公共用残土の「適正処理と有効利用」を目指して

協 会 報
(14)
平成27年1月号
地区協会コーナー
公共用残土の「適正処理と有効利用」を目指して
∼発足から22年目の
「河北郡市環境整備事業協同組合」
∼
河北郡市土建協同組合
「河北郡市環境整備事業協同組合」の「公共用残土処理事業」にあっては、公共事業等施工のため発生す
る残土が多量化する一方、
「産廃処理法の適用が強化」された昭和61年頃から、工事受注に伴う建設残土の
対応に苦慮してきたところ、平成4年の「全国育樹祭開催」にあたり、会場となる「森林公園地内の駐車場
造成を名目」として石川県当局に働きかけて、県有地借地による「公共用残土処理場(御舘山処理場)
」を
開設し、
「初めての残土の事業」を手掛けるとともに、同業者の施設利用を広めることを目的とし、
「加入
し易い組合への転換」を図るため「河北郡土建協同組合(平成4年当時)
」を母体として、同年9月、石川県
知事認可を取付けながら、
「河北郡環境整備事業協同組合(当時)
」を設立させることとなりました。
よって、環境組合発足以来「地元に密着した地域
貢献」を理念とし、公共用建設残土の「法的根拠に
基づく適正処理(石川県知事指定)
」と「資源(土
砂)の有効活用」の目的から、
「22年間で河北郡津
幡町内7箇所」の地区に於いて、
「行政当局の手厚い
ご支援」及び「地元の深いご理解とご協力」に支え
られて、
「マニュアルの無い手探り手法」ではあり
ますが、今日までほそぼそと推進してきた「中小企
業等協同組合法に基づいた共同事業」であります。
現在は、平成25年4月1日付で「石川県土木部の単
価掲載」を取付け、
「地元主体の畑地造成の基盤づ
くりを環境組合が業務委託」で「河北郡津幡町下河合地内」において「第7次処理場」を進めておりますが、
現政権の「国土強靭化対策」や「事前防災対策」等の追風もあり、主に「河川防災」
「河床整備」に関わる、
「軟弱土砂」が大量に持込まれる運びとなり、
「軟弱土のばっき」
(水分抜き)のため「仮置き」や「出した
い時と受入れ時期のミスマッチ」等で利用者負担を強いるジレンマの中で、
「県道隣接地で急こう配」の厳
しい立地条件下の「適正処理を計画的に推進」するとともに、
「県道における交通災害防止」については特
段の対策を講じながら、お蔭様を持ちまして、関係官庁並びに地元のご協力のもと「当初計画処理量を1年
の工期短縮で土量確保」できる想定外に早い実績と進捗を見ることとなりました。
今後は「整地と表面排水施設」の整備等を迅速実施するとともに、
「事業区域内外の安全性確保」に気を
緩めることのない「総合的品質管理体制(チェック・アク
ション)
」が「地元引渡し」まで日常の最大課題とされてお
ります。次期の継承地については、現在「測量等の初期準
備対策」段階にありますが、これまで同様①法的根拠(関
係法令の許可)②安全性の確保(防災設備の強化)③低コ
スト(事業費抑制及び適正単価)を「基本方針の三本柱」と
するとともに、
「土建組合と環境組合」が連携しながら「建
設残土の適正処理」と「地域とともに歩む地域建設業」と
して「有効利用と地域貢献」をささやかに、地道に、細く
長く、継続推進して参りたいと考えております。