幸せになるビジネスコミュニケーション vol.15

幸せになるビジネスコミュニケーション
ファ イ ナ ンシ ャ ル プラ ン ナ ー
vol.15
岩 城 みず ほ
こん に ち は。 今 回 は 、 コ ミ ュニ ケ ー ショ ン の 構造 に つ いて 考 え てい き た いと
思い ま す 。
ビジ ネ ス で大 切 な のは 、 建 設的 な 人 間関 係 、 仕事 の 関 係を 築 く こと で す 。建
設的 と い うの は 、 いわ ゆ る 「 Win-Win の関 係 」 とい う こ とで し ょ うか 。 こ の、
Win-Win の関 係 を作 っ て いく の に 、コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン はか か せ ませ ん 。
コミ ュ ニ ケー シ ョ ンは い ろ いろ あ り ます が 、 ビジ ネ ス にお い て 、そ の 中 核を
なす の は、「 交 渉の ス キ ル」 で 、 特に 「説 得 の スキ ル 」 だと い わ れて い ま す。
順 番 に みて い き まし ょ う 。
まず 、コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン には 、
「 説 得」や「 プレ ゼ ン テー シ ョ ン」の よう に
こち ら か ら意 思 や 意見 を 伝 えて い く もの が あ りま す 。
その 場 合 、コ ミ ュ ニケ ー シ ョン の 主 体間 の 情 報伝 達 は 、文 字 言 語( ラ イ ティ
ング )、音 声 言 語( バ ー バラ イ ゼ ーシ ョン )、身 体 言 語( ボ デ ィラ ン ゲ ージ )が
媒体 と な りま す 。
これ ら に は、そ れ ぞれ ス キ ルが 必 要 で、特 に、
「 説得 」や「プ レ ゼン テ ー ショ
ン」 に 使 う場 合 に 、そ の ス キル の 有 無が 結 果 を左 右 し かね ま せ ん。
サム ラ イ ズ・ プ ロ ジェ ク ト ・ジ ャ パ ン( http://somerise.net/)で 行 っ てい
る講 義 の 中で も 、 これ ら の スキ ル ア ップ の 方 法を た く さん お 伝 えし て い ます 。
つま り 、 これ ら の スキ ル は 、ト レ ー ニン グ で 身に つ け てい け る もの な の です 。
IT 技術 の 発 達に よ っ て 、情報 転 換は 高水 準 に なっ て い るこ と も あり 、よ り高
いレ ベ ル での ス キ ルが 求 め られ て い るこ と も 否め ま せ ん。
また 、 デ ィス カ ッ ショ ン や 議論 、 デ ィベ ー ト など 行 い 、自 由 に 他方 向 に 話を
膨ら ま せ なが ら 、 よい 結 論 を導 い て いく と い う形 の コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン があ り
ます 。
さら に 、 コー チ ン グや 、 カ ウン セ リ ング な ど の手 法 を 使い 、 双 方で の ラ ポー
ルの 構 築 (主 体 相 互間 の 信 頼関 係 、 親和 的 、 共感 的 関 係の 構 築 )を し て いく コ
ミュ ニ ケ ーシ ョ ン もあ り ま す 。
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この よ う に考 え て みれ ば 、 コミ ュ ニ ケー シ ョ ンに は 、 ①意 思 を 「表 明 す る」
「伝 え る」、 ② 相手 を 「 説得 す る」、 ③「 交 渉 する 」、④ 互 い に「 納 得 する 」「 理
解す る 」「 共 感 する 」 と いう 4 つ に分 類で き る よう で す 。
先 の 3 つは 、 自 分の 考 え やモ ノ の 見方 ( 認 識) を 相 手に 伝 え てい こ う とい う
方向 性 を もっ て い ます 。自分 の 望 む結 果を あ ら かじ め 想 定し て あ って 、それ を、
なる べ く 有利 な 条 件で 実 現 する 、 或 は、 妥 協 点を 見 い だし て い くと い う とこ ろ
でし ょ う か。
そ れ に 対し て 、 互い の 納 得を 得 て いく と い うの は 、 より 、 広 義の コ ミ ュニ ケ
ーシ ョ ン とい う 位 置づ け か もし れ ま せん 。
い ず れ にし て も 、発 信 者 、ま た は 双方 の 強 い目 的 意 識や 問 題 意識 が 根 底に あ
りま す 。 以上 が 、 コミ ュ ニ ケー シ ョ ンの 構 造 にな り ま す。
コ ミ ュ ニケ ー シ ョン の 主 体は 、 個 人、 集 団 、組 織 な どが あ り ます 。
個 人 と いう の は きわ め て 多様 な 存 在で 、 バ ック グ ラ ウン ド も 違え ば 、 置か れ
てい る 状 況も 違 い ます 。 そ れゆ え に 、交 渉 に は、 相 手 の立 場 や 状況 を 考 慮す る
こと は 不 可欠 で す し、 交 渉 のプ ロ セ スや 方 法 も違 っ て きま す 。
ま た 、 個人 が 使 う言 葉 は 、同 じ 言 葉で も そ の解 釈 に は、 深 浅 濃淡 が あ り、 理
解に は 少 なか ら ず のズ レ が ある も の です 。 こ れは よ く 色眼 鏡 に 例え て お 話を し
まし た が 、赤 い 眼 鏡を か け た人 が 青 いも の を 見る と 紫 に見 え ま すが 、 青 い眼 鏡
の人 は そ のま ま 青 く見 え ま す。 ど ち らが 正 し いと い う ので は な く、 育 成 歴や 経
験の 違 い から 生 じ るズ レ な ので す 。 つま り 、 眼鏡 は そ の人 が 持 って い る 独自 の
フィ ル タ ーで す 。 先入 観 と も言 え ま す。
こ の よ うに 、 個 人間 の コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン 構造 に は 大き な ズ レが 生 じ る要 因
が存 在 す るも の な ので す 。した が っ て、
「 交渉・説得 」と いう 作 業 は、相 互間 の
共通 点 を 模索 す る 努力 か ら 始め な け れば な ら ない と も 言え ま す 。
以 上 の よう な 、 コミ ュ ニ ケー シ ョ ンの 構 造 を知 っ て おけ ば 、 Win-Win の 関係
を築 い て いく の に 、大 き な ヒン ト に なり ま す 。
次 回 は、「 交 渉」 に つ いて 、 さ らに 詳し く み てい き ま す。
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