「 プレゼンテーション 」 講義 担当 : 松尾 信子 第9回 レジュメ 2015.6.9(火) プレゼンテーションへの挑戦―2 ( コンテンツとデリバリーを考える ) メニュー 1. 講義 10:40 ~ 11:40 2. 演習 11:40 ~ 12:10 プレゼンテーション計画の確認 6W 2H Why プレゼンテーションのねらいや目的 What テーマや内容についての確認 When 時刻や期間に関する要素 Where 会場あるいは場所に関する情報 Who プレゼンテーションの主体に関する情報 Whom 相手は誰なのか How プレゼンテーションの方法 How much 予算の確認 1.プレゼンテーションのフロー テ ー マ 設 定 ア イ デ ア 案 出 企 画 立 案 プ レ ゼ ン 設 計 コ ン テ ン ツ 作 成 デ リ バ リ ー 質 疑 序本ま 論論と め応 答 ア フ タ ー フ ォ ロ ー 1 1.プレゼンテーションは「コンテンツ」と「デリバリー」で構成される プレゼンテーションとは、プレゼンターがオーディエンスに対して、所定の結果を 得るためにメッセージを伝える行為である。 メッセージの内容 : コンテンツ(中身、内容) メッセージの伝え方 : デリバリー(配達)話し方という意味も持つ (1) コンテンツとは何かを知る コンテンツとは、プレゼンテーションの内容を意味する。 プレゼンテーションのケース コンテンツの 核になるもの 一つの企画を提案し、 その採用をクライアントに促す コンテンツを 構成するもの 企画内容 報 告 報告内容 説 明 説明内容 ① ストーリー ② 資料 コンテンツの概要 ① ストーリー ③ 配布資料 コンテンツ ② 資料 ④ 掲示資料 ① ストーリーとは何か プレゼンターがオーディエンスに対して、内容を伝えるために語るべき道筋である。 オーディエンスの興味や関心を持続させるためには、さまざまな工夫が必要である。 オーディエンスから所定の結果を得るためには、説得力のあるストーリーを作り 上げる必要がある。そして、説得力の基本となるものは論理性である。 2 ② 資料の役割は何か。どのような種類があるのか 資料とは、ストーリーをよりわかりやすく、より印象深くするための材料である。 資料として用意されるものには、文字情報、ビジュアル情報、音声、動画などがある。 資料は、配布資料と掲示資料に分類できる。 ③ 配布資料とは、オーディエンスに配布する資料である。 後で検討したり、資料として活用したりできるので、必ず用意する。 ④ 掲示資料とは、解説の際に活用するものである。 一目で見て把握できるものが好ましい。そのためには、フレーズ化されたメッセージ、 または図解を中心としたものが原則になる。 掲示資料は、ストーリーの流れに沿った順番で用意しなければならない。 近年では、PowerPoint で作成した画面を、プロジェクターを介してスクリーンに映 し出すのが一般的である。 (PowerPoint は文字入力や図表の作成が簡単であり、スライドショー、アニメーシ ョン機能があるので、非常に効果の高い補助資料となる。) (2) デリバリーとは何かを知る デリバリーとは、コンテンツを伝える行為である。 デリバリーとは、4項目(序論、本論、結論、質疑応答)で構成される。 ① 序論(導入部) 「この人の話を聞いてみよう」という、オーディエンスの協調体制を築くことが 目的である。 (プレゼンテーションの成果を出すための第一歩) 時間をとって集まってもらった感謝の気持ちを伝え、自己紹介をする このプレゼンテーションが何を目的としているか、どのような内容のもの か、そのポイントを伝える 3 これから提案(説明)するテーマを明示する メッセージの主旨、ねらいを明らかにする 聞き手が全体像を把握できるように伝える ② 本論(本題) メッセージの核心を話す。つまり、現状の説明や問題・課題を提起し、その問題の解 決と課題達成のための企画を提示する。 その企画を採用することによって、どのような効果があらわれるかについて明確にす る。 聞き手がメッセージを整理しながら聞き取れるように、キーワードを選定して 提示する 実例、体験、アイディアを例示し、話題をより具体的で想像可能な形に置き換 える(一般性と具体性) 言いたいことを完了させる ③ 結論(まとめ) プレゼンテーションを終了する意思表示を行い、全体を簡単に振り返る。 重要なポイントを強調し、オーディエンスに強く印象づけ、意思決定を促す。 発表した内容以外の要素を入れてはいけない 強調したい点、他社(者)との差異化の確認、提案の便益や画期性、記憶に残 してほしい項目を要領よく組み込む ④ 質疑応答 オーディエンスの質問を受け、それに応えること。 質問はオーディエンスの関心の高さを示すものであり、また疑問や問題を解決し、意 思決定に対する阻害要因を取り除くものであるため、このプロセスは極めて重要にな る。 4 ⑤ 質の高いデリバリーにするための重要ポイント 持ち時間内にプレゼンテーションを終了させる。その時間内にメッセージやキーワー ドをオーディエンスの頭と心にしっかり植え付ける。 わかりやすさが最重要要素となる。 コンテンツ自体がわかりやすいこと 明快な話し方、聴きとりやすいスピードと間、そして、非言語メッセージ(ア イコンタクト、身振り、手振り)にも気をくばる 相手の反応を見ながら(理解度を推測しながら)、内容を調整する プレゼンターのメリットとオーディエンスのメリットを明確にする。一定の時間内に メッセージやキーワードをオーディエンスの頭と心にしっかり植え付ける。 プレゼンテーションのメリット プレゼンターの メリット ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ① オーディエンスの メリット ② ③ ④ ⑤ 確実に伝えることができる 自分の思い、情熱などを伝えることができる 重要なポイントが強調でき、説得力が増す オーディエンスを観察し、ニーズを察しながら情報が伝えられる 理解をはかったり、決断を促したりできる 文字情報よりインパクトのある音声情報が活用でき、静止画、動 画など様々な表現方法ができる テーマの内容について、現状把握、問題解決、課題達成について、 プレゼンターの生の声が聴ける プレゼンターの人柄、人間性、情熱がわかる 資料を読む苦痛がない 質問ができるので、その場で疑問がクリアになる 質疑応答によってプレゼンターの能力を図ることができる 「さまざまな表現ツールを活用し、オーディエンスの反応を見ながら、重要ポイントを 強調し、企画の魅力を明確に伝え、巧みにオーディエンスの決断を促すこと」 (3) アフターフォローでやるべきことは何かを知る アフターフォローとはプレゼンテーションの事後処理のことをいう。 ゴーサインが出れば企画実行のプロセスに入るが、1回のプレゼンテーションですべて が決定されることは少なく、詰めのプレゼンテーションなどが開催される場合が多いの で、それに備えなければならない。 5
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