単振動プリントPDF

物理補足プリント 【受験編】
らくマスを使っての基礎固め(単振動編)
☆単振動の問題を考えるための知識
○単振動をしている物体は振動の中心向きの加速度を持つ。
→運動方程式(ma=F)の考え方より振動の中心向きの力が存在する。
(復元力)
→復元力は F=−kx型 または F=−k(x−xC)型で表される。
→単振動をしている物体の加速度は a=−ω2x型 または a=−ω2(x−xC)型で
表される。
※F=−kx型とF=−k(x−xC)型、a=−ω2x型とa=−ω2(x−xC)型の違い。
どちらの式もxC は、振動の中心座標を表している。基本的な問題であれば、単振動の中心が
座標の原点となるように設定されているので、F=−kx型やa=−ω2x型をつくるように
進めていけばよいが、一般的な問題は中心がわかりにくい場合が多い(慣れてくれば見当はつ
くが)そのときは、正の向きを設定し、F=−k(x−xC)型やa=−ω2(x−xC)型を
つくる。詳しくは具体例で・・・
★単振動の問題を考えるための道具
○単振動の変位、速度、加速度(等速円運動の正射影《影の運動》
)ということで導く。
変 位:
x
速 度:
v
加速度:
a
A sin t
dx
A cos t
dt
dv
A 2 sin t
dt
よって、単振動の周期は
m
k
となる。
例題45と同様に物体の運動方程式を立てよう。ここでは、a=−ω2(x−xC)型の理解を
しよう。
自然長を原点、下向き正の座標を設定し運動方程式を立てよう。
座標x(>0)で物体にはたらく力は弾性力: kx (負の向き)と
重力: mg (正の向き)で、加速度の大きさをa、向きを下向き
(正の向きに合わせる)として、運動方程式を立てる。
運動方程式: ma
自然長
a
mg kx
0
kx
加速度: a
x
k
x
m
→
ma
→
ma
kx mg
mg
k x
k
mg
k
復元力はF=−k(x−xC)型、
加速度はa=−ω2(x−xC)型なので
x
x
よって物体は、振動の中心がxC=
mg
で角振動数が
k
k
m
の単振動をしていることになる。
(左下の図)
らくマス例題45
ちなみに、この場合の振動の中心xC は、物体をばね
につり下げたときのつりあいの位置になる。
物体の運動方程式を立て、加速度の式に変形し、角振動数ωを求めよう。
a
自然長
kx
0
運動方程式: ma
2
らくマス例題46
mg
2
2
T
F
x
→
ma
x
kx
自然長を原点、右向き正の座標を設定し
運動方程式を立てよう。物体にはたらく力
は弾性力: kx だけで、その向きは、正の
変位xに対して負の向きになる。加速度の
大きさをa、向きを右向き(正の向きに合
わせる)として、運動方程式を立てる。
→ 加速度: a
0:自然長
xC
振動の中心
x
ばねにつり下げられた物体がつり合ったときのばね
の伸びを とすると
つりあいの式: mg
よって、ばねの伸び:
k
0 が成立する。
mg
x C となる。
k
k
x
m
よって、物体はa=−ω2x型またはa=−ω2(x−xC)型の加速度を持つので単振動をし
ていることになる。
◎運動方程式から分かること
物体は振動の中心を自然長(xC=0)として、角振動数
k
の単振動をしている。
m
補助教材として音声ファイルを用意しています。
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