子ども達の成長ぶりを、しみじみ と感じる3月ですね。 今月は、子ども達の1年 を共に振り返ってみましょう。 熱、咳、鼻水、下痢などで体調を崩す子が増えてきました。 なかには、 「 溶連菌感染症 」 「 花粉症 」 と診断される子もいます。 眠れない、思う よう に食べられない、という子もいます。 こんなふうに体力が落ちているときは、 感染症にもかかり易く、「気付けば、ずっと風邪をひいているみたい。」 と、 お思いになるかもしれません。「あれ?なんか変だな?」と感じたら、 「早め受診」 のサインです!早めに受診して、早めに対処することが ポイントです。 また、受診の時は、「 保育園で、『 溶連菌感染症 』 の子も います。」 と医師にお伝えください。溶連菌感染症は、最初の 治療が肝心です。将来大きな合併症を引き起こさない為にも、 しっかり治療しておきましょう。 そうなんです。溶連菌感染症は、何度も かかります。菌の種類が10以上もあるからなんですね。 「熱・咳・鼻水・下痢・嘔吐」などの、いわゆる風邪症状から、 「発疹・皮膚がむける・口の炎症・ブツブツ真っ赤な舌」などの特有症状まで 様々です。検査結果は10分で分かります。検査をして、「薬の種類・服用の仕方」を決めます。この最初の治療が肝心 なのです。ここで完全に治しておかなければ、後々 「腎臓の病気(透析が必要になることもあります)」 「リウマチ熱(心臓・ 関節・全身の神経を冒します)」 の原因になってしまいます。軽く見えてもやっかいな菌なのです。症状がなくなってからも 最初の指示通り、きちんと薬を飲み切ることが重要です。 また、きちんと飲み切って2日経っても治らない場合は、必ず 再受診しましょう。 ちなみに、登園めやすは、「抗生剤を飲んでから、24~48時間たっていること」 です。 欠席 早退 2014年度の様子から … まだ、2~3年分のデータしかなく、分析と呼ぶには何ぶん 弱い内容なのですが、予想にたがわず 「欠席 早退の割合は、 年齢の低いクラス程、多くなる。」 という結果が出ました。 では 「クラス内でも、月齢が低い程、同じことが言えるのか?」 といいますと、どうやらそれは違うようです。現段階では 「月齢には差が 無い」 という結果です。親御さんから 「うちの子は、これまで保育園に入っ ておらず、初めての集団生活だから、感染症にかかり易いみたい。」 という 声も聞くのですが、このような結果は出ていません。初の集団生活か否か は、欠席や早退の割合に、今のところ、影響はみられません。これは、 「よほど隔離された世界でない限り、ウイルスに暴露される。」 ということの 表れかもしれません。 そして、個々の状況をみてみますと、個人差が大きいことが分かります。 これは、「子どもの体が強いか弱いか」 ということだけではなく、「慎重に 休むタイプか否か」 ということも大きく関与しています。また、小学校へ入 ってからも健康状態はどんどん変化します。かなめは、「病気になった時 にどのように過ごすか。」 「基本的な生活習慣を、どのようにとらえるか。」 ということかもしれませんね。 保育園世代はよく熱を出します。もっとも多くの感染症にかかる年齢です。 多くの病気をして、免疫をつけ、丈夫な大人になっていきます。大人の仕事 が忙しい頃と重なり、「親の方が参っちゃうな。」 「これが永遠に続く気が する。」 と辛くなることもあるでしょう。「そのうち強くなるわよ。」 と言われ ても想像がつかず、思い悩むこともあるでしょう。どうか皆さん、一人で 抱え込まないでください。 皆で育てていきましょう。 今後も、タイムリーな感染症流行状況 (国・都・区・園レベルで)をお届けします。 「そろそろ体調を崩すかも。」 と「休みの見当をつける」など ご活用ください。 「「「一番小さい子で、6ヶ月の子を診断したことがあります。 他のアレルギー性鼻炎かと思って調べてみたら、スギ 花粉症でした。」 そんな話も聞きます。花粉症ではなく、 他の理由でアレルギー性鼻炎・結膜炎 になっている子も います。鼻づまりは、一日中ぼーっとして、集中力が著しく 低下します。子どもも同じです。 集中して、十分に遊ぶ ことができず、脳・全身の成長発達を妨げます。 耳鼻咽喉科、アレルギー科、アレルギーを見慣れている 小児科 などを受診し 早めに治療してあげましょう。 号 、いかがでしたか? 今年度も、文字だくさんの ほけんだより を、最後まで お読みくださいまして、ありがとうございます。2015年度 も、「皆さんから質問の多かった内容」や、タイムリーな 医療情報を、ユーモア交えお送りします。 来年度も、よろしくお願いします。
© Copyright 2024 ExpyDoc