2015スタリオンシリーズ競走 種牡馬名鑑 Vol.4 9/3(木)~ 11/12(木

2015スタリオンシリーズ競走 種牡馬名鑑 Vol.4
★★★★★★★ 9/3(木)~ 11/12(木)開催分 ★★★★★★★
馬産地ライター村本浩平の
9/3(木)
9/15(火)
アルデバラン賞 【リリーカップ】
バゴ賞 【旭岳賞】
父Mr.Prospector、母Chimes of Freedom(母父Private
Account)。日本での初年度産駒は現5歳で、主な産駒にはMain
Sequence(GⅠブリーダーズカップターフ)、ダノンゴーゴー(G
ⅢファルコンS)。昨年の種付け頭数は12頭。イギリスでデ
ビューしたアルデバランであるが、競走馬として大成したのはア
メリカに移籍してからとなる。5歳時にはメトロポリタンHなど
GⅠを3勝。この年のエクリプス賞最優秀短距離馬にも選出され
る。先にアメリカで種牡馬入り後、日本では09年のシーズンから
繋養。持ち込み馬のダノンゴーゴーの活躍にも見られるように、
産駒は芝、ダート問わず短距離戦で活躍を見せる。
父Nashwan、母Moonlight's Box(母父Nureyev)。初年度産
駒は現8歳。主な産駒にはビッグウィーク(GⅠ菊花賞)、オウケン
サクラ(GⅢフラワーC)。昨年の種付け頭数は72頭。2歳8月の
デビュー戦を勝利したバゴは、3歳となってからも連勝は止まる
ところを知らず、パリ大賞典を含む3つのGⅠレースを優勝。そ
の後、2度の3着を挟んだ後、GⅠ凱旋門賞も制する。次の年には
GⅠガネー賞も優勝している。引退後の06年シーズンから日本で
繋養。オウケンサクラが牝馬クラシックを沸かせたかと思えば、
ビッグウィークも菊花賞を優勝。また産駒は2年連続でJpnⅢク
イーン賞を優勝と、ダートでも好走を見せている。
9/17(木)
9/22(火)
キングスベスト賞 【イノセントカップ】
エンパイアメーカー賞 【フローラルカップ】
父Kingmanbo、母Allegretta(母父Lombard)。日本での初年
度産駒は16年にデビュー。主な産駒はエイシンフラッシュ(GⅠ
日本ダービー、GⅠ天皇賞・秋)、ワークフォース(GⅠ凱旋門
賞、GⅠ英ダービー)。昨年の種付け頭数は128頭。現役時には英
2000ギニーを優勝。半姉にUrban Sea(GⅠ凱旋門賞)がいる血
統背景も見込まれて種牡馬入りしたキングスベストは、その期待
通りに世界各国でGⅠ馬を輩出。日本の競馬ファンにその名を知
らしめたのは、エイシンフラッシュが日本ダービーを制した10年
のシーズンであろう。この年にはワークフォースも英ダービー馬
となっただけでなく、凱旋門賞ではナカヤマフェスタを退けて勝
利を果たしている。
父Unbridled、母Toussaud(母父El Gran Senor)。日本での
初年度産駒は現4歳。主な産駒にはPioneerof the Nile(GⅠサン
タアニタダービー)、Emollient(スピンスターS)、フェデラリス
ト(GⅡ中山記念、GⅢ中山金杯)。昨年の種付け頭数は146頭。
GⅠベルモントSを含む8戦4勝の成績を残した後、04年シーズ
ンからアメリカで種牡馬入りしたエンパイアメーカーは、初年度
産駒から次々とGⅠ馬を送り出し、12年にはアメリカのリーディ
ングサイアー首位にも輝く。日本には11年のシーズンから繋養。
これまでの実績もさることながら、持ち込み馬のフェデラリスト
の活躍も相成って、12年シーズンには236頭の繁殖牝馬を集め
る人気種牡馬となった。
10/1(木)
10/8(木)
サウスヴィグラス賞 【道営スプリント】
シンボリクリスエス賞 【サンライズカップ】
父エンドスウィープ、母ダーケストスター(母父Star de
Naskra)。初年度産駒は10歳。主な産駒にはラブミーチャン
(JpnⅠ全日本2歳優駿)、ナムラタイタン(GⅢ武蔵野S)、コーリ
ンベリー(JpnⅢかきつばた記念)。昨年の種付け頭数は175頭。
種牡馬入り後は、産駒が地方のダート短距離界を席巻し続けてい
るサウスヴィグラスだが、それは自身の現役時代の競走成績にも
証明されていた。特に6歳時から7歳時にかけては、GⅢ北海道ス
プリントCを連覇を含むダート重賞6連勝。引退レースとなった
GⅠJBCスプリントでも勝利をあげて優秀の美を飾る。日高を
代表する人気種牡馬であり、10年には212頭の繁殖牝馬を集め
る。また12年には地方のリーディングサイアーにも輝いた。
父Kris S.、母Tee Kay(母父Gold Meridian)。初年度産駒は現
10歳。主な産駒にはエピファネイア(GⅠジャパンC、GⅠ菊花
賞)、サクセスブロッケン(フェブラリーS、東京大賞典)、ストロ
ングリターン(GⅠ安田記念)。昨年の種付け頭数は133頭。現役
時は2年連続でGⅠ天皇賞・秋、GⅠ有馬記念を優勝。芝の中長
距離での活躍が目立っていたシンボリクリスエスではあったが、
種牡馬入り後の産駒はダートや芝のマイルと、自らのイメージと
はまた違ったバラエティに富んだ活躍を見せていた。しかし、日
米オークス馬シーザリオとの間に誕生したエピファネイアが、つ
いに芝の中長距離GⅠを勝利する。後継種牡馬も増えて来てお
り、今後は父系の構築も期待されている。
10/14(水)
10/20(火)
タートルボウル賞 【瑞穂賞】
ヘニーヒューズ賞 【サッポロクラシックカップ】
父Dyhim Diamond、母Clara Bow(母父Top Ville)。初年度産
駒は16年にデビュー。主な産駒にはFrench Fifteen(GⅠクリテ
リヨムアンテルナシヨナル、GⅢジェベル賞)、Lucayan(GⅠ仏
2000ギニー)。昨年の種付け頭数は89頭。先に種牡馬入りした
ヨーロッパにおいて、センセーショナルな種牡馬デビューを飾っ
たのがタートルボウル。僅か43頭しかいなかった初年度産駒か
ら、French Fifteen、Lucayanと2頭のGⅠウイナーを輩出。産
駒の活躍を受けて一気に種牡馬としての評価は高まり、次の年に
は繋養先だったフランスで、最も多くの繁殖牝馬を集めた人気種
牡馬ともなった。産駒はマイルを中心とした活躍を見せており、
日本でもスピード馬を数多く輩出しそうだ。
父ヘネシー、母Meadow Flyer(母父Meadowlake)。日本での
初年度産駒は17年にデビュー。主な産駒にはアジアエクスプレス
(GⅠ朝日杯FS、GⅢレパードS)、ケイアイレオーネ(JpnⅡ兵
庫ジュニアGP)、ヘニーハウンド(GⅢファルコンS)。昨年の種
付け頭数は191頭。現役時はデビューから一度も連対を外さず、
GⅠヴォスバーグS、GⅠキングズビショップSを優勝。アメリ
カで種牡馬入り後、産駒のBeholderがBCジュヴェナイルFなど
GⅠ6勝の成績を残して注目を集める。日本でも持ち込み馬や輸
入馬が芝、ダートを問わない活躍を見せる中、日本での繋養前年
にトレーニングセール出身のアジアエクスプレスが朝日杯FSを
優勝。種牡馬としての人気に拍車をかけた。
11/12(木)
11/12(木)
ゼンノロブロイ賞 【ブロッサムカップ】
ケープブランコ賞 【道営記念】
父サンデーサイレンス、母ローミンレイチェル(母父マイニン
グ)。初年度産駒は現8歳。主な産駒にはサンテミリオン(GⅠオー
クス、GⅡフローラS)、マグニフィカ(JpnⅠジャパンDダー
ビー)、トレイルブレイザー(GⅡ京都記念、GⅡアルゼンチン共
和国杯)。昨年の種付け頭数は103頭。3歳時に重賞で2勝をあ
げ、クラシック戦線を沸かせてきたゼンノロブロイが、競走馬と
しての頂点を迎えたのは4歳の秋。この時、天皇賞・秋、ジャパ
ンC、有馬記念と古馬の中長距離GⅠを3連勝し、JRA年度代
表馬にも選出される。09年にデビューした初年度産駒は、3歳の
春を迎えてから一気に本格化。10年のオークスでは一挙6頭を出
走させ、その中からサンテミリオンが勝利をあげた。
父Galileo、母Laurel Delight(母父Presidium)。日本での初年
度産駒は18年デビュー。名馬、そして名種牡馬ともなっている父
Galileoにとって、本邦では初めての後継種牡馬となったケープブ
ランコ。現役時は15戦9勝の成績を残しているが、2歳時に3戦3
勝と仕上がりの良さを証明。また3歳時以降はGⅠ愛ダービーと
GⅠ愛チャンピオンS、アメリカに遠征した4歳時はアーリント
ンミリオンSを含むGⅠ3勝をあげるなど、芝の中長距離におけ
る適性の高さも見せた。先にアメリカ、そしてシャトル種牡馬と
してニュージーランドでも繋養されてきたが、産駒の評判も良
く、アメリカ、イギリスの市場では高額落札馬も誕生している。
「スタリオンシリーズ競走」は、一般社団法人JBC協会(ジャパンブリーダーズカップ協会)が
産地の支援を得て、優勝馬の馬主や生産者に種牡馬の翌年度種付権利を副賞として
贈呈する競走です。
※生産牧場が海外の場合は付与対象外 となります。
新種牡馬