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人権について考える
H26.12.2
12月4日から10日までは「世界人権週間」です。人権についてみんなで考える
ようにさまざまな取組が行われています。早通小学校でも今週を「早通小人権週間」
として位置づけ、さまざまな場面で人権について考えていきます。
最近のニュースの中で気になったことをいくつか紹介します。
最初は、トルコの大統領が「男女平等という考え方は自然に反する」と発言したこ
とです。女性のいるべきところは家庭だから、男女が同じに扱われることはできない
と考えるのだそうです。この考えに対して、さまざまな方面から批判が出ています。
2番目は、アフリカのケニアという国で起こったことです。ミニスカートをはいてい
た女性が、「スカートが短すぎると男たちから暴力を受けた」という事件がありまし
た。日本では考えられないようなことですが、世界にはそんなことを考える国がまだ
あるのです。みなさんはこんなニュースについてどう考えますか。確かに男の人と女
の人は違っていますが、その違いは区別されるべきことであり、差別の対象になるべ
きものではありません。つまり、決して女の人だからとか男の人だからといってほか
より劣っているなどと考えてはいけないのです。
3番目は、アメリカで11月の終わり頃に起こった暴動のことです。デモに参加し
た人が警察と衝突したり車を燃やしたりしました。さらにはお店を壊して火を付けた
り商品を盗んだりと一部が暴徒化してしまったのです。なぜそんなことが起こったの
でしょうか。事の発端は、18才の黒人青年が白人の警察官に銃で撃たれて死んだと
いう事件でした。警察官は「銃を奪われそうになったので発砲した。」と話していま
すが、目撃者の証言では両手を上げている青年に発砲したというのもありました。結
局裁判では白人の警察官が起訴されなかったということで、人種差別を受けている人
たちの怒りが爆発したようです。アメリカでは今でも黒人に対する差別意識が根強く
残ってい地域があります。その背景には、黒人はアフリカなどから連れてこられた奴
隷だったという歴史があります。ヨーロッパから移住してきた白人が多いアメリカ社
会では、肌が黒いというだけで差別されているのです。奴隷が法律で完全に解放され
てから150年ほど過ぎていますが、未だに人種差別の意識が強く残っています。生
まれた国はどこかとか肌の色がどうだということで人間を差別していいのでしょう
か。みなさんはどう考えますか。
もっと身近なところで考えてみましょう。ちょっと行動が変わっていたり見た目が
人と違っていたりするからといって、その人を変な目で見ることはないですか。「あ
の子変だよねえ。」とか「きもい。」などと思ったり言ったりしていないでしょうか。
そういう見方で人に接することが差別につながるのです。知らず知らずのうちに人を
差別していることがあるかもしれません。それこそが人権侵害に当たります。
今日は男女差別や人種差別を例にして人権について考えてみましたが、みなさんの
学級でも身近な問題で、「心の中にある差別意識」について話し合ってみてください。