2015.夏 Vol.15 ESG(環境、社会、ガバナンス)を考慮 した投資について

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2015.夏
Vol.15
TOPIC
目次
✏TOPIC
➣ESG(環境、社会、ガバナ
ンス)を考慮した投資につ
いて
✏ちょっと一息
➣感謝の気持ち
✏プロダクト情報
➣日系発行体米ドル建社債
運用
ESG(環境、社会、ガバナンス)を考慮
した投資について
欧米の先進国を中心に一定の地位を占めているESGを考慮した運用ですが、国内ではア
セットオーナーの関心がまだ低く、アセットマネージャー主導でその運用が模索される状況
が続いていました。ここにきて公的年金がESGを考慮した運用に動き出したことで、国内で
も根付く可能性が高まっています。
ESG要因が運用上、パフォーマンスに貢献する明確な証拠はいまのところ出されていませ
ん。それでも欧米諸国ではESGを考慮した運用が一定の地位を占めています。私たち個人
レベルでは、健康に害のあるものは避けますし、地球温暖化の進行を心配します。ところが、
運用となるとパフォーマンス(リターン)が最優先となり、パフォーマンスのために健康に害の
ありそうなものを製造している企業、地球温暖化を助長しているような企業への投資を厭い
ません。欧米諸国では運用は別と言う考え方が成り立たなくなり始めているわけですが、日
本でもようやくその気運が出てきたということでしょうか。
ESGへの配慮がコストなのかアルファなのか、この点に関しての議論は尽きないと思いま
す。我々はその議論には投資時間軸の考慮が必要だと考えます。長期投資の視点で考え
るならばESGへの配慮がアルファを生み出す可能性が高まるのではないでしょうか。例えば
CO2を大量に排出している企業は地球温暖化が進めば進む程、対応のための事業コスト
がかさみ、業績への悪影響が拡大するはずです。技術力のある再生可能エネルギー企業
は需要拡大の恩恵を受けるようになるでしょう。長期投資ではどちらの企業を選好すべきか
明らかです。また、ESG要因を考慮した投資は突然発生するリスクに対する事前対応力が
高いと考えます。ESGの視点から非財務情報を十分に吟味していれば、業績に甚大な影響
を及ぼすような不祥事を起こす企業への投資は避けることが可能と考えています。
我々はESG運用に取り組むべく、2011年度からESGへの取組みを開始しました。同年には
米国のSRI投資会社であるドミニ社とアドバイザリー契約を締結し、ESG調査分析のアドバイ
スを受けると共に米国におけるESG動向に関する情報提供を受けています。2012年度に体
制を整備し、2013年度に調査手法を確立し個別企業調査を開始、2014年度に運用手法の
検討を行い、今年度より運用を開始しました。
我々はESG要因を重視することでアルファの獲得が可能と考え、厳選した企業への投資
を行っています。以下にお示しするのが我々のESG投資に対する基本的な考え方です。
お問合せ先
T&Dアセットマネジメント(株)
03-3434-5510(代)
http://www.tdasset.co.jp/
・本資料は、T&Dアセットマネジメントが情報提供を目的として作成した資料であり、投資勧誘を目的としたものではありません。
・本資料は、信頼できると判断される情報に基づいて作成されていますが、当社がその情報の正確性、 信頼性を保証するもの
ではありません。
・本資料のご利用に当たっては、3頁目の「ご留意事項」もご確認下さい。
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我々のESG評価方法
1.評価思想
 コア事業で確固たる経営基盤を有する企業がESGに配慮したサステナビリティを持ち得ます。ぶれない経営目標を有す
る、差別化されたビジネスモデルを有する、競争力のある製品・サービスを提供する企業の中からESG面で評価できる企
業を選定します。
 長期的な視点で判断します。
 形式やデータより実質を追求します。専任アナリストによるリサーチに基づき定性評価を実施します(定量データの利用
は限定的です)。
 対話を通じて企業の社会的責任に対する認識と課題に対する取り組みを評価します。
2.ESG評価体系
 ビジネスモデル評価…コアのビジネスを評価します。
解決が必要な課題に応える製品、サービスの提供を評価します。
社会や自然環境面においてサービスが不足している分野で価値を創造する製品やサービスの提供を評価します。
 ステークホルダーリレーションシップ評価…多様なステークホルダーとの関係からガバナンス品質を評価します。
企業はステークホルダーとの関わりから利益を生み出します。各ステークホルダーとの適切な関係構築が、サステナビリ
ティの前提となります。
資本コストの意識や資本政策(株主還元)の妥当性等、株主との関係も重視します。
※ ビジネスモデル評価、ステークホルダーリレーションシップ評価共に業種ごとの重要な課題にフォーカスします。
評価項目が多いと真に重要な評価すべきポイントが見過ごされがちになります。
一つの課題に対する企業の対応を多面的に精査し、企業の取組みの実態を解明します。
3.エンゲージメント
 ESG評価体系に基づき、ESGレイティングの付与、推奨銘柄の選択を行います。推奨銘柄については、必要に応じてエ
ンゲージメント活動を実施します。
運用統括部長 山中 清
感謝の気持ち
ちょっと一息
昨年夏に第一子が誕生し、この1年間で色々な変化がありました。大好きだったお酒は控え、友人
との外食の機会は激減…。当然ながら生活スタイルは大きく変わりました。
そして、今までは分からなかった、働くママさんの気持ちもようやく分かるようになりました。
以前は、時短や残業なしで帰宅出来るのだから自分の時間がたくさんあるのだろう、と思っていました。ところが、帰宅
してからは限られた時間の中で夕食準備やお風呂、掃除、寝かしつけ…時間との戦い。自分の時間など全くありません
でした。子育てと仕事の両立は大変ではありますが、私がそう出来るのも、幸運なことに日本全体で育児に対するサポー
トが良くなって来ているからだと思います。 例えば、当社では、次世代育成支援対策推進法に基づき、T&Dホールディ
ングスおよびT&D保険グループ中核3生保と協働取組を進めており、それにより2013年 厚生労働省東京労働局から
「子育てサポート企業」として認定されています。また、民間の育児サポートも充実しています。病児保育を専門にしてい
る企業もあり、値段は少し高いのですが、両親が遠方に住んでいる私には、万が一の備えとして心のサポートにもなって
います。
私の母親世代のお母さん方は、今のような育児に対するサポートなしでの仕事をしながら子育てをして
いた事を考えると、本当に強く、大変であったと思います。母親世代への尊敬の念を抱きつつ、そして周
りの方への感謝の気持ちを素直に考えさせてくれた子供の誕生にありがたいと思いつつ、これからも自
然体で頑張っていきたいと思います。
投資顧問営業部 藤井 志織
・本資料は、T&Dアセットマネジメントが情報提供を目的として作成した資料であり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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プロダクト情報
日系発行体米ドル建社債運用
低金利の長期化、クレジットスプレッドのタイトニングが長らく続いている国内円建社債に比べ、同じ日系発行体への
投資でより高い利回りを獲得できる米ドル建社債投資が注目されつつあります。例えば三菱東京UFJ銀行発行のシニ
ア社債を比較すると、円建社債(2021年10月20日償還)の利回りが0.32%程度なのに対して、米ドル建社債 (2021年
9月8日償還)の利回りは2.92%程度となっており(ともに2015年7月15日現在)、為替ヘッジに関わるコスト(注1)を差し
引いても相応に高い利回りを獲得できる傾向にあります。
(注1)1ヵ月先の為替予約に関わるコストは年率約0.4%程度(2015年7月15日現在)
【円建社債と米ドル建社債の利回り比較】
発行体
通貨
優先劣後
クーポン
満期
残存
三菱東京UFJ銀行
三菱東京UFJ銀行
NTT
NTT
円
米ドル
円
米ドル
シニア
シニア
シニア
シニア
1.120%
2.850%
1.310%
2.150%
2021/10/20
2021/9/8
2020/12/18
2020/2/26
6.26
6.15
5.43
4.61
2015年7月15日現在
対国債
利回り
スプレッド
0.323%
0.169%
2.920%
0.997%
0.226%
0.106%
2.145%
0.592%
出所:Bloombergより当社作成
高い利回りを享受できる傾向にある要因の一つに、日系発行体の米ドル建社債が円建社債に比べて発行量が少な
く、その分流動性プレミアムが加味されていることがあげられます。また、為替の変動、為替ヘッジを前提とした場合の
ヘッジコストの変動、米国金利の上昇等のリスクに対するプレミアムがあるとも考えられます。昨今は日系発行体の業務
の国際化の進展等から、円建以外での資金調達ニーズが増加しており、米ドルを中心に外貨建社債の発行を増加さ
せる傾向がみられ、それに伴い市場規模も拡大しつつあると思われます。
【3メガ邦銀の米ドル建シニア債発行額推移】
(十億米ドル)
20
18
16
14
みずほ銀行
12
10
8
6
4
2
0
三井住友銀行
三菱東京UFJ銀行
銀行本体による発行を集計、ユーロMTNを除く
出所:Bloombergより当社作成
2010
2011
2012
2013
2014
(年)
邦銀以外の主な発行体としては、トヨタ・モーター・クレジット、三菱商事等海外展開に積極的な企業、国際協力銀行
といった政府系金融機関など知名度の高い発行体が継続的に米ドル建社債を発行しています。当社は、邦銀を中心
とした日系発行体の米ドル建社債ファンドを複数運用しています。こうしたファンドは、満期一括償還、固定金利、安定
した信用格付を有する銘柄でポートフォリオを構築することができ、中味が分かりやすくリスク管理が比較的容易である
といったメリットもあります。
グローバル債券運用部 郡司 哲男
【ご留意事項】
本資料は、T&Dアセットマネジメントが情報提供を目的として作成した参考資料であり、投資勧誘を目的としたものではありません。したがいまし
て、個別銘柄に言及した場合でも、関連する銘柄の当社ファンドへの組入れを約束するものでも、売買を推奨するものでもありません。本資料
は、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。本資料は、当社が信頼性が高いと判断した情報等により作成したものですが、その正
確性・完全性を保証するものではありません。本資料中の数値・グラフ等の内容は、過去の状況であり、将来の市場環境等を示唆・保証するも
のではありません。
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リスク情報
(1)国内株式
発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、株価が変動して、投資元本を割込むことがあります。流動性の低
い銘柄においては、流動性の高い銘柄に比べて株価の変動率が大きく、売買に支障をきたす可能性があります。発行者が民事再生手続や破
産等になった場合、投資元本を大幅に下回り、全額を回収できなくなることがあります。
(2)外国株式
前述した国内株式に関するリスクに加えて、外国為替市場の変動により、投資元本を割込むことがあります。
発行者が主に外国で企業活動を行っており、外国の金融商品取引所(または店頭市場)に上場されていることから、各国における政治・経済・社
会情勢の変動等により、企業業績の悪化、株式の売買が制限される等、売買や受渡等が不能になる場合があります。また、通貨不安の発生によ
り、大幅な為替変動が起こり、円への交換が制限される、あるいはできなくなる場合があります。そのほか外貨建株式の取扱いは、それぞれの外
国の売買制度や課税制度等に準じますが、これら制度等の変更が行われる場合があります。
(3)国内債券
債券の価格は金利の変動等により上下しますので、償還前に売却する場合には、投資元本を割込むことがあります。また発行者の経営・財務状
況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割込むことがあります。
(4)外貨建債券
前述した国内債券に関するリスクに加えて、外国為替市場の変動により投資元本を日本円で受取る場合、投資元本を割込むことがあります。外
国の政府や企業が発行者となる場合、国内債券と同様に信用リスクがあります。外国における政治・経済・社会情勢の変動等により、売買が制限
される等、売買や受渡等が不能になる場合があります。また通貨不安が発生して、大幅な為替変動が起こり、円への交換が制限される、あるいは
できなくなる場合があります。そのほか外貨建債券の取扱いは、それぞれの外国の売買制度や課税制度等に準じますが、これら制度等の変更
が行われる場合があります。
(5)国内新株予約権付社債
国内新株予約権付社債の価格は、発行会社等の株式の価格変動や金利変動の影響、あるいは発行会社等の経営・財務状況の変化及びそれ
らに関する外部評価の変化等により上下しますので、投資元本を割込むことがあります。流動性の低い銘柄においては、流動性の高い銘柄に比
べて価格の変動率が大きく、売買に支障をきたす可能性があります。
発行会社等が民事再生手続や破産、あるいは債務不履行等になった場合、利払いが行われなくなる・全額が償還されないことがあります。また、
投資元本を大幅に下回り、全額を回収できなくなることがあります。新株予約権の行使期間には制限があります。
(6)投資信託
組入れた有価証券の価格変動により基準価額が変化し、投資元本を割込むことがあります。また組入れた有価証券の発行者の経営・財務状況
の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により投資元本を割込むことがあります。外貨建の有価証券を組入れる場合には、これらのリスク
に加え外国為替市場の変動により、投資元本を割込むことがあります。なおクローズド期間中は換金ができないよう設定されています。
(7)先物・オプション取引
対象とする原資産等の変動により価格が上下しますので、これにより差損が生じることがあります。またオプション取引の場合、オプションを行使
できる期間が限定されています。
お客様にご負担いただく費用等について
投資信託に係る費用等について
 投資者が直接的に負担する費用: 購入時手数料・・・上限 4.32%(税込)
信託財産留保額・・・上限 3.0%
◆ 投資者が信託財産で間接的に負担する費用: 運用管理費用(信託報酬)・・・上限 年1.998%(税込)
◆ その他費用・手数料: 上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。
投資信託証券を組み入れる場合には、間接的にご負担いただく費用として、当該投資信託の資産から支払われる運用報酬、投資資産の取引費用等が発生しま
す。これらの間接的な費用のご負担額に関しましては、その時々の各投資信託証券の組入比率や取引内容等により金額が変動しますので、予めその料率、上限
額等を具体的に示すことができません。
※ 当該手数料等の合計額については、投資者がファンドを保有される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。
※ 上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、T&Dアセットマネジメ
ントが運用するすべての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。投資信託に係るリスクや費用は、
それぞれの投資信託により異なります。詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)でご確認ください。
投資一任契約、投資顧問契約に係る報酬等について
(1)投資一任契約、投資顧問契約に係る報酬額は、下記①または①と②の組合せにより、お客様との協議に基づいて決定させていただきます。
①定額報酬型
お客様の契約資産額に、一定の料率を乗じて算出します。料率は2.0%(年率、税抜)を上限とし、契約資産額や運用手法、サービス内容等の事情
に鑑み、個別協議により報酬額を決定させていただきます。
②成功報酬型
成功報酬の割合については、予め取り決めたベンチマーク等を超過した収益部分の20%(年率、税抜)を上限とし、お客様の契約資産額や運用手
法、サービス内容等の事情に鑑み、個別協議により決定させていただきます。
(2)その他証券取引に伴う手数料、有価証券売買時に売買委託手数料、外貨建資産の保管等に要する費用、等。(その他の費用については、運用
状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。)
(3)報酬額には消費税相当額が上乗せされます。
(4)その他契約資産において株式等を保有している場合には、配当金等に対して、源泉税等がかかります。
※ 投資一任契約締結後、運用資産に投資信託受益証券等を組入れる場合には、当該投資信託受益証券等の購入・保持にかかる信託報酬・手数
料・管理費用・税金等はお客様のご負担となります。
※ 上記で組入れた受益証券等に係る財産が他の投資信託受益権等に出資され、または拠出される場合にかかる費用については、投資対象が多
岐にわたり、条件等も異なること、また随時投資対象が変更されることから、購入・保持にかかる信託報酬・手数料・管理費用・税金等については、
予め明示できません。
商
号:T&Dアセットマネジメント株式会社
登録番号:金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第357号
加入協会:一般社団法人日本投資顧問業協会、 一般社団法人投資信託協会
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