腸管出血性大腸菌(O157 等)感染症注意報

2010年
7月号
水島協同病院 院内感染防止対策委員会 ICT 発行
作成:松岡 利恵
6/29 に 岡山県全域に発令されました。
腸管出血性大腸菌(O157 等)感染症注意報
入院・外来患者の症状に注意し、私達も気を付けましょう。
発令内容
◎食中毒と同じ方法で予防出来ます。
・調理前、食事前、用便後には、手をよく洗いましょう。
・台所は、整理整頓し、常に清潔にしましょう。
・まな板、ふきん等の調理器具は、十分に洗浄消毒を行い
ましょう。
生鮮食品や調理後の食品を保存するときは、冷蔵庫
(10℃以下)で保管し、早めに食べましょう。
・食肉など加熱して食べる食品は、中心部まで火を通すとともに、
焼き肉などの際は、生肉を扱うはしと食べるはしを別々にしましょう。
・また、乳幼児や高齢者等、抵抗力の弱い人は食肉の生食には十分気を付けましょう。
◎気になる症状があるときは、医師の診断を受けましょう
・主な初期症状は「腹痛」「下痢」などで、更に進むと水様性血便になります。
◎患者が発生した場合の対応
・二次感染を防止するため、患者の便に触れた場合は、手をよく洗い消毒をしましょう。
・患者が入浴する場合は、シャワーのみにするか、最後に入浴するなどしましょう。
・患児が家庭用ビニールプールで水遊びをする場合、他の幼児とは一緒に入らないよう
にしましょう。
・患者が衛生に配慮すれば、二次感染は防止できますので、外出の制限等は必要有り
ません。
潜伏期間
症状
合併症
3~5 日
症状がないものから、軽度の腹痛や下痢、頻回の水様便、激しい腹痛、著しい血便とともに重
篤な合併症を引き起こし、時には死に至るものまで様々。
多くの場合は頻回の水様便で発症し、激しい腹痛を伴い、著しい血便となる。発熱は一過性。
6~7%は下痢などの初発症状発現の数日から2週間以内(多くは 5~7 日後)に、溶血性尿毒
症症候群(Hemolytic Uremic Syndorome:HUS)または脳症などの重症合併症が発症する。
激しい腹痛と血便を認めた場合は、その数日後に合併症を起こすことがあるので、特に注意。