スクーリングコード 246 スクーリング単位 2 単位 教 科 書 科 目 名 日 程 刑事訴訟法 担当教員 中野目 善 則 11/13(金)〜 11/15(日) 会 場 駿河台 椎橋隆幸編『プライマリー刑事訴訟法』[第4版]不磨書房 ◆授業の目的・到達目標 刑事手続に関する理念とそれを実現する法的方法について、水準に達する理解を得る ことを目的とする。 ◆授業の概要 刑事手続の基本的考え方を、手続段階の流れに沿って講義する。 近時、被害者関連での手続改正が行われ、裁判員制度の導入に伴う争点整理や証拠開示を初めとする 手続の改正がなされて来ているが、それに止まらず、コンピュータの押収に関する手続が明文化され、 また、近時は、取調の可視化を廻る録音・録画制度の検討や、通信傍受の傍受対象犯罪の拡大、刑事免 責制度の導入等、種々の改正が検討されてきている。 本講義においては、刑事訴訟法の基本的考え方を伝達するとともに、近時の動向についても折に触れ、 紹介しコメントすることを予定している。刑事手続の型は様々あるので、我が国の刑事訴訟法において 採用されている型の比較法的意義を踏まえた全体の構想・構造を説明する。 刑訴法の領域においては、明文で解決されてない問題は多く、それらを関連法規の解釈によって処理 してきている。この解釈の作業は判例に示されている。講義を受ける際には、教科書をよく読んで講義 に臨まれるとともに、渥美・椎橋編『基本判例解説刑事訴訟法』などを使いながら、どのような基準に 基づいて具体的事案が解決されているのかを検討することが必要である。 ◆授業の計画 講義の回数は 11 回と限られているので、要点を中心に説明する。法技術的要素が多く入るので、事前 に準備を重ねて臨んでください。 1.刑事手続の型とねらい・身柄拘束手続(逮捕・勾留、別件・逮捕勾留等) 2.取調─特に身柄拘束下での取調 3.捜索・押収の原理 4.無体物の捜索・押収・通信傍受など 5.職務質問・所持品検査・自動車検問 6.違法排除法理 7.検察官の訴追裁量 8.証拠開示 9.公判の構造と訴因制度、訴因変更他 10.伝聞法則 11.自白の取り扱い 12.試験 ◆学習指導 事前に教科書・参考書を熟読して講義に臨んでください。全く準備をしないで聞いても何も判らない ので、相当の準備が必要です。また、刑事訴訟法基本判例解説などの判例集は辞書のように使って勉強 してください。事実の概要とその前提で示された裁判所の判断の特徴・理論構成に重点をおいて検討し てください。 ◆成績評価 スクーリング試験または科目試験により最終評価する。 ◆教 材 椎橋隆幸編「プライマリー刑事訴訟法」[第4版] 渥美・椎橋編「基本判例解説刑事訴訟法」(2012 年) ◆参考・推薦文献 渥美東洋『刑事訴訟法』[全訂第二版](2009 年) 不磨書房(3,132 円) 信山社(3, 024 円) 有斐閣(6, 048 円)
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