平成21年の税制改正で非上場株式等の相続税の納税猶予の特例が創設されました。この制度を適用 したいとお考えの方も多いと思います。 そのためには、まずご自身のケースにおいて、適用可能なのかきちんと確認する必要があります。 非上場株式等の相続税の納税猶予制度の特例 後継者が、非上場会社を経営していた被相続人'先代経営者(から相続等により経済産業大臣の認定を受けた一 定の非上場会社の株式等を取得し、その会社を経営していく場合には、その経営承継相続人が納付すべき相続税 額のうち、相続等により取得した議決権株式等'発行済議決権株式総数の2/3が上限:既に保有している株式等を 含む(に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税をその経営承継相続人の死亡等の日まで猶予する制度です。 被相続人'先代経営者(の要件 相続人'後継者(の要件 認定対象会社の要件 ・会社の代表者であったこと ・会社の代表者であること ・中小企業基本法の中小企業 ・被相続人と同族関係者で50%超の株式保有 ・被相続人の親族 ・同族内で筆頭株主'相続人は除く( ・相続人と同族関係者で50%超の株式保有 '上場会社・医療法人は対象外( ・資産管理会社等に該当しないこと ・同族内で筆頭株主 その他、5年間の事業継続要件'代表者であること、雇用の8割を維持、株式の継続保有(等について要件があります。 詳細については、専門家にお尋ね下さい。 誤りやすい適用できない例 相続 先代 20% 後継者 60% 相続 その他 親族 先代 後継者 20% Y社は、後継者が支配する法人です。 X社は、先代の相続により後継者が実質100% 支配する法人となります。 一見、問題なく納税猶予の適用を受けれるよう ですが、同族内で筆頭株主の要件を満たさな い'Y社が筆頭株主(ため、適用できないことに なります。 45% Y社 55% ※同族法人'持株会社(が筆頭株主となっている法人では、 X社 現状のままでは納税猶予制度が活用できません。 ご紹介した以外にも、納税猶予制度が適用できない例が数多くあります。 また、事前に経済産業大臣の確認を受けていないと納税猶予制度を受けれないなど、事前の取り組 みが必要となります。 メリットの大きな納税猶予制度の適用については、事前に専門家に相談する事をお薦めいたします。 本資料は、現在の法律に基づいて作成しております。情報の目的として、一般的な 状況を前提として法律・税務上の取扱いを記載しております。なお、簡易な表現に 略していますので、諸条件により本資料の内容と異なる取扱がなされる場合があり ますことをご了承ください。実行にあたりましては、顧問税理士、専門家等にご相談 の上、ご判断頂きますようお願い申し上げます。 2009.08 株式会社 事業再編・M&A研究所 URL:http://www.saihen.jp/ 東京本部 TEL:03-5323-3523 名古屋本部 TEL:052-962-2086 大阪本部 TEL:06-6364-2411
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