島金 型 株式会社 創業以来 の誠実経営で積み上 げた実績を礎 に、 プラスチツク成形・ 金型の新たな技術開発にJL戦を続ける ■■■ 事 業 内容・ 沿 革 昭和 38年 、先代 が三 島 プラスチ ック製作所 として創業。プ ラスチ ックの射 出成 形 を手が けていたが、昭和 50年 代 か 「 インサ ー ト成 形」と呼 ばれる、金型 内 に挿入 した金属 ら 部品 の周 りに樹脂 を注 入 して金属 と樹脂 を一体化 する成 形方法 に力を注 ぎ、金型技術 と成形技術 を高めてきた。 同時期 に、大手電機 メーカーとの取 引を開始 し、携帯電話 やパ ソコンで使 用 されるリチウムイオン電 池 の 絶縁 ガス ケットを多 く受注するようになり、同電機 メーカーなどへ大 量 に供 給 を行 っていた。現在 は、積 み重ねた解 析 などの技 術 力を背景 に様 々な分野の成形品 を手がけるとともに、今 後、急拡大 が見込 まれる電 気 自動車用 向けリチウムイオン 電池部品の受注に向けた取 り組みも始 めている。 競 争力の源泉 博 61 携帯電話やパ ソコン用 の リチウムイオン電池部品の成形 が解 析担 当として日々ソフトと格 闘 しながらデ ータを蓄積 の依 頼 が最初 にあった当時、非 常 に厳 しい要求精度 と成 し、 優 れた解析技術 を保 有 するに至 った。結果 的 に、設 計 形後 のソリが課題 となった。仮 に不具合 が発 生 した場合、 時点で最適 なゲー ト位置などの決 め込 みが図れ、量産開始 ゲ ー ト(樹 脂 の 流 入 口 )位 置 の変 更などが必 要 となり、金 時 から高品質な成形品 を供給 することが可能 となった。 型 を作 り直 さなければならない。そうなるとコス ト的 にも また、 正 直 に、 創業以来、 誠実 に、 迅速 に対 供給先 に対 して、 納期的 にも不可能 に近 く、成形機 械 の設定条件 で様 々な 応 し続 けた品質管理 に対 する取 り組 みも評価 されており、 パ ターンを試 して少 しでも良化 させていくしかなか った。 チャレンジ精神 と合わせ、常 しかし、同社では、 創業以来受け継がれている「チャレンジ に顧 客 の信頼 に応 え続 けて 精神」で、当時では大手メーカーでも保有していなかった高 きたことが他社 と差別化 が 価な流動変形解析ソフトの導入を決断した。その後、 専務 図れている要因である。 三 島金 型株 式会社 代表取締役社長) 〈 佐竹 禎行 1競 争 摂津市別府 1-14-17 丁EL口 06-6349-8904 資本金〉10,000千 円 〈 従業員)35名 〈 (ア ■■ ‖ 蝙 凩 緊鶯 縛:緻 儡 バート ルバイト・ 含む ) http://wwwEmiShimakanagataECOttjp 輻 轟館轟爾 蜀 褥 轟幽 鑢輔 蛛 蒻 1鍛漂魃 捲饉 輔静爵 熱隕 蘊 絣 理隷¶蒔陪 力 を支 え る 取 組 み 社長 は、 将来的 には自社 ブランドを持 ったメーカーヘ挑戦 このように、 他社 が技術 的 に無理 だと断った案件が持込 したいという思 いが 強 く、さらなる技術 開発 にも力を注 「簡単 には断 らずに、知 まれることも増えている同社 だが、 ぐ。平成 24年 度の「おおさか地 域創造 ファンド事業」にも 恵 を絞 って可能性 を探 るようにしている。そこに、新 たな 「 リチウムイオン電池の高品質・低 コス ト 採択 され、現在、 現 チャンスが隠れているかもしれないから」と社長 は言う。 絶縁 ガスケットの開発 を行 うための材料改質の開発及び 在 は、積極 的 に参加 している摂津商 工会 からの支援で得 医療・福祉分野で改質部門の展開」にも取り組 んでいる。 た「ものづ くり補助金」を活用 し、専門家 とともにゴルフ用 同事業では、電池関連 の成形品 だけではなく他分野 の開 品の新製品も開発中である。 拓も進 める。以前から打診 されていた動物実験などで使用 全数顕微鏡 などで検査 し 同社 の製品 は精密部品 のため、 される「経回チューブ」という製品のインサート成形 に成功 て出荷 している。 仮 に1イ 国でも不具合品 が供給先でみつか し、平成 26年 3月 から2種 類 で月産 4万 本 の生産 が始 ると全数返品など膨大なロスが発生する。最終的 には人 まった。 間の 目に頼 らざるを得 ないが、その検査を担っているのが 従来 の経 ロチューブは部品 3点 を接着させており、その分 25名 のパー ト社 員である。品質 トラブル を防止するため コス ト高であったため、約 2年 前 に同製品を販売する医療 に、より集中 して作業ができる環境 をと、パー ト社員専用 「一体成形品 ができないか」と依頼 を受けた。 系商社 から の就業規則 を整備 している。産体や育体制度、再雇用制 他 の成形 メーカーが断る中、持ち前のチャレンジ精神 と流 福利厚生を充実 させ 度、さらには退職金制度まで設 けて、 動変形解析 の技術 力で、テス トにテス トを重ねた結果、2 ており、多 くのパー ト社 員 に利用 されている。その結果、 点 によるインサート成形を可能 にした。 パー ト社 員も高 い意欲 で集中 して働 くことができ、 顧客目 量産 はスタートしたが、当初 の 目標である一体物 の成形 が 線 の品質管理体制を築 いている源となっている。 可能 になるまで同社 の挑戦 は続 く。長 さ約 100mm・ 直径 創業記念 日には従業 平成25年 9月 に50周 年を迎 えたが、 2mmの PP(ポ リプロピレン)に ΦO.7mmの 穴 を貫通 さ 員全員が社長 へ鞄 をプ レゼントするほど、円滑なコミュニ せ、かつ、プリがほぼゼ回のインジェクション成形品はテス 社内一丸 となれる体制も強 みの ケーションが図れている。 ト型で成功 している。このインジェクション成形品 は他社 が真似できない優 れた技術 であり、 他 に転用できる製品 がないか模索中でもある。今後、 本金型を設計・製作 してテ ス トを重ね、平成 27年 2月 中に量 産化 に漕 ぎ着 けたい考 えだ。 7 1掲
© Copyright 2024 ExpyDoc