電気工学科 PLA 法による酸化物薄膜の作製と結晶評価 光・電子デバイスに応用可能な高品質な機能性酸化物薄膜の作製とさまざ まな機能性薄膜の結晶性評価を行っています。 【X 線回折法による結晶性評価】 作製された薄膜の性質は、その結晶構造に大きく 影響を受けます。したがって、薄膜の結晶構造を知 ることは非常に重要です。結晶構造に関する知見を 得るための評価法として X 線回折法があります。 X 線回折法では、結晶構造の決定のみならず、結 晶の配向や応力測定などに応用することができます。 また 4 軸のゴニオメータを用いて極点図測定を行 うことにより、基板に対して薄膜がどういった結晶 方位関係で成長しているか?エピタキシャルに成長 しているかを評価することができます。 当研究室では X 線 回折法によるさまざ LiNbO 102 まな材料の結晶構造 解析も行っています。 3 ZnO 103 Intensity [arb. units] 【研究内容】 CPU や DRAM などの LSI の高集積化やネットワーク 環境の高速化にともない、それらを構成する光・電 子デバイスは、シリコンを原料とするものから、酸 化物系材料へと移行しています。 当研究室では その中でも、 強誘 電体薄膜メモリ 材料として注目 さ れ て い る Pb(ZrxTi1-x)O3 (PZT) や、光導波 路薄膜として有 望視されている LiNbO3 や ZnO な どの作製を行っ ペロブスカイト PZT の結晶構造 ています。 【パルスレーザアブレーション法とは】 レーザ光を固体に照射した場合、レーザ光の照射 強度があるしきい値以上になると、固体表面で、電 子、光化学的、熱的、力学的エネルギーに変換され、 その結果、原子、分子、クラスタなどが爆発的に放 出される現象が起こります。このプロセスを薄膜作 製に応用したものがパルスレーザアブレーション (PLA)法です。 この方法は、 ・ 光を吸収する材料であれば、高融点材料でも 薄膜化が可能 ・ 酸素雰囲気中でも堆積可能 などの特徴があることから、強誘電体や超伝導体、 光デバイスなどの酸化物機能性薄膜作製法として広 く応用されています。 Ru 103 Al2O3 104 0 X 線回折装置 60 120 180 φ [deg] 240 300 360 積層膜のΦスキャン図形 山田 悟(やまだ さとる) [email protected] 076-288-8120 【生年月】1968 年 1 月 【職名】助手 【学位】博士(工学) 【学位論文名】広範囲な粒度分布を有するレーザアブレー ション粒子を利用した光・電子材料薄膜の作製と結晶性評 価 【学歴・職歴】長岡技術科学大学大学院電子機器工学専攻 修了(1992) 了(2002) 金沢大学自然科学研究科機能開発科学専攻修 石川工業高等専門学校電気工学科 助手(1992) 【専門分野】薄膜工学・結晶工学 【研究課題】レーザアブレーション法による機能性酸化物 薄膜の作製と評価 【キーワード】レーザアブレーション、機能性酸化物薄膜、 エピタキシャル成長 レーザアブレーションによる薄膜作製
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