知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

い~な
診療所
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中
中 央
事務局
研究所
しらさぎ
つなぐの
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2460 号 2015.5.16 発行
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神戸コスモス入団、影井翼・司選手 双子の中学3年強豪で活躍誓う
神戸新聞
2015 年 5 月 15 日
全国大会出場を目指す(右から)影井翼、司両選手
=神戸市西区
療育手帳所持者数の推移
全国身体障害者野球大会が16、17日、
ほっともっとフィールド神戸(神戸市須磨区)であり、日本身体障害者野球連盟(同市垂
水区)は今大会から知的障害者への出場機会を広げる。背景には、知的障害者に交付され
る療育手帳の所持者増加がある。強豪の神戸コスモス(同区)にも同手帳を持つ中学生の
双子が入団し、大会出場を目指す。
(田中靖浩)
同市立友生支援学校(同市兵庫区)中学部3年、影井翼、司選手=ともに(15)
、同区。
小学生のとき療育手帳を取得した。
小4で少年野球チームに入った。同支援学校に野球部がなく、教諭に相談すると神戸コ
スモスを紹介され、昨年12月に入団を決めた。同連盟所属チームで双子の登録は初とみ
られる。
知的障害者は身体障害者より運動能力が高い場合が多い。同連盟はこれまで、大会でベ
ンチ入りできる知的障害者を1チーム1人に限り、投手起用は認めなかった。だが、知的
障害者の入団希望は増える傾向で、ベンチ入りを2人まで認め、投手もできるとした。
兵庫県障害福祉課によると、療育手帳所持者は2004~13年度の10年間で1・5
倍に。同課担当者は「以前は手帳を申請しない傾向があったが、手帳提示で支援サービス
を受けられる機会が増えたことが要因では」と推察する。
翼選手は内野手、司選手は投手として練習に励む。神戸コスモスの岩崎廣司監督は「翼
君は礼儀正しく、責任感が強い。司君は球が速く、登板のチャンスはある」と活躍に期待。
知的障害者の入団希望については「枠が空けば受け入れたい」と話している。
16日は午前9時から開会式、同10時に試合開始予定。入場無料。
都市部の災害弱者守れ マンション管理組合に名簿公開 日本経済新聞 2015 年 5 月 15 日
総務省は 15 日までに、地震や洪水などから避難する際に支援が必要な高齢者や障害者ら
災害弱者の名簿を、防災活動に積極的なマンションの管理組合にも提供するよう全市町村
に通知した。近隣住民との交流が少なかったり、高齢化が進んだりといった都市部のマン
ションの状況を踏まえ、災害への備えを強化する必要があると判断した。
災害弱者の名簿は東日本大震災を受けた災害対策基本法の改正により、昨年4月から全
市町村に作成が義務付けられた。作成済みの自治体は、災害時の避難誘導や救助活動に備
えて、自治会や町内会、住民が任意でつくる自主防災組織などに事前に提供している。
マンションの管理組合は、財産管理を目的とする団体との位置付けから、自治体は積極
的に名簿を提供していなかった。今回の通知では、自主的に避難訓練を実施するなど自治
会並みに活動している組合を自主防災組織とみなすと明記した。
名簿提供に伴い、個人情報の管理への不安も予想されることから、市町村には名簿管理
のルール作りや、情報管理者に研修を受けさせるなどの対応を促す。自治会や管理組合同
士の情報交換の場を提供するといった支援も要請している。
総務省住民制度課は「活動が盛んで、マンション自体がひとつのコミュニティーとなっ
ているところもある。外への広がりに期待したい」としている。
知的障害者施設:安らぎの家、完成…福島県内外へ避難4年
毎日新聞
2015 年 05 月 15 日
仮設住宅を改造したプレハブ施設の食堂で昼食を取る入
所者たち。4人掛けのテーブルに5〜6人が身を寄せ合
って食べていた=福島県田村市で2015年5月13日、
岡田英撮影
新施設の落成式で入所者の家族らに施設を案内する三瓶
直人施設長(右)=福島県田村市で2015年5月15
日、岡田英撮影
東
京電
力福
島第
1原
発事故で福島県川内村から避難している知的障
害者の入所施設「あぶくま更生園」の新施設が
15日、避難先の同県田村市で完成した。入所
者46人は事故後、避難のため県内や千葉県を
転々とし、手狭な施設と避難生活の長期化でス
トレスを抱え暮らしていた。
入所者の家族は「こ
れでようやく落ち着ける」と胸をなで下ろしている。【岡田英】
新しい施設は木造平屋建てで延べ床面積は約2900平方メートル。現在暮らしている
プレハブの仮設住宅をつなぎ合わせた施設の2.8倍だ。15日午前には入所者の家族や
職員らが集まり、木の香りがする新施設の中で落成式が行われた。震災前から施設長を務
める三瓶直人さん(56)は「ようやく入所者も家族も安心できる施設ができ、本当によ
かった」と感慨に浸った。
同園は1988年4月、川内村で開園。福島第1原発から約12キロの山あいで、野菜
や鶏を育てながら、20〜60代の知的障害者の食事や入浴、排せつなど生活を支えてき
た。
2011年3月12日、同原発1号機の水素爆発が生活を一変させた。より原発に近い
福島県富岡町の4施設から逃れてきた約200人とともに、村の体育館に避難した。その
日の夜、環境の変化によるストレスで入所者が奇声や大声を出した。居づらくなり、翌1
3日に西隣の田村市にある通所施設に移った。
40人規模の施設に約250人が寝泊まりした。一つの布団を2人で使うなど「すし詰
め状態」(三瓶施設長)。薬も不足して5、6人がてんかんの発作を発症し、別施設から避
難していた1人が亡くなった。
広い施設を求め約1カ月後に千葉県鴨川市の県立青年の家に移ったが、福祉施設でない
ため階段が多いなどの不便もあった。震災前に18人いた職員も次々と辞め、残ったのは
三瓶さんら2人だけ。
「やっぱり古里に帰りたい」
。三瓶さんは12年2月、入所者を連れて田村市の仮設住宅
を改造した施設に移った。部屋は狭く、男性は8畳(約13平方メートル)の部屋を2人
で使用。入所者1人当たりの床面積は障害者自立支援法の基準の半分近くしかなかった。
川内村は昨年10月、村内のほとんどの地域で避難指示が解除された。しかし、村から
近い精神科のある大熊町の総合病院は避難指示解除の見通しもなく、閉鎖したままだ。「川
内村では入所者を支える環境を整えられるか不安がある」と田村市での再起を目指した。
新施設では入所者ごとに約10平方メートルの個室があり、共用スペースも増える。家
族会会長で弟が入所している馬渕和年さん(69)は「避難に次ぐ避難だったから、広い
施設に落ち着いて本当にうれしい。弟には新しい場所に早く慣れてほしい」と喜んでいた。
高知県香南市の障害者施設が開発した地産ケーキが機内食に
高知新聞 2015 年 05 月 15 日
高知県香南市香我美町下分の障害者就労支援施設「みかんの丘あけぼ
の」が作るショウガのパウンドケーキ=写真=がこのほど、全日空の高
知発東京行きの機内食(プレミアムクラス対象)に、期間限定で採用さ
れた。
「みかんの丘あけぼの」では、利用者9人とスタッフ4人が洋菓子の
製造販売に取り組んでいる。地元で採れたニラやナス、果物を使って季
節ごとの商品を開発してきた。
パウンドケーキは、JAとさかみ(本所=香南市野市町)のショウガ
粉を使って作った。機内食を担当するとさでん交通が、高知の特産品を生かした商品とし
て、全日空に提案した。
「みかんの丘あけぼの」の営業主任、渡部学さん(56)は「ショウガのシャキシャキ
とした歯ごたえも味わえる。機内食採用を販路拡大につなげられたら」と話している。
既に4月に提供されたほか、今月16~31日にも、高知龍馬空港を午後1時40分と
午後3時30分に出発する便で提供される。
市町村予算、最高6961億円 社会保障関連で増加
琉球新報 2015 年 5 月 15 日
県市町村課は14日、県内41市町村の2015年度当初予算(普通会計)の概要を発
表した。総額は過去最高の6961億円で前年度から180億円(2.7%)増えた。4
月から始まった子ども・子育て新制度や介護サービス、生活保護など消費税増税分の税収
を活用した社会保障関係予算の増加が目立つ。小中学校など公共施設の建て替えも増えて
いる。
41市町村中29市町村で前年度より予算が増えた。歳入では景気拡大に伴って個人住
民税や法人住民税、固定資産税の増加が見込まれる。自主財源は前年度比6億4403万
円増の2198億円となった。国庫支出金や県支出金の増加に伴い、自主財源比率は0.
7ポイント減の31.6%となった。
歳出では義務的経費が54億円増の3349億円。人件費や公債費は減少したが、扶助
費が79億円増の1805億円となった。投資的経費は92億円(6.9%)増の142
5億円で、沖縄市の市街地再開発(11億円)
、うるま市の天願小学校増改築(10億円)
などが影響した。
県市町村課は「各市町村とも消費税増税分を社会保障費に有効活用し、地域に合わせた
対応が必要だ。今後も増える社会保障費に備え、公共施設の総合的な管理計画を早めに策
定し有効活用を図る必要がある」との見方を示している。
トイレに入る障害者を撮影 施設に監査
NHK ニュース 2015 年 5 月 15 日
さいたま市にある障害者施設の職員が、ト
イレに入っている利用者をカーテンの隙間
から撮影し、写真を携帯電話の通信アプリの
LINEで同僚に送るなどしていたことが
分かり、さいたま市はこうした行為が障害者
に対する虐待に当たるとして、15日、施設
に対し法律に基づく監査を行いました。
監査を受けたのは、さいたま市南区にある
障害者の就労支援施設「キャップの貯金箱」
です。
さいたま市などによりますと、ことし1月施設に通う知的障害がある男性がトイレに入
っているところを、男性職員がカーテンの隙間から撮影し、写真を携帯電話のLINEで
同僚に送ったということです。
また、この職員は知的障害がある別の男性の裸の写真を撮り、画像にはふざけていると
もとれるような加工が施され、職場の共用パソコンで誰でも見られる状態になっていたと
いうことです。
さいたま市は、こうした行為が障害者に対する虐待に当たるとして、詳しいいきさつを
確かめるため15日、施設に対し障害者総合支援法に基づく監査を行いました。
市は、監査の結果を踏まえ指導や処分を検討することにしています。
施設を運営する法人の池永和義理事長は、NHKの取材に対し、
「利用者に服を脱ぐ癖が
あり、保護者からも依頼があったため注意・指導の一環として写真を撮った。LINEで
送ったりする行為は行きすぎで不適切だった。市の指導があれば真摯(しんし)に受け止
めたい」と話しています。
高知県看護協会が小児の在宅療養支える訪問看護師を養成
高知新聞 2015 年 05 月 15 日
訪問看護師の中屋光代さん=左=と島内さぎりさん。優しく話し掛けなが
ら、体調をチェックする(佐川町)
重い病気や障害がある子どもたちへの訪問看護体制を充実さ
せようと、高知県看護協会は本年度、核となる訪問看護師の養
成を始めた。専門知識や技術を習得した人材が地域の訪問看護
師を教育したり、患者の在宅支援を調整したりすることで、重
症児の在宅療養が難しかった郡部での支援拡充を目指す。
高知県によると、県内で暮らす重度障害児(18歳未満)のうち、在宅療養中の子ども
は現在88人。このうち3割に当たる26人が経管栄養やたんの吸引、酸素吸入などの医
療ケアを必要としている。
ただ、重症児に対応できる訪問看護ステーションは高知市内に3施設あるだけ。医療ケ
アに対応できる病院や施設も3施設に計311床しかなく、満床が続いている。
こうした状況から、退院後の生活が決まらず、病院のGCU(新生児回復治療室)に長
期入院する子どもが増加。郡部を中心に、在宅療養への支援充実が課題になっていた。
今回の事業で養成するのは、中核となる訪問看護師。高知県看護協会は今春、高知県の
補助を受け、看護師1人を採用。東京都内の病院と訪問看護ステーションで半年間、研修
を受けさせる。
研修終了後は高知県内で訪問看護師の教育、地域の医療機関や福祉保健所との在宅支援
調整に当たる。
高知県看護協会の宮井千恵会長は「県内のステーションを支援するケア・コーディネー
ターとして養成し、どの地域でも小児が訪問看護を受けられる体制を整えたい」
。来年度も
看護師1人を採用する予定だという。
■表情の変化
今春採用されたのは島内さぎりさん(39)
。3月まで高知医療センターのNICU(新
生児集中治療室)やGCUに勤務していた。子どもたちの退院調整に関わる中で「家での
生活はどうしているのか」と考えるようになり、在宅看護や地域連携に興味があったこと
から、今回の研修に手を挙げた。
4月末、高知県看護協会が運営する訪問看護ステーション所長の中屋光代さん(44)
に同行し、高岡郡佐川町で自宅療養する田元湊祐(そうすけ)ちゃん(2)を訪ねた。脳
性まひのため経管栄養を行っている。
「そうちゃん、こんにちは。元気やった?」
鼻から胃に通したチューブの交換や体調のチェック…。優しく話し掛けながら、2人で
てきぱきとこなしていく。
島内さんは、東京に行く前のこうした研修で、親の表情が病院とは異なることに気づい
た。
「病院では『お医者さんにお任せします』と話していた親御さんが、家庭ではその子の
プロになっていた」
医療ケアが必要なわが子を「家で育てる」と決意した親の顔。そんな家族を支えたい、
との思いを強くした。
■伴走者
高知県内には53の訪問看護ステーションがあるが、ほとんどが成人のみを対象にして
いる。小児の在宅療養が進まないのは、高い専門性が求められるためだ。
「重症児は体調が安定しづらい」と中屋さん。体温調節が難しく、少しの変化で発熱や
脱水、嘔吐(おうと)などの症状が出ることもある。
全身状態の観察方法、痛みの訴え方も成人とは違い、
「成人を看護できれば小児もできる、
という単純なものではないんです」
。
加えて、
「家族丸ごとケアする」という視点も必要になる。中屋さんは言う。
「お母さんたちは『育児』という意識を持っていたいと話す。訪問看護師は子どもの成
長を一緒に見守る伴走者。お母さんに医療ケアを指導し、一生懸命になり過ぎないよう家
族の雰囲気を察知することも大事。育児の視点を忘れず、負担を減らしながら支えていく
ことが求められます」
今月11日には東京の国立成育医療研究センターに赴いた島内さん。
「家族にとって、退
院はゴールではなくスタート。学びを生かし、支援の在り方を考えていきたい」と、研修
に励んでいる。
商店街が”学校”に 空堀ワークショップフェス
大阪日日新聞 2015 年 5 月 15 日
大阪市中央区谷町から松屋町周辺の雑貨店や飲食店がそれぞれの店舗で専門性を生かし
た体験教室を開く「第4回空堀ワークショップフェス」が行われた。来店者らは、アクセ
サリー作りや米粉を使ったクッキー作りなどを楽しんだ。
空堀商店街を中心とした空堀地区には、戦火を免れた古い家屋を再利用した小規模店が
軒を連ねる。店を知る機会とともに、町並みの再発見、地域の交流を目的に始まり、今回
は45のプログラムが8~10日の3日間にわたって実施された。
ドライフラワーをガラスボトルにアレンジする参加者
谷町6丁目のカフェ「ひなたぼっこ」では、書道
講師の東口智子さんによる、書画などで使う石のは
んこ「篆刻(てんこく)」作りが行われた。
4人が参加し、東口さんの指導で自分の名前や花
を彫っていた。「初めての経験で難しかった」と堺
市から参加した松本昌子さん。東口さんは「普段の
教室とは違い、いろんな話をしながらできて楽しい。
私自身の気分転換になる」と話していた。
同じく谷町6丁目の花屋「treetree t
able」では、ドライフラワーをガラスボトルにアレンジして入れるワークショップを
開催。京都市から参加した樋口幸則さんは「虫が苦手で土を触れない自分でもできる。思
い通りにならないけど、偶然に花の向きがよかったりして楽しいです」と喜んでいた。
障害児施設訪問し知事が交流深める/高松
四国新聞 2015 年 5 月 15 日
5月の児童福祉月間に合わせて、浜田知事らによる福祉
施設の訪問が14日、香川県高松市田村町のかがわ総合リ
ハビリテーションセンター(中塚洋一理事長)を皮切りに
始まった。知事は子どもの合唱に聞き入ったり、記念品を
手渡すなどして交流を深めた。
訪問は、県内の施設利用者を励ますとともに、現場を視
察して施策に生かそうと知事、副知事、健康福祉部長、同
部次長が参加し、毎年行っている。
同センター内のこども発達支援センターでは、2~6歳の子どもら約25人が知事を出
迎え、童謡の「アイアイ」を合唱し、ポンポンを使った体操も披露した。知事は「元気な
姿を見られてうれしい。先生の言うことを聞いて楽しく過ごしてください」と呼び掛け、
記念品を手渡した。
今年は22日までに、児童福祉施設や障害者支援施設など計23施設を訪れる。
漫画で教えます「生きる力」育成
本紙記者と教諭が連携
大阪日日新聞
2015 年 5 月 15 日
『マンガ「キャリア教育」入門』を制作した加星記者(右)と樗木教諭
「生きる力」を育むキャリア教育を漫画で解説した冊子『マ
ンガ「キャリア教育」入門』を本紙の加星宙麿記者と大阪市の
小学校教諭、樗木厚さんが制作した。子どもたちが自分に自信
を持ち、将来を考えて自ら行動するようになるためのポイント
を紹介。教員や保護者に配布予定で「漫画が関心を持つきっか
けになり、実践が広がれば」と思いを込めている。
冊子では、キャリア教育を説明する漫画と文章を交互に掲載。
漫画で概要を把握し、より詳しく理解するために文章を読んだ
り、文章の内容を漫画でより具体的にイメージしてもらうのが
狙い。
■対話型を重視
キャリア教育の内容については、子どもたちが生きていく上で「基盤となる力」は(1)人
間関係形成・社会形成能力(2)自己理解・自己管理能力(3)課題対応能力(4)キャリアプランニ
ング(人生設計)能力-の四つに分類されている点を提示。
取り組み方として、各教科や校内活動といった学校教育が将来のどんな場面で役立つの
かを4分類の観点で結び付ける「目的の自覚」と、一定期間で各能力がどのように伸びた
かをチェックする「結果の確認」を柱に掲げた。
「確認」は、チェックシートなどを活用しつつ、大人と子ども、子ども同士による対話
型で取り組むのを重視。加星記者は「伸びた点は必ず確認すべきだ。そこで育まれた自信
が、困難を乗り越えていくための動機付けにもなる」と指摘する。
■負担抑え挑戦を
冊子の作成は、漫画が得意な樗木教諭が提案。キャリア教育の実践をまとめた加星記者
の著書を読み、
「小学校での普及に役立てられるものを作りたい」と企画した。
学校から就労の場にうまく結び付かない若者の問題が表面化するのに伴い、注目を集め
てきたキャリア教育だが「小学校ではあまり浸透していないのでは」と樗木教諭。「何をす
ればいいかが漠然としており、そこをかみ砕いて絵にしたかった」と話す。
担当した漫画では「うさぎの先生」が登場して活躍。樗木教諭による実践例も掲載した。
加星記者が担当した文章を含めて10ページに仕上げている。
樗木教諭がキャリア教育で着目するのは、子どもたちが自分の成長を自ら自覚できる点。
「自分は価値のある人間だという自尊感情を育てたい。そうすれば人にもやさしくなれる」
一方で教員にとっては「従来の取り組みでもポイントを押さえればキャリア教育の実践
につなげられる。たとえ多忙でも、負担感を抑えつつ、子どもの成長を促す機会にできる
のでは」と広がりに期待を寄せている。
空き家
高齢者共同住宅に
小山の民間福祉事業所
下野新聞 2015 年 5 月 14 日
「もうひと花・東城南」としてオープンした民家=13日午
後、小山市東城南5丁目
居宅介護支援事業などを展開する小山市粟宮の民
間事業所「さくら福祉サービス」は、65 歳以上の女
性を対象に、空き家を活用した共同生活事業を始めた。
月額の住居費を約3万円に抑え、同社が必要に応じて
入退院支援や葬儀手配、遺品整理などを有償で行う。
同市高齢生きがい課によると「空き家を利用した高齢
者向けシェアハウスは市内では聞いたことがない」と
いう。20 日には、同市東城南5丁目にある築 25 年の
民家の空き家をリフォームした「もうひと花(はな)・東城南」に 75 歳の女性が初入居す
る。
介護保険制度の改正で懸念される軽度支援者へのサービス低下や、独り暮らしのお年寄
りが抱える不安に応える。空き家を活用することで、高齢者が受給する月額6万円程度の
国民年金で生活できる料金にした。
スーパーや金融機関、病院が徒歩圏内に位置する東城南5丁目の「もうひと花」は5L
DK。2階にある6~7畳半の洋室4部屋に入居する。緊急事態に備えて夜間はヘルパー
がいるが、入居者自身の自立した共同生活が基本。各個室は鍵付きで、介護用ベッドや冷
蔵庫、金庫などを完備し、バリアフリーのトイレやIH調理器付きの台所は共同で利用す
る。
月額の費用は家賃2万9800円と個室の電気料。入居時に保証金6万円が別途必要。
問い合わせは同社電話電話0285・45・7099。
精神障害者も知的・身体と同等の運賃割引を 家族でつくる連合会が署名活動開始
福祉新聞 2015 年 05 月 15 日 福祉新聞編集部 会見のようす
精神障害者の家族でつくる全国精神保健福祉会連合会(本
條義和理事長)は4月 27 日、会員の生活実態を調べた結果
を発表した。障害のある本人の1カ月の平均収入は約6万円
で、2割の人が無年金だと分かった。
調査は、鉄道やバスなど公共交通機関の運賃割引制度を身
体障害者、知的障害者並みにしてもらうための基礎資料とす
る目的で、2014年 11 月から今年2月にかけて実施した。会員の約3割に当たる481
8人から回答を得た。
調査結果によると、精神障害者本人の平均年齢は 45・7歳。一般就労している人は約6%、
1カ月の平均収入は6万287円で7割超が家族と同居している。
通院・通所のため交通機関を利用する頻度については「毎月 10 回以下」が 55%。毎月の
交通費の負担額は3000円以下が 44%だった。
交通費の負担感については、
「あまり負担になっていない」
「負担になっていない」が「大
きな負担になっている」を上回った。
調査を担当し、同日、厚生労働省内で会見した同連合会の堀場洋二さん(名古屋市)は
「負担を感じないという人が多かったのは衝撃的だ。交通機関の利用を控えているからだ
と思われる」と話した。
同連合会は、身体障害者、知的障害者と比べて割引制度が限定的だとして、精神障害者
も同等にするよう求める署名運動を今年4月に開始。今後、JRなど大手鉄道会社・バス
会社とも個別に交渉する方針だ。
「出所者居酒屋」が開店
歌舞伎町で社会復帰支援
福祉新聞 2015 年 05 月 12 日
オープンした店舗の表面
日本有数の繁華街、歌舞伎町(東京都新宿区)に4月 24
日、刑務所出所者らが働く居酒屋「新宿駆け込み餃子」がオ
ープンした。 厨房で働く男性(38)は計2回・5年間服役
し、故郷を追われるようにして今年1月、東京にやってきた。
精神疾患があるとの診断も受けた。現在一人暮らし。「不安
はあるが、少しでも長生きしたい」と話している。
出店を企画したのは「再チャレンジ支援機構」(同区、堀
田力代表理事)。多重債務者らの相談に応じてきた「日本駆
け込み寺」(同区、玄秀盛代表)が支援する刑務所出所者ら
が働く。男性も駆け込み寺を頼った人の一人だ。
同機構の「出所者居酒屋」は、社会とのかかわりの中で再犯防止と社会復帰を支えるこ
と、社会が刑務所出所者らに抱く先入観を払拭することが狙い。
歌舞伎町の店舗は、コマ劇場跡地に4月 17 日開業した「新宿東宝ビル」の並びにある。
22 日には内覧会を開き、林芳正・農林水産大臣、浅野史郎・元宮城県
知事、矯正や更生保護に携ってきた法務省OBら約 80 人がお祝いに駆け
付けた。
刑務所出所者らの再犯防止をめぐっては、政府の犯罪対策閣僚会議が2
014年 12 月、犯罪や非行をした人を雇用する企業を 20 年までに3倍
に増やすことなどを目標に掲げた。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行