間)
影響なし=1.00
Cmax
AUC
併用薬
エルビテ コビシス
例
の用量・
グラビル タットの
併用薬
数
投与方
の用量
用量
注 6)
法
Cmin
カルバ 200mg
0.28
0.16
0.10
150mg
150mg
マゼピ
同時
12 (0.24, (0.14, (0.07,
1
日
1
回
1
日
1
回
1日2回
0.33)
0.18)
0.14)
ン 24)
併用薬
エルビテ コビシス
例
グラビル タットの
数
の用量
用量
Cmax
AUC
Cmin
記載なし
表 5 エルビテグラビル製剤及びコビシスタット製剤,コ
ビシスタット製剤又は本剤投与時の併用薬の薬物動
態パラメータ比
併用薬
の用量
コビシスタットの
薬物動態パラメータ比:
平均値(90%信頼区間)
影響なし=1.00
記載なし
併用薬の
薬物動態パラメータ比:
平均値(90%信頼区間)
影響なし=1.00
Cmax
AUC
Cmin
1.40
1.43
1.51
カルバ
200mg
150mg
150mg
12 (1.32, (1.36, (1.41,
マゼピ
1日2回 1日1回 1日1回
24)
1.49)
1.52)
1.62)
ン
【主要文献】
【主要文献】
1)~23) 省略
1)~23) 省略
24) カルバマゼピンとの相互作用の検討(社内資 24) ファモチジン,オメプラゾールとの相互作用
料 216-0317)
の検討(社内資料 216-0120, 0122)
25) ファモチジン,オメプラゾールとの相互作用 25)~44) 省略
の検討(社内資料 216-0120, 0122)
26)~45) 省略(番号繰り下げ)
■ 改訂理由
これまで,カルバマゼピン,フェノバルビタール,フェニトインは「3. 相互作用」の「
(2)併用
注意(併用に注意すること)
」の項に記載し注意喚起を行っておりますが,企業中核データシート
(Company Core Data Sheet)及び米国添付文書が改訂されたことから,国内添付文書についても,
「禁
忌」および「3. 相互作用」の「
(1)併用禁忌(併用しないこと)
」及び「
(2)併用注意(併用に注意
すること)
」の記載を改訂することとしました。また,フェニトインのプロドラッグであるホスフェ
ニトインについても,追記することとしました。
さらに,本剤とカルバマゼピンとの相互作用試験(GS-US-216-0137 試験)の成績に基づき,
【薬
物動態】の「8. 薬物相互作用」に,本剤に含有されるエルビテグラビル及びコビシスタットと,カ
ルバマゼピンとを併用した際の薬物動態パラメータ比を記載しました。本剤とカルバマゼピンを併
用した場合,併用していない場合と比較して,エルビテグラビルの曝露量が,Cmax で 45%,AUC
で 69%,Cmin で 97%と著しく低下しました。
GS-US-216-0137 試験
健康成人被験者 12 例に,本剤の有効成分であるエルビテグラビル単剤 150mg とコビシスタット
単剤 150mg に,カルバマゼピン錠 400mg(分 2)を併用投与した試験
*企業中核データシート
(Company Core Data Sheet)
:その製剤のオリジナルメーカーが作成し,
安全性情報に加えて,
適応症,用法・用量,薬理学および製品に関するその他の情報が含まれています。
-3-
2. その他の改訂(自主改訂等)
■ 改訂内容(下線部追加改訂箇所)
改訂後
改訂前
【使用上の注意】3. 相互作用
(2)併用注意(併用に注意すること)
【使用上の注意】3. 相互作用
(2)併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
シルデナフィルクエ
ン酸塩
(バイアグラ)
タダラフィル
(シアリス,ザルティア)
これら薬剤の血中濃
度が上昇し,低血圧,
失神,視覚障害及び
持続勃起等の有害事
象が増加する可能性
がある。
コビシスタットの
CYP3Aに対する阻害
作用が考えられる。
シルデナフィルクエ
ン酸塩
(バイアグラ)
タダラフィル
(シアリス)
これら薬剤の血中濃
度が上昇し,低血圧,
失神,視覚障害及び
持続勃起等の有害事
象が増加する可能性
がある。
コビシスタットの
CYP3Aに対する阻害
作用が考えられる。
■ 改訂理由
2014 年に前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「ザルティア」
(一般名:タダラフィル)が新たに発
売されたことから,
【使用上の注意】の「3. 相互作用(2)併用注意(併用に注意すること)
」に追
記しました。
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