生命倫理学

■ 生命倫理学☆
Bioethics
対象学年・学期
2 回生
単位数・必/選
1.5 単位
担 当 教 員
前期
薬学科:必修
薬科学科:必修
竹内 章郎(非常勤講師)
オフィスアワー
講義終了時に質問を受け付ける。
日本語では福祉と訳されることの多い Welfare の本来の意味、つまり、
「善くやっていくこと=
善き生[Welfare=well+fare=well+being]」の根幹を把握しうる視角を養うことを大きな目標と
し、そのために、生命倫理学の議論の幾つかを取り出し、生と死に関わる問題を扱う。従来これ
らについては、理論や論理を無視しても、個人的に自由に考えればそれで済む、といった発想が
かなり横行しているが、本科目では、そうした発想の誤りを糾すことも重要な目標としたい。ラ
イフ全般を巡る今日の具体的事態に触れてもらい、諸個人のライフと社会や文化の在り方との関
連を捉えた上で、感情的感覚的にではなく、理論を踏まえてキチンとした倫理的判断を身につけ
てもらうことも重視する。
講 義 概 要
講 義 方 法
教科書:竹内章郎『いのちの平等論』岩波書店。教材資料を配付。
参考書:配布する資料の中で示す。
板書の筆記、教科書及び配布のプリントの熟読。
関 連 科 目
心理学および精神医学関連の科目。
教科書・参考書
成績評価の方法
課題図書のレポート及び定期試験の結果。
授
回
項
目
2
重度障害者の生死と人間性(1)
4
安楽死、優生思想、生命の中の社会/文化(教科書第一章)
人間性、社会/文化の水平的展開(教科書第一章)
出生前診断と胎児の生命権(1)
概要と技術的進歩、差別問題(ビデオ+配布資料)
同上
(2)
死ぬ権利は正当化できるか(1)
7
8
容
(2)
5
6
画
内
全体のガイダンス
同上
計
講義のねらい。主要な論点について。
1
3
業
同上
病気観と障害観を巡って
9
同上
中絶を巡る法制度と中絶権(ビデオ+配布資料)「
死ぬ権利を巡る現実(教科書第三章前半)
」
(2)
死ぬ権利の正当化とその批判(教科書第三章後半)
(1)
病気館と人間存在の把握(教科書第四章前半)
(2)
障害館と能力館(教科書第四章後半)」
(1)
「脳死」への 0 臓器移植の内在(教科書第二章+配布資料)
10
「脳死」と臓器移植
11
滑り坂理論と二重結果説
各理論の概要とその問題点(配布資料)
12
講義のまとめ
生命倫理と倫理学全般との関わりについて
13
試験
注意: 受講生の雰囲気や関心次第で、上記講義の順序は入
れ替え、また、論議の重点も変えるので留意されたい。