〔科目名〕 〔単位数〕 4単位 経済数学 〔担当者〕 青山 直人 Aoyama, Naoto 〔科目の概要〕 〔科目区分〕 専門科目 〔オフィス・アワー〕 時間: 第 1 回目の講義でお知らせします 場所: 530 号室 経済学で必要とされる数学のトレーニングを行います。経済学では、数学的手法が理論の構築や分析に用いられ るため、重要な概念を深く理解するためには、数学の知識が必要となります。例えば、経済学では限界費用(収入)と いう用語が登場します。これは、これまで生産した数量から1単位追加的に生産した場合、費用(収入)がどれくらい変 化するか、費用(収入)の変化分を意味します。限界費用(収入)は、もとの費用関数(収入)を微分して求めることがで きます。微分法の知識が経済用語と経済学的な考え方の理解に役立つのです。微分法のほかには、関数、積分法な どが利用されます。そこで、これらの数学的手法を基礎から学習し、問題演習や小テストを通じてトレーニングを重ね ることで、経済学をより深く理解できるように数学の習熟度向上を目指します。 〔「授業科目群」・他の科目との関連付け〕・〔なぜ、学ぶ必要があるか・学んだことが、何に結びつくか〕 講義では、経済学で使用される各関数の微分や 2 変数関数の微分、最大化問題、積分の演算などのトレーニング を行うので、コア科目のミクロ経済学やマクロ経済学をはじめ、経済学の応用科目で学習する各理論の理解や数式の 解釈に役立ちます。 〔科目の到達目標(最終目標・中間目標)〕 (中間目標) 経済学で使われる関数や微分法を理解し、1変数関数の微分ができるようになることです。 (最終目標) 2変数関数における微分法をマスターし、ラグランジュ乗数法を使用して最大(最小)化問題を解けるようになることで す。また、積分ができるようになることです。 〔学生の「授業評価」に基づくコメント・改善・工夫〕 「黒板の字が小さい」、「声が小さい」等のコメントがありました。黒板の字を見やすくし、説明する際のマイクの音量に 注意したいと思います。 〔教科書〕 竹之内脩著 『新経済学ライブラリ 別巻 9 経済・経営系 数学概説 第 2 版』 新世社、2009 年。 講義は、配布資料を中心に進めますが、この教科書と併せて勉強してください。また、興味のある方は、次の指定図 書を読んでください。理解が深まります。 〔指定図書〕 A.C.チャン・K.ウエインライト著、小田正雄・高橋寛・森崎初男・森平爽一郎(訳)『現代経済学の数学基礎(上)』シーエ ーピー出版、2010 年。 E.ドウリング著、大住栄治・川島康男(訳) 『例題で学ぶ入門経済数学 (上)』 シーエーピー出版、1995 年。 G.C. アーチボルド・R.G. リプシー著、作間逸雄・秋山太郎・戸田学(訳) 『入門経済数学 (I)』 多賀出版、1982 年。 藤田渉・福澤勝彦・秋元耕二・中村博和(編) 『現代経済学のコア 経済数学』 勁草書房、2000 年。 〔参考書〕 〔前提科目〕 な し 〔学修の課題、評価の方法〕(テスト、レポート等) 1. 期末試験期間中に試験を実施します。 2. 数回の小テスト(もしくは、レポート)を実施します。小テストの日程と範囲について、小テストの約 1~2週間前の 授業で連絡します。結果によっては、課題を課すこともあります。 3. 期末試験と小テストの結果(課題の取組み)、授業への参加等(出席、授業態度を含む)を総合的に評価します。 〔評価の基準及びスケール〕 A 80%以上、 B 70%以上 80%未満、 C 60%以上 70%未満、 D 50%以上 60%未満、 F 50%未満 〔教員としてこの授業に取り組む姿勢と学生への要望〕 数学は習熟するまでは何度もトレーニングすることが大切です。問題の解法を目で追うのではなく、実際に解答を導く ことができるかどうか確かめてみてください。経済学の勉強では数学が非常に役立ちます。講義内容でわからない箇 所があったら、必ず質問をしてください。 講義スケジュールは次のとおりです。ただし、小テストの結果等によっては、スケジュールを変更することもあります。 第1回 授業スケジュール テーマ(何を学ぶか): イントロダクション 基礎的な関数 1次関数 内 容: 関数関係および1次関数の性質(基本形、グラフなど)について学習します。 第2回 配布資料 (竹之内(第 0 章、第1章 1)など) テーマ(何を学ぶか): 基礎的な関数 2次関数 内 容: 2次関数の性質について学習します。 第3回 配布資料 (竹之内(第1章 2)など) テーマ(何を学ぶか): 基礎的な関数 分数関数 内 容: 分数関数の性質について学習します。 第4回 配布資料 (竹之内(第1章 3)など) テーマ(何を学ぶか): 基礎的な関数 平方根の関数・逆関数・累乗の一般化 内 容: 平方根・逆関数の性質と累乗の一般化について学習します。 第5回 配布資料 (竹之内(第1章 4、5)など) テーマ(何を学ぶか): 基礎的な関数 平方根の関数・逆関数・累乗の一般化 内 容: 第 4 回講義の続きです。平方根・逆関数の性質と累乗の一般化について学習します。 第6回 配布資料 (竹之内(第1章 4、5)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法入門 接線・微分 内 容: 接線とは何か。導関数と微分について学習します。 第7回 配布資料 (竹之内(第 2 章 1、2)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法入門 微分の方法 内 容: 和、定数倍、積、商の微分法について学習します。 配布資料 (竹之内(第 2 章 3)など) 第8回 テーマ(何を学ぶか): 微分法入門 微分の方法 内 容: 第7回講義の続きです。和、定数倍、積、商の微分法について学習します。 第9回 配布資料 (竹之内(第 2 章 3)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法入門 合成関数の微分 内 容: 合成関数とは何か。合成関数の微分について学習します。 第 10 回 配布資料 (竹之内(第 2 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法入門 逆関数の微分 内 容: 逆関数の微分について学習します。 第 11 回 配布資料 (竹之内(第 2 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法入門の復習 内 容: 微分法入門で学習したことを復習します。 第 12 回 配布資料 (竹之内(第 2 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法の応用 関数値の増減 内 容: 関数の増減と導関数について学習します。 第 13 回 配布資料 (竹之内(第 3 章 1、2)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法の応用 関数の極値 内 容: 関数の極値について学習します。 第 14 回 配布資料 (竹之内(第 3 章 1、2)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法の応用 曲線の曲がり方 内 容: 第 2 階導関数について学習します。 第 15 回 配布資料 (竹之内(第 3 章 3)など) テーマ(何を学ぶか): 微分法の応用 極値の判定 内 容: 極値の判定の仕方について学習します。 第 16 回 配布資料 (竹之内(第 3 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 指数関数的増大 指数関数 内 容: 指数関数の性質について学習します。 第 17 回 配布資料 (竹之内(第 4 章 1、2)など) テーマ(何を学ぶか): 指数関数的増大 対数関数 内 容: 対数関数の性質について学習します。 第 18 回 配布資料 (竹之内(第 4 章 3)など) テーマ(何を学ぶか): 指数関数的増大 指数関数、対数関数の微分 内 容: 指数関数と対数関数の微分法について学習します。 第 19 回 配布資料 (竹之内(第 4 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 指数関数的増大 指数関数、対数関数の微分 内 容: 第 18 回講義の続きです。指数関数と対数関数の微分法について学習します。 第 20 回 配布資料 (竹之内(第 4 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 偏微分(1) 内 容: 2変数の関数と偏導関数について学習します。 配布資料 (竹之内(第 5 章 1、2)など) 第 21 回 テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 偏微分(2) 内 容: 2変数関数の接平面について学習します。 第 22 回 配布資料 (竹之内(第 5 章1~3)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 全微分 内 容: 2変数関数の全微分について学習します。 第 23 回 配布資料 (竹之内(第 5 章 4)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 極大・極小 内 容: 2変数関数の最大(最小)化問題について学習します。 第 24 回 配布資料 (竹之内(第 5 章 5)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 極大・極小 内 容: 第 23 回講義の続きです。2変数関数の最大(最小)化問題について学習します。 第 25 回 配布資料 (竹之内(第 5 章 5)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 ラグランジュ乗数法 内 容: 2 変数関数の条件付き最大(最小)化問題について学習します。 第 26 回 配布資料 (竹之内(第 5 章 6)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題 ラグランジュ乗数法 内 容: 第 25 回講義の続きです。2 変数関数の条件付き最大(最小)化問題について学習します。 第 27 回 配布資料 (竹之内(第 5 章 6)など) テーマ(何を学ぶか): 多変数問題の復習 内 容: 全微分、極大・極小、ラグランジュ乗数法の復習を行います。 第 28 回 配布資料 (藤田ほか(第 2 章 2.6)など) テーマ(何を学ぶか): 1変数関数の積分 内 容: 原始関数について学習します。 第 29 回 配布資料 (藤田ほか(第 2 章 2.6)など) テーマ(何を学ぶか): 1変数関数の積分 内 容: 面積の問題を学習し、積分のトレーニングを行います。 第 30 回 配布資料 (藤田ほか(第 2 章 2.6)など) テーマ(何を学ぶか): 1変数関数の積分 内 容: 第 29 回講義の続きです。面積の問題を学習し、積分のトレーニングを行います。 定期試験 配布資料 (藤田ほか(第 2 章 2.6)など) 第1回~第30回までの内容をテストします。
© Copyright 2025 ExpyDoc