2016年3月9日 (No.2,415) 〈マーケットレポートNo.4,704〉 米国の債券市場(2016年3月) 国債利回りは小幅に低下 国債利回りは小幅な低下 景気への過度な悲観論は後退 ■2月前半の米国10年債利回りは、低下しました。 企業購買担当者指数(PMI)など、月初に公表 された中国や米国の景気指標が低調だったこと、原 油価格が大きく値を下げたことなどから、リスク回避 の動きが強まったためです。 ■後半は世界的な株価の回復、原油価格の反発な どを受けて、景気の先行きに対する過度な悲観論 が後退したため、10年債利回りは緩やかに上昇し ました。 ■2月末の10年国債利回りは1.73%となり、前月 末比0.19%ポイントの小幅な低下となりました。 社債スプレッドは拡大 日米短期金利差も拡大 ■米社債スプレッド(国債との利回り差)は、2月半 ばまで拡大しました。しかし、その後はリスク回避の 動きが後退したことから縮小に転じ、月間では小幅 な拡大にとどまりました。 ■短期金利の動きをロンドン銀行間取引金利 (LIBOR)で見ると、日銀のマイナス金利導入に より、日米金利差は拡大しました。 米国債、ドイツ国債の利回りと (%) 社 債 ス プ レ ッ ド ( 国 債 と の 利 回 り 差 )(%) 5.0 3.0 米国債利回り(残存10年、左軸) ドイツ国債利回り(残存10年、左軸) 4.0 2.4 米社債スプレッド(残存約10年、右軸) 3.0 1.8 2.0 1.2 1.0 0.6 0.0 15/2 0.0 15/8 15/10 15/12 16/2 (年/月) (注1)データは2015年2月2日~2016年3月8日。 (注2)米社債スプレッドはバークレイズ・米国投資適格社債 インデックスによる。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 0.6 15/4 (%) 0.5 15/6 日米短期金利と金利差 日米金利差 米国 日本 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 ▲ 0.1 15/2 15/4 15/6 15/8 15/10 15/12 16/2 (年/月) (注1)データは2015年2月2日~2016年3月7日。 (注2)日米短期金利はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)1カ月物。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 当面、国債利回りは低い水準で推移する見通し ■2月のISM指数、雇用統計から判断する限り、米 国の景気は緩やかな拡大基調にあります。 2016年も利上げは継続される見通しです。 ■ただし、物価が安定していることから、利上げの速度 は緩やかなものになる見込みです。国債利回りは当 面、低い水準で推移すると予想されます。 2016年 3月 7日 米国の雇用統計(2016年2月) 2016年 3月 4日 米国のISM景況感指数(2016年2月) ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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