お客の見下したい欲求を満たす最高の接客術 お客様は神様だ!という言葉があります。 それは私たち販売者側ではなく、お客側が言い始めた言葉で す。 お客はとにかくわがままです。 店員を見下しています。 しかしそんな見下したい欲求を満たしてやるとお客はお金 を払うのです。 つまりお客の見下したい欲求をうまくコントロールするこ とがお金を稼ぐ接客ということです。 ここではそんなお金を稼ぐ接客のテクニックを紹介してい きます。相手の心理をうまくつき、コントロールすることが できれば売り上げはあがるのです。 ではひとつずつ見ていきましょう。 【お客の褒め方】 褒められて嬉しくない人はいませんよね? 接客業は褒めることが仕事だと思ってください。 お客と会話することがあればなにかを褒めてください。それ だけでお客はいい気分になりお金を使います。 褒めるのに馴れてない人が簡単に使うことができる言葉が あります。 それは『さすが』です。 「さすが、お目が高い。」 「さすが、おっしゃる通りです。」 「さすがですね!」 など。 実際にすべての言葉に『さすが』をつけるのは難しいので心 の中で『さすが』をイメージしてから後に続く言葉を言って ください。 それだけでお客があなたから受ける印象は全然違います。 【感動を呼ぶサービス】 最近の焼き肉屋では食後のガムや飴をくれるのが当たり前 のサービスになっていますね。 当初は画期的なサービスで大変喜ばれたものです。 しかし今はどうでしょう? 当たり前すぎてサービスの感覚ではないですよね? サービスとはそれが予想外だからこそ感動を呼び、お客にま た来たいなと思わせることができるのです。 当たり前のサービスなどサービスではありません。 難しく考えることはありませんよ! 例えばあなたのお店のランチタイムで食後にプチデザート がつくとしましょう。 それを入り口やメニューに書くのではなく、食事を終えたお 客に『サービスです。』とスッと出す。 これがサービスです。 この予想外なことがお客に「得したな〜」と思わせることが でき、次回の来店に繋がるのです。 【品切れでも1回持ち帰る】 例えばお客が○○の赤ワインを注文したとしましょう。 しかしそのワインは品切れです。 このときあなたはどうしますか? ・ ・ ・ ・ 『申し訳ありません。そのワインはただ今品切れとなってお りまして・・・』と正直に答える。 ・ ・ ・ 残念ですがこれではプロ失格です! 在庫がないのはわかっていても1回確認にいき、そのあとに 『申し訳ございません・・・』と答えればいいんです。 サービスとは商品だけではありません。 「私のために確認してきてくれた」という行動も一種のサー ビスなんです。 どんな無理なことでも1回は受け入れ『行動』というワンク ッションを入れてから断る。 これがプロの断り方です。 お客にとっていきなり否定の言葉を聞かされるのはいいこ とではありませんから。 【なにを食べさせるかではなく、どんな時間を過ごさせるか】 お客は飲食店に食事に来るわけではありません。 好きな人や気の合う仲間との楽しい時間を過ごしにくるの です。 ここに食事がついてくる、ただそれだけなのです。 これをわかってるのとわからないのでは接客は全然違って きます。 いかにいい時間を過ごしてもらうかに焦点を当てた接客を 心がけてください。 【接客スタイルを決めるムード効果の活用】 あなたが決めた戦略によってスタッフのお客に対する態度 は変わってきます。 客単価の低い気軽な店の場合は明るく元気に。 客単価の高い高級な店の場合はしっとり落ち着いて。 スタッフの雰囲気や気分はお客に感染します。 こうした効果を『ムード感染効果』といい、飲食店の雰囲気 作りに非常に役に立ちます。 TV に例えるとわかりやすいです。 朝のニュース番組には若くてフレッシュな女性アナウンサ ーを起用して、視聴者に元気や明るさを与えます。 そして「今日も1日がんばろう!」という気にさせてくれる んです。 逆に夜のニュース番組では落ち着いた雰囲気のアナウンサ ーが原稿を読み、就寝前ならではの空気を作っています。 高級レストランなんかで緊張してしまうのはスタッフによ ってこの雰囲気を作られているからです。 店の戦略に合わせた雰囲気作りを行い、お客をこちらのペー スにしてしまいましょう。 【手を前で組んではいけない理由】 ホールスタッフはとくにすることがないときは待機の姿勢 をとるが、このとき手を前に組んではいけない。 その姿は小さく閉じた印象を与えてしまいます。ネガティブ というか、卑屈というか・・・ そんな人に見られると人はストレスを感じてしまうのです。 ゆっくりリラックスして食事を楽しんでもらうためにはこ れは禁物です。 ではどうすればいいか? 自然でいいのです。 手持ち無沙汰になってしまうのであれば、棚を拭くなり、整 理していてください。 そうすると「今は接客中じゃなさそうだ。」と思ってもらえ て話しかけやすくなります。 自然な動きでゆったりと作業をしながら、視界の隅ではしっ かりとお客を見ている。 というのがプロの姿勢ですね! 【おすすめはコレとコレとコレです。】 飲食店で働いているとよく「あなたのおすすめはなんです か?」と聞かれることがあります。 そこで 『今この人が食べてる食事に合うのは・・・コレだ。』 と勝手に 『こちらのワインがおすすめです。』 というのはワインのプロなら正解かもしれないが接客のプ ロとしては残念な結果です。 これではお客から選ぶ楽しみを奪うことになります。 いくつかの選択肢の中から自分の好きなものを選ぶという のはそれだけで楽しいイベントです。 あまり選択肢が多すぎると逆に選べないのでベストは3〜 4種類です。 つまり 『このお料理は〜〜なのでこちらやこちら、こちらなんかも いいかと思います。』 のように3、4つの選択肢を与え選んでもらいましょう。 お客にとって正論はどうでもいいんです。 接客のプロならいかにお客を楽しませるか?を考えてみて ください。 【極端性回避を利用したテクニック】 松竹梅という3つのコースがあったとします。 この場合ほとんどの人が真ん中の竹を選びます。これにはち ゃんとした理由があったのです。 『極端性回避』という心理作用で、人はものを選ぶときに極 端なものは回避しようと考えるのです。 例えば『特上カルビ』と『上カルビ』と『カルビ』があると きあなたはなにを注文しますか? ほとんどの人が『上カルビ』を選ぶはずです。 これを利用すれば簡単にお客を誘導することができます。 本当に売りたいものを極端なもので挟めばいいんです。 こうしてお客を上手に転がしていきましょう。 【リピートしたくなる仕掛け作り】 繁盛店を支えているのは間違いなくリピーターです。 おいしい料理、いい接客だけでリピーターになってくれると 思ってはいけません。もっと積極的につかみにいきましょう。 対お客に対して多くの店が行っているもの、それはポイント カードです。 金額によってポイントがたまって行き一定の数がたまると なにかのサービスと交換することができる。今ではありとあ らゆる店で導入されています。 導入されている理由はもちろん効果があるからです。 もし手っ取り早くリピーターを獲得したいのならすぐにで も導入してください。 ここで大事なのは増えて行くのが目に見えてわかるもので あるということ。 このポイントがどんどん増えていくのが実感できると人は どんどん増やしたくなるのです。 さらにそこにイベント性が付加できたら最高のポイントカ ードになりますね! 【高級店はサービス料をとれ!】 日本にはチップ制度がないせいかサービスを有料化するこ とに抵抗がありますね。 しかし本当に優れたサービスを提供するときはお金をとっ たほうがより高い効果が現れます。 人は時間・お金・労力をかけるほど、その対象に真剣になり ます。 あなたは街で配られるフリーペーパーと、コンビニで自分で 買ってきた雑誌のどっちを真剣に読みますか?断然後者で すよね? 早い話が無料のものには『ありがたみがない』ということで す。 お客にお金を払わせたうえでサービスを提供すれば、相手も 真剣にそのサービスを受けようとしてくれます。 そしてサービスする側のスタッフも『お金を払ってもらった んだ』という思いから より真剣に丁寧にサービスを行うことができます。 そうして店の『質』があがっていくのです。 【接触頻度を高めて相手の心に入り込む】 人は接触する回数が増えるほど心理的な距離が縮まり、その 人に好意をもつようになります。 そして人はその好意がある人から物を買いやすくなるので す。 一つのテーブルにはなるべく一人が行き、接触回数・頻度を 増やし心理的な距離を縮めましょう。 そうすることで追加注文が取りやすくなります。 そしてさらに一気に距離を縮める方法があります。 それは共同作業をする です。 飲食店で共同作業は難しいと思います。が、これを可能にし たのがメイド喫茶です。 もっと簡単な方法は共感することです。 なにかの話題で共感できることがあったら思いっきり共感 してください! そうすることでお客との距離が一気に縮まります。 【店の前を掃除するとお客が集まる】 暇だから掃除でもするか、と店の入り口の前を掃除している とお客が入ってくる。 コーヒーを出ししばらくするとまた暇になる。 また店の前を掃除しているとお客が来る。 こういった現象がおこるのには理由があります。 それはそこで働いている人が見えたからです。 お客は知らない店のドアを開けたがらない。 不安だからです。 しかしあなたが掃除していると少なくともその店でどんな 人が働いているかはわかります。 これによってお客は安心感を得て中に入ることができるの です。 あなたの店は店内のことが全くわからない店ではないです か? 店内の様子、働いている人、なにがいくらぐらいで食べられ るのか? などといった情報は店の前に置いておき、歩いているお客に 伝えることが大切です。 そうすると自ずとお客は集まります。 【あなたの店の口コミを起こす方法】 飲食店が流行る要因のひとつに口コミがあります。 口コミの威力は凄まじく、1回起きれば劇的に売り上げは伸 びていきます。 そんな口コミは、起こるのではなく起こすことができます。 人は自分にとって嬉しいことと悪口を人に話します。ここで 悪口は置いといて・・・ 自分にとって嬉しいこと。 「私、あの店でお得意様なの!」 「俺あそこの店で特別扱いされてさ〜」 のようなときに口コミは発生しやすいです。 そう、えこひいきすればいいんです。すべてのお客をえこひ いきしてください。 そうすれば自然と口コミは起こります・ 【店先で一番大きく表示するもの】 あなたの店の前にはなにがありますか? 店内の写真、メニュー、店名、チラシ、サンプルなど置くべ きものはいろいろありますが、お客に一番に与えなければい けない情報があります。 それは『やってるか、やってないか』です。 営業時間内なら『営業中』や『OPEN』などの看板は一番目 立つ位置に置いてください。 これがわかりにくい位置にあるだけで本来出るはずの売り 上げが出てこない、ということになりえます。 今営業中ですよ! としっかりアピールすることで『入りやすい店』を作ること ができるのです。 【ホームページの活用法】 接客とは少し違いますが、ホームページの話を。 まずコレを持ってない店は早急に作ってください。 自分で作れなければプロに任せます。 単純な話ですが、お客はあなたの店の存在をどうやって知る でしょうか? 店の前を通ったときや口コミで知るかもしれません。 しかしあなたなら1回行く前にパソコンでどんな店か調べ ますよね? そのときに食べログやぐるなびだけでは情報不足なんです。 今の時代、人はネットで情報を集めます。 そのネットに力を入れないでどこに入れると言うんです か? しっかりとしたホームページであればあるほど信用も上が ります。 そこにスタッフの顔写真や店内の様子などを乗せておけば お客の不安もなくなり、来店しやすい心理に陥らせることが 可能なのです。 なのでホームページの設置は急務です。 【接客スタッフの教育の必要性】 未だにうまい料理があればお客を呼べる。と思い込んでいる 経営者の方がいます。 うまい料理とはどれほどうまいのでしょう? ミシュランで☆を取るほどですか? お客を呼び、固定客化させるにはやはり接客スタッフの教育 が必要です。 教育というのはテクニックや知識の話ではありません。 もちろんテクニックはあるにこしたことはないですが、まず は人間としての魅力をつけろ!ということです。 魅力のある人間にはファンがつきます。 あの子がいるからあの店に行こう。 そう思わせることができるスタッフが多ければ多いほど店 は繁盛します。 例えばあなたが道を歩いているときに財布を落としたとし ます。そのときに笑顔で拾ってくれたのが A さん。 そのときに鈍臭いオヤジだな。という冷たい目で見てきた B さんがいたとします。 そしてあなたの家からちょうど同じ距離のところに飲食店 ができました。 どちらも同じ商品、同じ価格、同じような雰囲気です。しか しひとつの店には先ほど話した A さんが、もうひとつの店 には B さんが働いていたとします。 その場合あなたならどちらに行きますか? 答えは決まっていますよね? この例えは極端ですが人間的に素晴らしい人のもとには人 が集まります。 あなたの店のスタッフは魅力あふれる人間ですか?
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