SARAH臨床試験患者登録完了、 結果は2016年後半発表の予定

3 February 2012
パリ、2015年3月3日
原発性肝がん治療:SARAH臨床試験患者登録完了、
結果は2016年後半発表の予定
パリの総合病院Assistance Publique – Hôpitaux de Paris (AP-HP)によって2011年12月に
開始された「SARAH」 –高度進行肝細胞がん(HCC)患者にイットリウム90微小球を使った放射線塞
栓療法とソラフェニブと比較するフランスの全国共同無作為比較対象研究。400人以上の患者が登録
し、結果は2016年後半に発表する予定。
SARAH臨床試験の治験担当医であるバレリー・ビルグレーン医学博士(Beaujon Hospital, AP-HP放射
線科)、パリ・ディドロ大学、ソルボンヌ大学によると、高度進行肝細胞がん(HCC)患者を対象とす
るフランスのSARAH臨床試験は、当初の目標の400人を超える患者の登録を完了しました。
AP-HPが後援をする無作為・比較対象SARAH臨床試験は、イットリウム90(Y-90)微小球を使った放射
線塞栓療法(オーストラリアのSirtex Medical LimitedによるSIR-Spheres® Y-90微小球)の有効性と
手術不可能な高度進行肝細胞がん(HCC)患者の標準治療法になっている全身治療ソラフェニブ
(Nexavar®、ドイツのBayer HealthCare Pharmaceuticals社開発)を直接比較します。
「SARAH臨床試験は、標的内照射療法あるいは肝臓に標的に高度進行肝細胞に直接行う治療と原発
性肝がんにおいて標準療法である全身療法を比較する最大の無作為試験です。SARAH臨床試験チーム
は、患者登録が完了したことを嬉しく思います」とバレリー・ビルグレーン医博は述べました。
SARAH試験(進行した肝細胞がんに対するソラフェニブ治療薬対放射線塞栓療法)は、フランスの高度
進行肝細胞がん(HCC)患者(バルセロナクリニック肝臓病期分類システムによってがんのステー
ジC)のためのな多くの治療センターで実行した無作為非冒険臨床試験フェーズⅢです。患者は、
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門脈血栓症がある(ない)、肝外に移転がない、前回の治療から病気が悪化、または再発した、切除・除
去・肝臓移植が不適任であるものを対象にしています。[1],[
2]
SARAH試験の主要目的は、イットリウム90微小球を使った放射線塞栓療法がソラフェニブと比較して高
度進行肝細胞がん(HCC)患者により高い生存率を提供することができるかを評価する試験です。この
試験はさらに、患者の生活の質や治療の許容なども比較しています。
バレリー・ビルグレーン医博の-で、フランス全国25のスペシャリストがんセンターがこの臨床試験に関
わっています。SIR-Spheres Y-90 樹脂微小球が、この独立した共同全国研究の試験研究に選ばれまし
た。「登録患者数の目標は約3年で達成しました。これは、治療法の選択がほとんど証明されていない治
療が難しいがんを対象とするこの規模の1国の試験にとっては異例のことです。」とバレリー・ビルグレ
ーン医博は述べました。
SHARP無作為・比較対象試験において偽薬投与と比較して生存期間の中央値が8ケ月から11ケ月上昇し
たことが示された後、治療薬ソラフェニブは、高度進行肝細胞がん(HCC)患者の標準的治療法として
確立しました。[3] しかし、ソラフェニブを服用した患者の80%は、治療に伴う副作用を経験しました。
SIR-Spheres Y-90 樹脂微小球を使ったSIRTは、手術不可能な肝腫瘍には承認されている治療法です。
これは、大量の高エネルギーベータ放射線を腫瘍に直接あてる最小限に侵襲的な治療です。SIRTは、イ
ンターベンショナル・ラジオロジストが患者に対して治療を行います。肝臓の血液供給を利用し腫瘍
に供給する肝臓動脈にカテーテルを通して数百万の放射性マイクロスフェア(直径20-60ミクロン)を注
ぎます。腫瘍の血供給を使うことによって、マイクロスフェアは、健常組織を傷つけないようにしつつ従
来の放射線治療よりも40倍高い放射線で肝腫瘍を狙います。
患者に対してSIR-Spheres Y-90 樹脂微小球を使ったSIRTの無作為・比較対象試験への関心は、かなり
の数のオープンラベル単一グループ臨床試験に基づいていること、さらに手術不可能な高度進行肝細
胞がん(HCC)患者のSIR-Spheres Y-90 樹脂微小球の生存率と安全性に関する長期的な結果に関する
大規模で多くの治療センターで実行されたーロッパの試験であることです。[4] 高度進行HCC患者
合計400人が対象のオープンラベル単一グループ試験13件において、Y-90マイクロスフェアによる放
射線塞栓療法後の全生存の中央値の合計の見積もりは15ケ月(7ケ月~27ケ月の範囲)でした。
SIR-Spheres Y-90 樹脂微小球の現在のアベイラビリティ
SIR-Spheres Y-90 樹脂微小球は手術不可能なな肝腫瘍の治療のため、オーストラリア、欧州連合(CE
マーク)、アルゼンチン(ANMAT)、ブラジル、インドやシンガポールなどのアジア諸国での利用が承
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認されています。SIR-Spheres Y-90 樹脂微小球は、フロキシウリジンの肝動脈化学療法とともにFDA
による市販前承認を受けており、アメリカでは大腸がん原発巣から切除不能な転移性肝腫瘍を治療するた
めに処方されています。
肝細胞がんについて
肝細胞がんは、一般的に肝炎やアルコール中毒などによる肝臓機能の低下、あるいは肝硬変から発症しま
す。肝細胞がんは世界で最も多いがんの一つで、毎年75万人が肝細胞がんと診断されています。さら
に、2番目に死亡率が高いがんです。B型肝炎やC型肝炎の患者が多いアジア太平洋地域や南ヨーロッパな
どで頻繁に発症しています。
肝細胞がんは、がんに侵された肝臓の一部を切除、あるいは健康なドナーから提供された肝臓移植などの
外科手術で治癒する可能性があります。しかし、大多数の肝臓がん患者は、手術ができないほどに癌が進
行していて、診断時の肝機能の状態と腫瘍の大きさによって余命数ヶ月から2年あるいは2年以上と診断
されます。
参考文献:
1. SorAfenib versus Radioembolization in Advanced Hepatocellular carcinoma (SARAH):
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01482442.
2. Vilgrain V, Abdel-Rehim M, Sibert A et al. Radioembolisation with yttrium-90
microspheres versus sorafenib for treatment of advanced hepatocellular carcinoma
(SARAH): study protocol for a randomised controlled trial. Trials 2014; 15: 474.
3. Llovet J, Ricci S, Mazzaferro V et al for the SHARP Investigators Study Group. Sorafenib
in advanced hepatocellular carcinoma. New England Journal of Medicine 2008; 359:
378-390.
4. Sangro B, Carpanese L, Cianni R et al on behalf of European Network on
Radioembolization with yttrium-90 resin microspheres (ENRY). Survival after90Y resin
microsphere radioembolization of hepatocellular carcinoma across BCLC stages: A
European evaluation. Hepatology 2011; 54: 868-878.
5. GLOBOCAN. Liver Cancer Incidence and Mortality Worldwide in
2012. http://globocan.iarc.fr/Pages/fact_sheets_cancer.aspx accessed 10 February
2015.
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