できることからはじめよう!!環境コラム(動物・猫編)(PDF:310KB)

コラム
医療アレコレ
飯塚市立病院
あ き よし
ひでたか
総合診療部長 穐吉
秀隆
今回のテーマ
「低身長について」
身長が低いことを気に病んでいらっしゃる方は案外多いのでは
あります。また、新生児期の血液検査で異常を指摘できなかった内
ないでしょうか。身長の低さは正常範囲のものから治療が必要な
分泌や代謝の異常(甲状腺機能低下症や酵素欠損など)が隠れてい
ものまで色々とあります。身長が低い原因の多くは、体質的なもの
ることもあります。乳幼児健診や上気道炎などで小児科受診の際
であって病的なものではありませんが、診断のためには検査で異
に発見されることがあります。
常がないことを確認する必要があります。
そして、学童期・思春期に見逃してはならないのが成長ホルモン
医学的には、標準身長(同じ年齢の男女別の平均身長)を「2SD
補充療法の適応になる「低身長症」です。低身長症には、成長ホル
(標準偏差2つ)分以上下回っている場合」、または「1年間での伸
モン分泌不全やSGA(お母さんのお腹の中にいる期間に相当する標
び率が低い場合」を低身長と定義しています。パーセンタイルとい
準身長・体重に比べて、小さく生まれること)、ターナー症候群(染
う単位を使う場合もありますが、成長曲線というグラフを使うと一
色体異常だが一見正常に見える人)などがあります。成長ホルモン
目瞭然です。乳幼児期は、母子手帳の中に記載があり、健診ごとに
は、骨端線という骨の伸びしろがなくならないうちに開始しないと
つけられているはずです。学童期以降も含めたグラフは、かかりつ
いけないので、疑いがあれば適切なタイミングで検査を行う必要
けの小児科医にご相談いただければ分けてもらえると思います。
があります。
3歳までで問題となる低身長は、しばしば体重増加不良も伴い
学校で定期的に測る身長の記録をもらった上で、かかりつけの
ます。何らかの原因による栄養障害や環境要因を考慮する必要が
小児科医に相談してください。
こつた ん せ ん
できることから
はじめよう!
!
環 境 コ ラ ム
動 物・猫 編
【環境整備課(☎内線1124)】
野良猫にエサを与えないで!
野良猫にエサを与えることで、近隣ではエサを求めて猫が集まり、フンや尿、
鳴き声、
ノミの大量発生など、さまざまなトラブルの原因になります。また、新た
に子猫が生まれ、結果的に飼い主のいない不幸な猫を増やしてしまうことにも
つながります。
! 自分の行動にしっかりと責任を持ちましょう。
●エサを与える行為によって起こる影響をきちんと認識し、フン、
尿 、鳴 き 声 な ど 、地 域 住 民 へ の 配 慮 を 忘 れ ず 、野 良 猫 に エ サ を 与
えるのはやめましょう。
●エサを与える場合は、室内で飼育して、飼い猫として最後まで責
任を持って飼い主になりましょう。
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