学力定着度調査 態度表明(2次) 品川区立戸越台中学校 品川区立京陽小学校 国語 7年生の調査結果から見られる5~7年生における課題 1.中学校における7年生全体の傾向を踏まえた分析、課題の明確化 <区学力定着度調査で習熟基準を下回る項目> (1) 漢字の読み ・ 『漢字ステージ 5・6・7 年生』の漢字を読むことができる。 (5・6・7 年生) (2)漢字の書き ・ 『漢字ステージ 5・6・7 年生』の漢字を書くことができる。 (5・6・7 年生) (3)文法に関する知識 ・文を文節に区切ることができる。 (5・6・7 年生) (4)語句に関する知識 ・熟語の構成について理解することができる。 (5・6・7 年生) (5)文学的文章の読み取り ・文脈から話の内容を理解することができる。 (5・6・7 年生) (6)説明的文章の読み取り ・段落相互の関係を捉えることができる。 (5・6・7 年生) ・文章の要旨を捉えることができる。 (5・6・7 年生) (7)作文 ・決められた字数の中で適切に書くことができる。(5・6・7 年生) ・二段落構成で書くことができる。 (5・6・7 年生) ・グラフから読み取れる内容について、簡潔にまとめることができる。 (5・6・7 年生) ・自分の考えを書くことができる。 (5・6・7 年生) (8)学習に関するアンケート調査 ・文章を書くとき、習った漢字をすすんで使うようにしている。 ・国語の宿題をきちんとやっている。 ・国語(漢字)の小テストにまじめに取り組んでいる。 2.中学校から見た5・6年生の指導の課題 (1)漢字の読み書き 「読み・書き」ともに概ね良いが、1 問ずつ習熟基準に達していないものがある(特に書きの正答率 著しく低いものが見られた)ので、なお一層漢字の習熟には、繰り返しの学習が必要である。 (2)文法に関する知識 文節に関しては、他の項目に比べ誤答率が高く、定着していない。そのときはわかっても、時間の 経過とともに記憶が薄れてしまうので繰り返しの学習が必要ある。 (3)語句に関する知識 熟語の構成についての理解が不十分である。漢字の学習とともに定着を図りたい。 (4)文学的文章の読み取り 「文脈からの読解」が定着していない。文章の展開をつかみ、登場人物の行動や、様子、情景などに 着目して読めることが大切であり、丁寧に文章を読む学習を深める必要がある。 (5)説明的文章の読み取り 段落相互の関係や、文章の要旨を捉えて読むことが定着していない。説明的文章の読解の基本が不 十分である。 (6)作文 作文については、4 問とも習熟基準に届かなかった。無答率が多かったことは初めから書く意欲が 見られなかったと考えられ、 「自分の考えを書く」問題での誤答率が高かったことは、書いても自 分の考えを適切に表現できていないと考えられる。男女間の差も大きいと思われるが、落ち着いて 物事を考える習慣をつけ、日頃から「おっくうがらずに書く」という環境を与えたうえで書き方指 導も取り入れていきたい。 課題に基づいた5・6年生の目標 (1)学習した漢字を書くとともに、文章の中で使える力を育てる。 (2)文法の正しい使い分けを理解し、色々な文の構成があることを理解させる。 (3)登場人物相互の関係に基づいた行動や会話、情景などを通した表現に注意し、想像を豊かにしな がら文学的文章を読む力を育てる。 (4)段落ごとの重要な語句や中心となる文をとらえ、内容を簡潔に要約することで、筆者の考えや要 旨を的確に押さえながら説明的文章を読む力を身に付けさせる。 (5)自分の考えたことなどの中心を明確にしながら、文章全体の構成を考えて表現する力を育てる。 課題解決のための方策 1. 小・中連携校で一致して取り組む内容 (1) 「漢字ステージ」の活用により漢字の定着を図る。小中で「漢字ステージ」からの同一問題による 漢字テストを実施し、解答状況を共有しながら繰り返し指導することで定着を図る。また、小中合 同で漢字検定を実施し、漢字学習への意欲を高める。 (2)小中で共通して学習している文法事項について作成した確認テストを実施し、定着状況を見ながら 繰り返し指導することで定着を図る。 (3)日常的に使っている辞書を活用し、熟語の構成についての学習の機会をそれぞれの学年に応じて設 ける。 (4)小中合同で選んだ「読書 100 撰」による読書活動をさらに充実させ、読書に親しみ、進んで読書す る習慣をつけさせる。 (5)課題の条件を満たした文章を書く機会を増やす。 2.小学校における 5・6 年生への対応 常に中学校との学習内容のつながりを意識して授業を進めていく。 (1)漢字の読み・書き 帯の時間を中心に、漢字ステージを計画的に反復練習し、習熟を図る。おさらいタイムでは、年 間を通して、漢字ステージの書き取りや小テストを行う。小テストにおいて、80%に満たない児童 は放課後再テストなど補習を行い、定着を図る。 (2)文法に関する知識 ステップアップ学習では、きめ細やかな指導ができるように、習熟度学習を 3 コースに分け、 学習を進める。短文作りや、指示語、接続語などの使い方など文法問題に繰り返し取り組ませる ことで、正しい意味や使い方を理解させる。間違いに気づき、必ず間違い直しを徹底させること で、学力の定着を図る。今回、習熟基準を下回った伝聞と推量については、自分で文を作ったり 意味を説明したりする活動を通して、使い分けを身に付けさせる。また、漢字の音読み・訓読み については、おさらいタイムや帯の時間を活用して、新しく学習した漢字の音読みと訓読みの違 いや読み方を身に付けさせる。教科書の単元構成にとらわれず、日常的に繰り返し指導すること で定着を図る。 (3)語句に関する知識 国語のみならず、全教科・全学習において国語辞典や漢字辞典を積極的に活用し、文章読解の 基本となる語彙力・語句の知識の習得を目指す。辞書引き学習を習慣化させ、さらには、家庭学 習で調べた語句を使った短文作りやことわざなどの習熟も図る。教科書で学習したあとも、説明 的文章や文学的文章の中で繰り返し思い出させることで定着を図る。ステップアップ学習では、 指定された読み方の熟語と意味を辞書で調べ、短文を作る学習を行っている。また、定期的に熟 語の意味や使い方などの振り返りテストを行うことで、語句の知識の定着を図る。 (4)文学的文章の読み取り 語彙力、語句の知識の習得を図るため、難語句の意味調べを習慣付ける。週3回行っている心 の時間などの読書指導の充実を図る。ステップアップ学習では、文書中の大事な所や主題となる 所に着目させ、線を引きながら読解している。文章中の「何が大切で、何を聞かれているのか」 を常に意識させて読解活動に取り組むことで文章読解力を高める。小中合同で選んだ推薦図書(読 書100撰)による読書活動を行い、進んで読書する習慣をつけさせるとともに、文章から登場 人物の心情を読み取る力を身につけさせる。 (5)説明的文章の読み取り 語彙力、語句の知識の習得を図るため、難語句の意味調べを習慣付ける。ステップアップ学習 では、文書中の大事な所や要点・要旨となる所に着目させ、線を引きながら読解している。文章 中の「何が大切で、何を聞かれているのか」を常に意識させて読解活動に取り組むことで文章読 解力を高める。授業で扱う説明的文章について、文章の論理展開を理解できるよう指導を行う。 指示語や接続語を手がかりに、中心文を見つけたり、段落ごとの要点をとらえながらまとめたり する練習を繰り返し行う。 (6)作文 「書く」活動を国語のみならず全教科の中で積極的に取り入れていく。また、作文指導も積極的 に行い、メモをもとにした文章の書き方、構成の仕方、段落の取り方や会話文(かぎかっこの使い 方など)を改めて指導していく。さらに、行事の感想文や日記、手紙、新聞作りなどを通して、書 くことに親しみ、楽しく表現できる場の設定を多く取り入れる。文章を組み立てる際には、疑問詞 や接続詞を使って自分の考えを明確に表現できるように繰り返し指導を重ね、友達と読み合うなど してよりよい文章に推敲していく力を身に付けさせる。自分の考えを書く活動を繰り返し行うこと で、指定された字数に合わせて作文できる力が身に付くように指導を継続していく。
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