1 頭部単純 CT で後頭蓋窩の一部に低吸収域が見られた(図,矢印) 。 このアーチファクトはどれか。1 つ選べ。 a メタルアーチファクト b リング状アーチファクト c シャワー状アーチファクト d モーションアーチファクト e ビームハードニングアーチファクト 2 MRI 撮像法について誤っているのはどれか。1 つ選べ。 a T2*強調像は gradient echo 法を用いる。 b Fast SE 法は複数の 180 度パルスを用いる。 c SE 法は 90 度パルスと 180 度パルスを用いる。 d STIR 法と FLAIR 法との TI(反転時間)は STIR 法がより長い。 e SE 法では T2 強調像は T1 強調像より長い TE(エコー時間)を用いる。 ― 1 ― 3 超音波診断(装置)について誤っているのはどれか。1 つ選べ。 a 粗密波を用いる。 b 距離分解能は周波数に依存する。 c M モードではプローブを移動させる。 d ハーモニックイメージでは高周波成分の画像化を行う。 e ドプラ法では流れとビームとの角度が大きいほど流速の誤差は大きくなる。 4 画像表示装置について正しいのはどれか。2 つ選べ。 a モニタ診断に用いる装置は定期的な輝度チェックが必要である。 b データ量を 1/5 に圧縮した非可逆圧縮画像を読影に使用してはいけない。 c 周囲明度が高すぎると,高輝度部分よりも低輝度部分のコントラストが低下する。 d マンモグラムの読影には,500 万画素(2,048×2,560)以上の装置を使用しなければ ならない。 e コンピュータ支援診断で原画像に重ねて表示する病変候補マークは,淡い色である べきである。 5 臨床研究における介入に該当するのはどれか。2 つ選べ。 a 研究目的の食事指導 b 研究目的の画像診断 c 観察研究中の通常の画像診断 d 観察研究中の通常の放射線治療 e 観察研究中の緊急的な画像診断 ― 2 ― 6 70 歳代の男性。突然の左半身の感覚障害を主訴に来院した。運動麻痺は軽度である。 発症当日の拡散強調像を示す。 梗塞巣の原因血管はどの動脈から分岐するか。1 つ選べ。 a 内頸動脈 b 脳底動脈 c 前大脳動脈 d 中大脳動脈 e 後大脳動脈 拡散強調像 ― 3 ― 7 40 歳代の女性。頭痛を主訴に来院した。頭部 MRI で異常を指摘され,精査のため血管 造影が行われた。MRI の FLAIR 像と DSA 静脈相(側面像)を示す。 可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。 a もやもや病 b 星細胞腫瘍 c 急性期脳梗塞 d 脳動静脈奇形 e 脳静脈洞血栓症 MRI の FLAIR 像 DSA 静脈相(側面像) ― 4 ― 8 50 歳代の女性。肺癌のステージング目的の頭部 MRI の造影 T1 強調像を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 神経膠芽腫 b 静脈性奇形 c 硬膜動静脈瘻 d 脳動静脈奇形 e 転移性脳腫瘍 造影 T1 強調像 造影 T1 強調像 ― 5 ― 9 3 歳の女児。尖足の精査で来院した。MRI の T2 強調像を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 水頭症 b 上衣下出血 c TORCH 症候群 d Zellweger 症候群 e 脳室周囲白質軟化症 T2 強調像 ― 6 ― 10 6 歳の女児。強直性痙攣を主訴に来院した。頭部 MRI を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 過誤腫 b 胚細胞腫 c 下垂体腺腫 d 頭蓋咽頭腫 e Langerhans 細胞組織球症 T1 強調矢状断像 T2 強調矢状断像 造影後 T1 強調矢状断像 ― 7 ― 11 20 歳代の男性。統合失調症で加療中である。 1 日で数リットルの水を飲んだ後に意識障害をきたし,緊急搬送された。MRI の FLAIR 像を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 橋梗塞 b 胚細胞腫 c 深部静脈血栓症 d 浸透圧性髄鞘崩壊症 e posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES) FLAIR 像 ― 8 ― 12 60 歳代の男性。左中小脳脚から歯状核にかけて発生した B 細胞性リンパ腫に対して化 学放射線療法を施行した。半年後の頭部 MRI の T2 強調像を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 延髄梗塞 b 放射線壊死 c リンパ腫再発 d びまん性星細胞腫 e 下オリーブ核仮性肥大 T2 強調像 ― 9 ― 13 60 歳代の女性。両側感音性難聴を主訴に来院した。MRI の T2 強調像と造影 T1 強調像 とを示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 外リンパ瘻 b 聴神経腫瘍 c 骨化性迷路炎 d 陳旧性小脳出血 e 脳表ヘモジデリン沈着症 T2 強調像 造影 T1 強調像 ― 10 ― 14 60 歳代の男性。頸部腫瘤を主訴に来院した。頸部造影 CT の横断像と再構成矢状断像 とを示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 血管腫 b 神経鞘腫 c 多形腺腫 d 腺様囊胞癌 e 傍神経節腫 頸部造影 CT(横断像) 頸部造影 CT(再構成矢状断像) ― 11 ― 15 30 歳代の男性。頭蓋内病変スクリーニングのため,頭部 MRI が施行された。T2 強調 像を示す。 MRI 所見と最も関係の深いのはどれか。1 つ選べ。 a Verga b Rathke c Zenker d Rosenmuller e Thornwaldt(Tornwaldt/Thornwald) T2 強調像 ― 12 ― 16 新生児。筋緊張低下と耳介低位,内眼角贅皮,小顎を認める。 血液検査で肝酵素上昇ならびに脳波で発作波を認める。骨盤部と膝の単純 X 線写真を 示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a くる病 b Caffey 病 c Zellweger 症候群 d 低アルカリフォスファターゼ血症 e Trevor 病(dysplasia epiphysealis hemimelica) 単純 X 線写真 ― 13 ― 17 骨折の 5 症例の単純 X 線写真を示す。 正しいのはどれか。2 つ選べ。 a ①は病的骨折である。 b ②は閉鎖骨折である。 c ③は関節内骨折がある。 d ④は部分関節内骨折である。 e ⑤は変形治癒をきたしている。 ①右股関節正面像 ②右膝関節正面像 ― 14 ― ③膝関節側面打ち抜き像 ⑤左股関節正面像 ④右膝関節正面像 ― 15 ― 18 50 歳代の男性。右膝関節痛を主訴に来院した。膝の単純 X 線写真側面像と MRI の脂肪 抑制 T2 強調矢状断像とを示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 偽痛風 b 滑膜肉腫 c 骨化性筋炎 d 傍骨性骨肉腫 e 滑膜性骨軟骨腫症 単純 X 線写真 脂肪抑制 T2 強調像 ― 16 ― 19 60 歳代の女性。乳癌の転移をスクリーニングするために施行した67Ga シンチグラフィ で,下腿に複数の異常集積を認めた。精査を目的に施行した造影 MRI(脂肪抑制 T1 強 調像)を示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 筋挫傷 b 多発筋炎 c 転移性腫瘍 d 横紋筋融解症 e 筋サルコイドーシス 造影 T1 強調冠状断像 造影 T1 強調横断像 ― 17 ― 20 6 歳の男児。交通事故で救急搬送された。腰椎単純 CT(矢状断再構成画像)を示す。 病変の発生機序として考えられるのはどれか。2 つ選べ。 a 圧迫 b 伸延 c 捻転 d 屈曲 e 剪断 CT 矢状断再構成画像 ― 18 ― 21 8 歳の女児。腫脹を伴う右肩痛を主訴に来院した。右肩単純 CT(骨条件)と造影 CT とを示す。 考えられる診断はどれか。1 つ選べ。 a 骨肉腫 b Ewing 肉腫 c 骨芽細胞腫 d 線維性骨異形成 e Langerhans 細胞組織球症 単純(骨条件)CT 造影 CT ― 19 ― 22 70 歳代の男性。咳嗽と息切れを主訴に来院した。胸部 X 線写真(正面像,側面像)を 示す。 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。 a 縦隔腫瘍 b 左上葉肺炎 c 左下葉肺炎 d 左上葉無気肺 e 左下葉無気肺 正面像 側面像 ― 20 ― 23 70 歳代の女性。不明熱を主訴に来院した。肺高分解能 CT を示す。 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。 a 肺転移 b 粟粒結核 c ウイルス性肺炎 d サルコイドーシス e びまん性汎細気管支炎 肺高分解能 CT ― 21 ― 24 50 歳代の男性。喀血を主訴に来院した。結核の既往がある。胸部 X 線写真と胸部 CT (肺野条件)とを示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 肺 癌 b 肺結核再発 c 非結核性抗酸菌症 d 肺クリプトコッカス症 e 肺アスペルギルス症 胸部 X 線写真 胸部 CT(肺野条件) ― 22 ― 25 50 歳代の男性。無症状。職場健診の胸部 X 線撮影にて異常を指摘され,精査を目的に 来院した。胸部 X 線写真(正面像,側面像)を示す。 疾患として考えにくいのはどれか。1 つ選べ。 a 胸腺腫 b 悪性リンパ腫 c 上行大動脈瘤 d 神経原性腫瘍 e 縦隔内甲状腺腫 正面像 側面像 ― 23 ― 26 60 歳代の女性。咳嗽を主訴に来院した。慢性関節リウマチにて生物学的製剤を投与中 である。胸部 X 線撮影にて異常が指摘され,胸部 CT にて精査となった。肺高分解能 CT を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 肺結核 b 肺炎球菌肺炎 c クリプトコッカス感染症 d ニューモシスティス肺炎 e サイトメガロウイルス感染症 肺高分解能 CT ― 24 ― 27 50 歳代の男性。発熱と呼吸困難,咳嗽を主訴に来院した。胸部 CT(肺野条件)を示 す。 考えられる疾患の確定に有用なのはどれか。2 つ選べ。 a HIV 抗体検査 b CT ガイド下肺生検 c 肺血流シンチグラフィ d β-D グルカン測定 e 可溶性インターロイキン 2 受容体(sIL-2R)測定 胸部 CT(肺野条件) ― 25 ― 28 20 歳代の男性。呼吸苦を主訴に夜間救急外来を受診した。生来健康である。受診直後 の胸部 CT(肺野条件)を示す。 本例の診断に最も有用な問診項目はどれか。1 つ選べ。 a 現病歴 b 家族歴 c 喫煙歴 d 飲酒歴 e 海外渡航歴 胸部 CT(肺野条件) ― 26 ― 29 50 歳代の男性。呼吸苦を主訴に来院した。肺高分解能 CT を示す。 所見として正しいのはどれか。1 つ選べ。 a 両側胸水 b 小葉中心性粒状影 c 牽引性気管支拡張症 d “tree-in-bud”appearance e 結節状気管支周囲間質肥厚 肺高分解能 CT ― 27 ― 30 20 歳代の女性。健診の胸部 X 線撮影で異常を指摘され,精査を目的に来院した。胸部 CT(肺野条件,縦隔条件)を示す。 確定診断に有用な追加検査はどれか。1 つ選べ。 a PET/CT b 気管支鏡 c CT angiography d CT ガイド下肺生検 e 肺血流シンチグラフィ 胸部 CT(肺野条件) 胸部 CT(縦隔条件) ― 28 ― 31 5 歳の男児。発熱と咳嗽を主訴に来院した。胸部 X 線写真と胸部 CT(肺野条件)を示 す。 今後の画像検査として適切なのはどれか。1 つ選べ。 a MRI b 造影 CT c FDG-PET d 胸部単純 CT による経過観察 e 胸部 X 線撮影による経過観察 胸部 X 線写真 胸部 CT(肺野条件) ― 29 ― 32 2 歳の男児。呼吸困難を主訴に受診した。胸部 X 線写真と胸部 CT(肺野条件横断像, 肺野条件再構成冠状断像)を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 右肺炎 b 右肺出血 c 左気管支異物 d 肺動脈高血圧症 e 先天性肺葉性肺気腫 胸部 X 線写真 胸部 CT(肺野条件横断像) 胸部 CT(肺野条件再構成冠状断像) ― 30 ― 33 10 歳代の男子。学校健診の胸部 X 線撮影で異常陰影を指摘され,精査を目的に来院し た。胸部造影 CT(再構成冠状断像)を示す。 診断はどれか。2 つ選べ。 a 上行大動脈瘤 b 右側大動脈弓 c 左上大静脈遺残 d 部分肺静脈還流異常 e 左鎖骨下動脈起始異常 胸部造影 CT(再構成冠状断像) ― 31 ― 34 10 歳代の男子。高校入学時の健診で心電図異常を指摘され,精査を目的に来院した。 心エコー図でも異常を認めたため,MRI が施行された。心臓のシネ MRI 拡張末期(水 平長軸像,左室短軸像)を示す。 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。 a Ebstein 奇形 b 肥大型心筋症 c 修正大血管転位 d 不整脈源性右室心筋症 e 孤立性左室緻密化障害 心臓 MRI(水平長軸像) 心臓 MRI(左室短軸像) ― 32 ― 35 70 歳代の男性。健診の心電図にて異常を指摘され,精査を目的に来院した。心臓シネ MRI と遅延造影 MRI とを示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 心筋炎 b 心室瘤 c 血管肉腫 d 心アミロイドーシス e 心尖部肥大型心筋症 シネ MRI 遅延造影 MRI ― 33 ― 36 70 歳代の女性。突然出現した背部痛を主訴に来院した。胸部単純 CT と造影 CT 早期 相とを示す。 所見として正しいのはどれか。2 つ選べ。 a Stanford A 型に分類される。 b 偽腔内血流が認められる。 c 内膜の石灰化が認められる。 d 上行大動脈拡大が認められる。 e 単純 CT で高吸収域が偽腔である。 胸部単純 CT 胸部造影 CT ― 34 ― 37 30 歳代の女性。胸痛を主訴に来院した。高血圧の既往はない。胸部造影 CT と腰椎造 影 CT(再構成矢状断像)を示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 高安動脈炎 b 神経線維腫症 c 結節性硬化症 d 軟骨無形成症 e Marfan 症候群 胸部造影 CT 腰椎造影 CT(再構成矢状断像) ― 35 ― 38 50 歳代の女性。乳がん検診で異常を指摘され来院した。マンモグラム(右 MLO 拡大 像)を示す。 正しいのはどれか。2 つ選べ。 a 粗大石灰化を認める。 b 棍棒状石灰化を認める。 c 微細分枝状石灰化を認める。 d 石灰化はたんぱく性の分泌液が濃縮したものである。 e 石灰化は乳管内癌の中心部が壊死に陥ったものである。 マンモグラム(右 MLO 拡大像) ― 36 ― 39 50 歳代の女性。乳がん検診で右乳房に異常を指摘され来院した。右マンモグラム 2 方 向(MLO 像,CC 像)を示す。 この画像の判定につき正しいのはどれか。1 つ選べ。 a カテゴリー 1 b カテゴリー 2 c カテゴリー 3 d カテゴリー 4 e カテゴリー 5 右マンモグラム(MLO 像) 右マンモグラム(CC 像) ― 37 ― 40 40 歳代の女性。乳がん検診で異常を指摘され来院した。精査を目的に乳房 MRI が施行 された。造影 MRI(脂肪抑制 T1 強調横断像と矢状断像)を示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 硬 癌 b 乳腺症 c 浸潤性乳管癌 d 浸潤性小葉癌 e 非浸潤性乳管癌 脂肪抑制造影 T1 強調横断像 ― 38 ― 脂肪抑制造影 T1 強調矢状断像 41 30 歳代の妊娠女性。健診の超音波検査にて胎児の胸腔内に囊胞性病変を指摘された。 精査を目的に施行した MRI(T1 強調冠状断像,T2 強調冠状断像)を示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 気管支閉鎖症 b 肺葉外肺分画症 c 先天性肺葉性肺気腫 d 先天性横隔膜ヘルニア e 先天性肺気道奇形(CPAM/CCAM) T1 強調冠状断像 T2 強調冠状断像 ― 39 ― 42 7 か月の女児。活気不良と四肢無動を主訴に両親に伴われ来院した。両側前腕および下 腿の単純 X 線写真を示す。 この疾患で通常みられる骨病変はどれか。1 つ選べ。 a 短骨骨折 b 骨頭壊死 c 右側優位の肋骨骨折 d 骨幹端バケツ柄骨折 e 時相の一致した多発骨折 両側前腕の単純 X 線写真 両側下腿の単純 X 線写真 ― 40 ― 43 5 歳の女児。症候性てんかんの精査を目的に受診した。頭部 MRI(T1 強調像,T2 強調 像)を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 滑脳症 b 多小脳回 c 全前脳胞症 d 脳梁形成異常 e 帯状異所性灰白質 T1 強調像 T2 強調像 ― 41 ― 44 下大静脈フィルターについて正しいのはどれか。1 つ選べ。 a 急性期における肺動脈塞栓症の予防効果はない。 b 回収可能型フィルターは合併症を防ぐため必ず回収する。 c 原則として腎静脈流入部より頭側の下大静脈に留置する。 d 静脈血栓塞栓症患者で抗凝固療法禁忌の場合も使用できる。 e 抜去したフィルターに存在する血栓は,フィルター部分で新しく形成されたもので ある。 ― 42 ― 45 10 歳代の男子。左頸部を箸で刺され救急搬送された。左鎖骨下動脈造影写真を示す。 治療方針として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。 a 近位血管塞栓術 b NBCA による瘤塞栓術 c コイルによる瘤パッキング d 動脈結紮術とバイパス術 e バルーンカテーテルによる血管壁圧着 左鎖骨下動脈造影写真 ― 43 ― 46 70 歳代の女性。腹部超音波検査で肝門部門脈周囲に異常を指摘され,精査となった。 アルコール性肝疾患の既往がある。上腹部造影 CT と MRI の T2 強調像とを示す。 肝門部門脈周囲の病変(矢印)について,考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 胆管過誤腫 b 胆管周囲囊胞 c 肝内胆管拡張 d 細胆管細胞癌 e cavernous transformation 造影 CT T2 強調像(脂肪抑制) ― 44 ― 47 60 歳代の男性。検診の超音波検査で肝腫瘤を指摘され,精査となった。MRI の T1 強 調像および Gd-EOB-DTPA 造影 MRI(EOB-MRI)の動脈優位相と肝細胞相を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 肝細胞癌 b 胆管細胞癌 c 転移性肝癌 d 海綿状血管腫 e 肝限局性結節性過形成 T1 強調像 EOB-MRI(動脈優位相) EOB-MRI(肝細胞相) ― 45 ― 48 60 歳代の男性。発熱と右季肋部痛を主訴に来院した。胃癌に対し胃亜全摘の既往があ る。上腹部単純 CT を示す。 考えられる疾患について正しいのはどれか。1 つ選べ。 a 結石を伴いやすい。 b 糖尿病患者に生じやすい。 c 胆囊癌合併のリスクがある。 d 静脈鬱血が原因の 1 つである。 e 保存的治療が選択されることが多い。 単純 CT ― 46 ― 49 50 歳代の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。血液検査で肝機能障害を認める。上腹 部 CT ならびに MRI で膵頭部に腫瘤を指摘された。胆管ステント留置後の造影 CT と MRCP を示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 総胆管癌 b 膵頭部癌 c groove 膵炎 d 悪性リンパ腫 e IgG4 関連膵炎 腹部造影 CT(膵実質相) 腹部造影 CT(遅延相) MRCP ― 47 ― 50 10 歳代の女子。腹痛と嘔吐が出現し摂食困難となったため受診した。12 歳頃から時々 腹痛を認めている。腹部造影 CT を示す。 本疾患に伴う皮膚所見はどれか。1 つ選べ。 a 下腿前面の皮下出血斑 b 前胸部の vascular spider c 頬部の滲出性痂皮化病変 d 腰背部のびらん面を有する紅斑 e 口唇・口腔粘膜の褐色~黒色の色素斑 腹部造影 CT ― 48 ― 51 40 歳代の女性。腹痛を主訴に来院した。造影 CT(横断像と再構成冠状断像)を示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 神経鞘腫 b 卵管卵巣膿瘍 c 坐骨孔ヘルニア d 骨盤子宮内膜症 e 骨盤鬱血症候群 造影 CT(横断像) 造影 CT(再構成冠状断像) ― 49 ― 52 80 歳代の男性。腹痛を自覚し徐々に増悪するため受診した。腹部単純 X 線写真を示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 大腸重積 b 下行結腸癌 c S 状結腸軸捻転 d 中毒性巨大結腸症 e 傍十二指腸ヘルニア 腹部単純 X 線写真 ― 50 ― 53 60 歳代の女性。慢性腹痛を主訴に来院した。腹部単純 CT(再構成冠状断像)を示す。 考えられる疾患について誤っているのはどれか。1 つ選べ。 a 小腸病変の合併が多い。 b CT では早期から検出しやすい。 c 内視鏡所見は虚血性腸炎と類似している。 d 急性腹症のため,手術適応となることがある。 e 大腸壁内~腸間膜静脈に石灰化が認められる。 腹部単純 CT(再構成冠状断像) ― 51 ― 54 50 歳代の男性。検診の腹部超音波検査で両腎に異常を指摘され,精査を目的に受診し た。腹部ダイナミック造影 CT(動脈優位相)を示す。 本疾患に合併しやすい脳腫瘍はどれか。1 つ選べ。 a 髄膜腫 b 髄芽腫 c 膠芽腫 d 血管芽腫 e 脈絡叢乳頭腫 ダイナミック造影 CT(動脈優位相) ― 52 ― 55 70 歳代の男性。胸部 X 線撮影にて胸部に加え腹部にも異常を指摘された。胸部 X 線写 真を示す。 診断に必要な検査項目はどれか。1 つ選べ。 a 血中 ACE b 血中 PTH c 血中 sIL-2 d 胸水ヒアルロン酸 e 尿の抗酸菌培養検査 胸部 X 線写真 ― 53 ― 56 40 歳代の女性。検診の腹部超音波検査で右腎に腫瘤を指摘され,精査を目的に受診し た。腹部 CT(単純 CT および造影 30 秒後と 100 秒後)を示す。 誤っているのはどれか。1 つ選べ。 a 偽被膜を認める。 b 本例の予後は良好と予測される。 c リンパ脈管筋腫症を合併しやすい。 d T2*強調像で低信号を呈する成分を含む。 e 100 秒後の像は腎実質相に相当する。 単純 CT 造影 CT(30 秒後) 造影 CT(100 秒後) ― 54 ― 57 30 歳代の男性。検診の腹部超音波検査で後腹膜腫瘤を指摘された。腹部単純および造 影 CT を示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。 a 副腎腺腫 b 褐色細胞腫 c 骨髄脂肪腫 d 悪性リンパ腫 e 神経節細胞腫 腹部単純 CT 腹部造影 CT ― 55 ― 58 60 歳代の男性。ある治療の既往がある。骨盤部造影 CT を示す。 行われた治療はどれか。1 つ選べ。 a 経尿道的前立腺切除術 b 経尿道的膀胱腫瘍切除術 c 前立腺全摘除術 d 尿道摘除術 e 放射線治療後 造影 CT ― 56 ― 59 30 歳代の女性。急激な腹痛を主訴に来院した。矢状断方向の T2 強調像,T1 強調像お よび造影 T1 強調像を示す。 発症との関連が疑われるのはどれか。2 つ選べ。 a 妊 娠 b 骨盤腹膜炎 c 卵巣奇形腫 d 子宮内膜症 e 経口避妊薬の服用 T2 強調矢状断像 T1 強調矢状断像 造影 T1 強調矢状断像 (脂肪抑制併用) ― 57 ― 60 40 歳代の女性。不正性器出血を主訴に来院した。既往に乳癌の手術歴があり,ホルモ ン療法(タモキシフェン)を継続中である。MRI の T2 強調像と造影 T1 強調像(脂肪 抑制)とを示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 子宮体癌 b 粘膜下子宮筋腫 c 子宮内膜ポリープ d 子宮平滑筋肉腫 e 子宮悪性リンパ腫 T2 強調像 造影 T1 強調像(脂肪抑制) ― 58 ― 61 50 歳代の女性。不正性器出血を主訴に来院した。T2 強調矢状断像と拡散強調像とを示 す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 子宮体癌 b 子宮転移 c 子宮癌肉腫 d 子宮内膜増殖症 e 有茎性子宮筋腫 T2 強調矢状断像 拡散強調像 ― 59 ― 62 40 歳代の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。T2 強調像,T1 強調像および脂肪抑制 T1 強調像ならびに造影後脂肪抑制 T1 強調矢状断像を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 皮様囊腫 b 転移性腫瘍 c 明細胞腺癌 d 未熟奇形腫 e 粘液性囊胞腺癌 T2 強調像 T1 強調像 T1 強調像(脂肪抑制) 造影 T1 強調矢状断像(脂肪抑制) ― 60 ― 63 20 歳代の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。T2 強調矢状断像,T2 強調横断像およ び造影 T1 強調横断像を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 線維腫 b 莢膜細胞腫 c 顆粒膜細胞腫 d 未分化胚細胞腫 e 粘液性囊胞腺腫 T2 強調矢状断像 T2 強調横断像 造影 T1 強調横断像 ― 61 ― 64 80 歳代の男性。腹部膨満感を主訴に来院した。単純および造影 CT を示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 重複囊胞 b リンパ管腫 c 結核性腹膜炎 d 腹膜偽粘液腫 e 囊胞性腹膜中皮腫 腹部単純 CT 腹部造影 CT ― 62 ― 65 60 歳代の女性。最近,息子と夫を間違えるなどの症状があり,家族に伴われて受診し た。頭部 MRI と脳血流 SPECT とを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 脳腫瘍 b 正常圧水頭症 c 前頭側頭型認知症 d Lewy 小体型認知症 e Alzheimer 型認知症 MRI(T1 強調冠状断像) SPECT 横断像 ― 63 ― 66 50 歳代の女性。振戦を主訴に来院した。精査を目的に施行した123I-ioflupane 脳 SPECT を示す。なお,頭部 MRI では異常信号を認めなかった。 可能性が高い疾患はどれか。2 つ選べ。 a ジストニア b 本態性振戦 c Parkinson 病 d Huntington 舞踏病 e 進行性核上性麻痺 I-ioflupane 脳 SPECT 123 ― 64 ― 67 70 歳代の女性。労作時の胸部圧迫感を主訴に来院した。高血圧,糖尿病,高脂血症の 既往がある。アデノシン負荷心筋 SPECT と Gated SPECT とを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 虚血なし b 前壁心筋梗塞 c 労作性狭心症(右冠動脈病変) d 労作性狭心症(重篤な多枝病変) e 肥大型心筋症 アデノシン心筋 SPECT a b c a:短軸像 b:長軸像 c:横断像 上段:負荷時 下段:安静時 Gated SPECT ― 65 ― 68 60 歳代の男性。4 年前から労作時息切れを自覚したが,医療機関を受診しなかった。 下痢で近医を受診した際に,低酸素血症,血小板減少および高度肝機能障害を認めたた め入院となった。精査を目的に施行した99mTc-MAA シンチグラムを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 肺高血圧症 b 肝肺症候群 c 卵円孔開存 d 肺動脈塞栓症 e 心房中隔欠損 Tc-MAA シンチグラム 99m ― 66 ― 69 50 歳 代 の 女 性。 検 診 に て 前 頸 部 に 腫 瘤 を 指 摘 さ れ, 精 査 を 目 的 に 来 院 し た。 Tc-pertechnetate 甲 状 腺 シ ン チ グ ラ ム と201Tl 甲 状 腺 腫 瘍 シ ン チ グ ラ ム(early, 99m delayed)とを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 甲状腺髄様癌 b 腺腫様甲状腺腫 c 甲状腺濾胞腺癌 d 甲状腺未分化癌 e 甲状腺悪性リンパ腫 Tc-pertechnetate 甲状腺シンチグラム 99m early Tl 甲状腺腫瘍シンチグラム 201 ― 67 ― delayed 70 70 歳代の男性。動悸,暑がり,体重減少を主訴に来院した。TSH の低下,遊離 T3 と 遊離 T4 の異常高値を認める。頸部単純 CT と甲状腺シンチグラムとを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a Basedow 病 b 異所性甲状腺 c 無痛性甲状腺炎 d 機能性甲状腺結節 e 甲状腺ホルモン合成障害 頸部単純 CT 甲状腺シンチグラム ― 68 ― 71 5 歳の女児。顔や手足のむくみを主訴に,母親に伴われ来院した。精査を目的に Tc-pertechnetate を用いたシンチグラフィが施行された。前面像と SPECT の体軸断 99m 像とを示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a がま腫 b プランマー病 c 細網芽細胞腫 d 異所性甲状腺 e 甲状舌管囊胞 前面像 SPECT 体軸断像 ― 69 ― 72 就学前の女児。腹部腫瘤に対する診断・加療目的で紹介受診した。精査を目的に施行し た造影 CT とシンチグラム全身プラナー像とを示す。 シンチグラフィで用いられた放射性医薬品はどれか。1 つ選べ。 a 11 C-メチオニン b 18 F-FDG c 99m d 123 e 131 Tc-sestamibi I-MIBG I-アドステロール 造影 CT シンチグラム全身プラナー像 ― 70 ― 73 10 歳代の女子。軟式テニスの練習後に下肢痛を認め来院した。精査を目的に施行した 骨シンチグラムを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 骨軟化症 b 非骨化性線維腫 c 線維性骨異形成 d 肥厚性骨関節症 e 脛骨過労性骨膜炎 骨シンチグラム ― 71 ― 74 20 歳代の男性。下血を主訴に来院した。精査目的に99mTc-pertechnetate を用いたシン チグラフィが施行された。シンチグラムを示す。 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。 a 胃 癌 b 直腸癌 c Meckel 憩室 d 腸間膜動脈瘤 e 蛋白漏出性胃腸症 TcO4-シンチグラム 99m ― 72 ― 75 生後 14 日の新生児。便が灰白色なことに母親が気づいて来院した。精査を目的に施行 された99mTc-PMT による肝胆道シンチグラムを示す。 考えられる疾患はどれか。1 つ選べ。 a 新生児肝炎 b 先天性胆道閉鎖症 c 膵管胆管合流異常 d 先天性総胆管拡張症 e 先天性十二指腸閉鎖 Tc-PMT シンチグラム (2 時間後,腹部前面像) Tc-PMT シンチグラム (2 時間後,腹部後面像) 99m 99m ― 73 ― 76 50 歳代の女性。心不全症状を主訴に緊急入院した。精査を目的に施行されたガリウム シンチグラム全身像を示す。 追加撮像として適切なのはどれか。1 つ選べ。 a 胸部スポット撮像を行う。 b 腹部スポット撮像を行う。 c 胸部 SPECT/CT を行う。 d 腹部 SPECT/CT を行う。 e 下剤を投与して翌日に腹部スポット撮像を行う。 ガリウムシンチグラム全身像 ― 74 ― 77 60 歳代の男性。半年ほど前から自覚した右顎下部の腫瘤の増大を主訴に来院した。精 査を目的に唾液腺シンチグラフィが施行された。シンチグラムを示す。なお検査開始 50 分後に酸負荷を行っている。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 多形腺腫 b 類表皮癌 c 腺房細胞腫 d Warthin 腫瘍 e 悪性リンパ腫 唾液腺シンチグラム ― 75 ― 78 30 歳代の女性。高血圧を主訴に来院し,精査の結果,腹部腫瘤が指摘された。腹部 CT (単純・造影)と131I-アドステロールシンチグラム背面像とを示す。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 副腎癌 b 副腎腺腫 c 神経芽腫 d 褐色細胞腫 e 傍神経節腫 腹部単純 CT 腹部造影 CT I-アドステロールシンチグラム背面像 131 ― 76 ― 79 70 歳代の男性。下血を主訴に来院し,精査にて直腸癌と診断された。術前検査として 腹部造影 CT と FDG-PET とを施行した。 可能性が高い疾患はどれか。1 つ選べ。 a 肝膿瘍 b 肝血管腫 c 転移性肝癌 d 原発性肝細胞癌 e 肝間葉性過誤腫 腹部造影 CT(早期相) 腹部造影 CT(後期相) FDG-PET ― 77 ― 80 40 歳代の女性。甲状腺乳頭癌にて甲状腺全摘術後にアブレーションを施行し,全身シ ンチグラフィを施行した。シンチグラムを示す。 正しいのはどれか。2 つ選べ。 a 核種は123I である。 b 肺転移が疑われる。 c 膀胱転移が疑われる。 d 胃内にトレーサーが残留している。 e 甲状腺床の集積は癌の遺残を示す。 前面像 後面像 ― 78 ―
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